2024年も7月20日からいよいよ夏の青春18きっぷシーズンがスタートします。羽越本線全線開通100周年を記念した列車が新津~秋田間で運転されるほか、おなじみのSL列車や観光列車が多数運転されます。
この記事では、【ひさの乗り鉄ブログ】がおすすめする、2024年夏の青春18きっぷで乗りたい路線や列車を紹介します。
海里の車両を利用した快速「羽越線100周年記念号」を新津~秋田で運転!
2024年7月31日に全線開通100周年を迎える羽越本線で、海里の車両を利用した「羽越線100周年記念号」が運転されます。
- 列車名: 快速「羽越線100周年記念号」
- 往路(7/27): 新津 10:12発 → 秋田 15:22着
- 復路(7/28): 秋田 09:42発 → 新津 15:27着
- 途中停車駅: 新発田・中条・坂町・村上・桑川・あつみ温泉・鶴岡・余目・酒田・遊佐・象潟・仁賀保・羽後本荘
- 使用車両: 海里4両(全車指定席)
ふだんは新潟~酒田間で運転されている「海里」ですが、羽越本線全線開通100周年の記念列車ということで、羽越本線全線となる新津~秋田間で運転されます。所要時間は5時間半ほどにもなるロングラン列車です。
羽越本線は、新潟県北部や秋田県を走る区間で日本海の車窓が素晴らしい路線です。窓の大きな「海里」の車両を利用するということで、車窓を十分に楽しむことができそうです。
「海里」の車両については、以下の記事をご覧ください。通常のきっぷで乗車できるのは1号車(リクライニングシート)と2号車(コンパートメント)のみで、座席数はそれほど多くはありません。早めに指定席券をおさえることをおすすめします。
一方、青春18きっぷの期間外ではありますが、7月中旬には羽越本線で「風っこ」を利用したトロッコ列車が運転されます。
- 列車名: 快速「風っこ鳥海シーサイド」
- 運転日: 7月15日(月・祝)
- 運転時刻(往路): 秋田 09:42発 → 遊佐 13:01着
- 運転時刻(復路): 遊佐 14:31発 → 秋田 18:04着
- 使用車両: キハ48形2両 風っこ (全車指定席)
この区間は、秋田県内でも日本海の眺めが美しいところです。また、日本海とは反対側には、優美な鳥海山の姿を望むことができます。トロッコ型の車両で、風を浴びながらの羽越本線の旅を楽しめそうな列車です。
快速「風っこ鳥海シーサイド」が運転される7月15日は青春18きっぷの期間外ではありますが、北海道&東日本パス(利用期間: 7月1日~9月30日)を利用できます。
北海道&東日本パスについては、以下の記事をご覧ください。
各地でSL列車を運転! 2024年5月に復活した「SLやまぐち号」も運転!
JR東日本、JR西日本では、夏休み期間中を中心に、定番のSL列車が多く運転されます。
2024年5月に運転再開!「SLやまぐち号」
2022年から炭水車の不具合で運転を取りやめていた「SLやまぐち号」は、2024年5月から約2年ぶりに運転を再開しました。この夏の青春18きっぷシーズンでは、土休日を中心に運転されます。
- 列車名: 快速「SLやまぐち号」
- 運転日(2024年7月~9月の運転日)
- 7月13日~15日, 20日, 21日, 27日, 28日
- 8月1日~4日, 10日~12日, 17日, 18日, 24日, 25日, 31日
- 9月1日, 7日, 8日, 14日~16日, 21日~23日, 28日, 29日
- 運転時刻(下り): 新山口 10:54発 → 津和野 13:07着
- 運転時刻(上り): 津和野 16:12発 → 新山口 18:00着
- 使用車両: D51蒸気機関車+35系客車5両(全車指定席)
「SLやまぐち号」は、山口線の新山口~津和野を走るSL列車です。炭水車の不具合発生以降、「DLやまぐち号」などDL牽引での運転もされてきましたが、SL牽引の「SLやまぐち号」としては約2年ぶりに運転を再開しました。
座席は全車指定席で、グリーン車が1両、普通車指定席が4両です。普通車指定席であれば、青春18きっぷ+指定席券(1,680円)で乗車することができます。
「SLやまぐち号」の最新の運転情報については、JR西日本のWebサイトをご確認ください。
「SLぐんまみなかみ」「EL/SLぐんまよこかわ」週末を中心に運転!
JR東日本高崎支社のSL列車「SLぐんまみなかみ」「EL/SLぐんまよこかわ」は、7月~9月の週末を中心にコンスタントに運転が予定されています。
- 列車名: 快速「SLぐんまみなかみ」
- 運転日
- 7月13日, 15日, 21日, 27日
- 8月4日, 10日, 12日, 18日, 24日, 31日
- 9月7日, 14日, 21日
- 運転時刻(往路): 高崎 09:56発 → 水上 12:03着
- 運転時刻(復路): 水上 15:15発 → 高崎 17:14着
- 使用車両: SL+12系5両 ※一部運転日はSL+12系4両(全車指定席)
高崎~水上間では、「SLぐんまみなかみ」が運転されます。7月は「SLぐんまちゃん水上号」として運転されますが、運転時刻や編成に変わりはありません。
2024年春の運転は、高崎~渋川など短距離での運転が多くありましたが、この夏は高崎~水上間で運転されます。片道約2時間、SL列車の旅をたっぷりと楽しむことができます。
「SLぐんまみなかみ」については、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
- 列車名: 快速「EL/SLぐんまよこかわ」
- 運転日
- 7月14日, 20日, 28日
- 8月3日, 11日, 17日, 25日
- 9月1日, 8日
- 運転時刻(EL): 高崎 09:47発 → 横川 10:49着
- 運転時刻(SL): 横川 14:15発 → 高崎 15:18着
- 使用車両: SL+12系5両(全車指定席)
高崎~横川間では、「EL/SLぐんまよこかわ」が運転されます。横川行きは電気機関車けん引の「ELぐんまよこかわ」として、高崎行きはSL牽引の「SLぐんまよこかわ」として運転されます。7月は「EL/SLぐんまちゃん横川号」として運転されます。
「EL/SLぐんまよこかわ」については、以下の記事もご覧ください。
磐越西線「SLばんえつ物語」も週末を中心に運転!
磐越西線の新津~会津若松間では、おなじみのSL列車「SLばんえつ物語」が運転されます。
- 列車名: 快速「SLばんえつ物語」
- 運転日
- 7月6日, 7日, 13日, 14日, 20日, 21日, 27日, 28日
- 8月10日, 11日, 17日, 18日, 24日, 25日, 31日
- 9月1日, 7日, 8日, 14日, 15日, 21日, 22日, 28日, 29日
- 運転時刻(往路): 新津 10:03発 → 会津若松 13:16着
- 運転時刻(復路): 会津若松 15:27発 → 新津 18:43着
- 使用車両: SL(C57-180号機) + 12系7両編成(全車指定席)
こちらも週末を中心にコンスタントに運転が予定されています。青春18きっぷに指定席券(840円)を追加すれば、ボックスシートの普通車指定席に乗車することができます。
「SLばんえつ物語」については、以下の記事もご覧ください。DL牽引の「DLばんえつ物語」の乗車記ですが、客車の様子はSL列車と同じですので、参考になるかと思います。
JR各社が運行するSL列車は、2023年6月に「SL銀河」(花巻~釜石)が、2024年3月に「SL人吉」が運転終了となってしまいました。残るSL列車は、上で紹介した列車と、JR北海道が冬季に運行している「SL冬の湿原号」だけとなります。全般的に縮小傾向にあるSL列車ですので、早めに乗車しておくことをおすすめします。
爽やかな北海道の夏を満喫できる富良野線
富良野線は旭川駅と富良野駅を結ぶJR北海道の路線です。人気の観光地、富良野や美瑛を擁する路線でもあり、観光シーズンとなる6月以降は、観光客で賑わいます。
富良野線には通常は普通列車しか運転されていませんが、夏の観光シーズンにはトロッコ列車「富良野・美瑛ノロッコ号」が運転されます。
- 列車名: 富良野・美瑛ノロッコ号
- 運転日: 6月15日(土)~8月12日(月)の毎日、8月17日(土)~9月23日(月)の土日祝日
- 使用車両: 客車3両(指定席1両+自由席2両)
【旭川→美瑛→富良野】
富良野・美瑛 ノロッコ1号 |
富良野・美瑛 ノロッコ3号 |
富良野・美瑛 ノロッコ5号 |
|
---|---|---|---|
旭川 | 10:00発 | - | - |
美瑛 |
10:30着 10:42発 |
- 13:08発 |
- 15:13発 |
ラベンダー畑 | 11:13着 | 13:43着 | 15:44着 |
富良野 | 11:40着 | 13:59着 | 16:04着 |
【富良野→美瑛→旭川】
富良野・美瑛 ノロッコ2号 |
富良野・美瑛 ノロッコ4号 |
富良野・美瑛 ノロッコ6号 |
|
---|---|---|---|
富良野 | 11:53発 | 14:07発 | 16:14発 |
ラベンダー畑 | 12:16着 | 14:29着 | 16:42着 |
美瑛 |
12:51着 - |
15:02着 - |
17:19着 ↓直通 |
旭川 | - | - | 17:46着 |
運転日には美瑛~富良野間で1日3往復運転されます。風を浴びながら爽やかな北海道の夏を楽しむのにぴったりの列車です。さらに、普通列車の本数が少ない区間ですので、観光地間の移動にも便利です。自由席もありますので、青春18きっぷ単体で気軽に乗車することができるのもうれしいですね。
富良野線の沿線、富良野・美瑛エリアの観光スポット、おすすめの観光列車などは、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
海の絶景路線 五能線の観光列車「リゾートしらかみ」、夏休みは毎日運転!
海の車窓ではNo.1といっても良い五能線を走る観光列車「リゾートしらかみ」。途中、2時間近くにも渡って、日本海の海岸線を走り、大きな窓からは日本海の絶景を満喫できる列車です。2024年の青春18きっぷシーズンも、毎日運転されます。一部の日を除いて1日3往復運転されるため、途中下車して観光を楽しむこともできます。
「リゾートしらかみ」は、日本海の車窓を眺めるだけでも十分に楽しいですが、ぜひ眺めてみてほしいのが日本海に沈む夕陽です。夏の青春18きっぷシーズンの日没の時刻は19時頃から18時30分頃ですが、この時刻に海沿いを走行するのは「リゾートしらかみ6号」です。
「リゾートしらかみ」の運転日、ダイヤ、おすすめの座席、車窓の見どころについては、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
善光寺平の絶景夜景を眺める観光列車!「ナイトビュー姨捨」
「ナイトビュー姨捨」は、篠ノ井線の姨捨駅から、善光寺平の夜景を眺めるための観光列車です。
- 列車名: ナイトビュー姨捨
- 運転時刻(往路): 長野 18:47発 → 姨捨 19:22着
- 運転時刻(復路): 姨捨 20:29発 → 長野 20:57着
- 運転時刻(復路): 姨捨 20:52発 → 長野 21:31着(7/27, 8/10.24, 9/22)
- 運転日
- 7月6日, 13日, 14日, 20日, 27日
- 8月3日, 10日, 11日, 17日, 24日, 31日
- 9月7日, 14日, 15日, 21日, 22日, 28日
- 使用車両: HB-E300系2両(リゾートビューふるさと)
姨捨駅は、日本三大車窓の一つ。ホームから眺められる善光寺平の風景が素晴らしいのです。そんな善光寺平の夜景を眺めるために、夜間に運転されるのが「ナイトビュー姨捨」です。
運転区間は長野~姨捨間と短く、乗車時間も30分そこそこですが、姨捨駅では復路の列車まで1時間ほどの時間があります。その時間を利用して、姨捨駅のホームから夜景を眺めるのです。
「ナイトビュー姨捨」が運転されるのは初夏~夏のみ。青春18きっぷシーズンで言えば夏季のみとなります。長野駅から往復で2時間ほどですので、長野駅近くに宿泊する際に、ついでに乗車するのありですね。
「ナイトビュー姨捨」については、以下の記事をご覧ください。
以上、『夏の青春18きっぷで乗りたい列車・路線5選(2024年版)』でした。2024年夏ならではの臨時列車に加えて、夏がおすすめの観光列車が多く運転されます。夏の青春18きっぷを活用して、乗り鉄を楽しんでみましょう。
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青春18きっぷで乗車できる観光列車のまとめ記事です。車窓、グルメ、イベントなど、それぞれの特徴毎に分類しています。青春18きっぷの旅で観光列車に乗ってみたい方は、ぜひご覧下さい。
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