2023年春の青春18きっぷシーズンが3月1日から始まります。ダイヤ改正がある春の青春18きっぷシーズンは、消えていく列車、新しく走り出す列車が多くあります。この記事では、【ひさの乗り鉄ブログ】がおすすめする、2023年春の青春18きっぷで乗りたいおすすめの路線や列車を紹介します。
2023年3月末で一部区間が廃止! 留萌本線の乗り納め
2023年3月31日の運行を最後に、留萌本線の石狩沼田~留萌間(35.7km)が廃止となります。残りの深川~石狩沼田間は3年後の2026年頃に廃止の予定となっています。
https://www.kzlifelog.com/entry/jrh-rumoi-line-abolition-2023
この春の青春18きっぷシーズンは、留萌本線の廃止される区間に乗車する最後のチャンスとなります。
かつては、NHKの連続テレビ小説「すずらん」で賑わい、SLも運転された路線ですが、近年は少子高齢化に加えて、留萌本線に並行して深川留萌自動車道が整備され、乗客数の減少が顕著になっていました。石狩沼田駅から先は通学の高校生もまれで、輸送密度は50~60人/日程度。私が以前乗車した時も、乗客は数名のみでした。
とはいえ、廃止となると乗り納め目当ての鉄道ファンが大勢駆けつけます。早めの乗車をおすすめします。
以下の記事は、2018年8月の平日に留萌本線に乗車したときの乗車記です。ぜひご覧ください。
https://www.kzlifelog.com/entry/jrh-rumoi-line-report
2023年ダイヤ改正一番の目玉! 大阪駅うめきたエリア開業で新規開業区間に乗車!
(出典)2023年3月18日にダイヤ改正を実施します(JR西日本近畿統括本部 2022年12月16日 PDF)
2023年のJRダイヤ改正の一番の目玉が、大阪駅のうめきたエリア開業でしょう。うめきたエリアの開業に伴って、特急「はるか」「くろしお」の全列車が大阪駅に乗り入れるようになります。
青春18きっぷ旅の観点では、おおさか東線の新大阪~大阪間が新規開業区間となります。乗りつぶしをされている方にとっては、ぜひ乗車しておきたい区間となるでしょう。大阪駅の新しい地下ホームの訪問も兼ねて、おおさか東線の乗車するのがおすすめです。
本数が限られますが、せっかくなら、新大阪~奈良間を直通する「直通快速」に乗車するのもいいですね。ダイヤ改正を機に、221系8両編成のクロスシート車に変更されるようですので、座席を確保できれば、快適な旅ができそうです。
大阪駅うめきたエリアの開業については、2023年春のダイヤ改正のまとめ記事をご覧ください。
https://www.kzlifelog.com/entry/seishun18-timetable-revisions-2023
首都圏で消えていく快速列車乗り納め! 快速「アクティー」「ホリデー快速あきがわ」
首都圏では、東海道線の快速「アクティー」と、武蔵五日市駅へ新宿から直通する「ホリデー快速あきがわ」が廃止となります。また、青梅線の運行体系の変更に伴い、東京・新宿・立川から青梅より先に直通する列車もなくなります。
平成元年に運転を開始した快速「アクティー」、最後の2本が消滅へ!
東海道線の快速「アクティー」は、1989年(平成元年)に運転を開始した速達列車です。当時は、湘南新宿ラインや上野東京ラインはなく、東海道線の快速といえば「アクティー」でした。
そんな快速「アクティー」ですが、湘南新宿ラインからの特別快速が走り始めたこともあって運転本数が減り、近年では東海道線自体の列車減便の影響もあって、現在では夜間帯の下り列車2本しか残っていません。
その貴重な2本の快速「アクティー」も、2023年春のダイヤ改正で消滅します。
- 東京 19:48発 → 小田原 21:02着(上野始発の普通列車に変更)
- 東京 20:48発 → 小田原 22:00着(列車自体の運転を取りやめ)
湘南新宿ラインからの特別快速は残りますが、特別快速が運転されているのはデータイムのみ。朝夕のラッシュ時間帯の速達サービスは、通勤特急「湘南」に引き継がれることになりそうです。
ダイヤ改正前日の3月17日までに乗り納めをしておきたいところです。
五日市線直通の「ホリデー快速あきがわ」廃止、「ホリデー快速おくたま」も青梅乗り換えに!
首都圏で大きな変更があるのが青梅線です。土休日に新宿・東京~武蔵五日市間を直通運転していた「ホリデー快速あきがわ」が廃止となります。また、奥多摩行きの「ホリデー快速おくたま」は、青梅駅での乗り換えが必要となります。
前身となる特別快速「おくたま」「あきかわ」は1971年に運転を開始。その後、平成に入ってから「ホリデー快速おくたま」「ホリデー快速あきがわ」と名称を変え、現在に至ります。実は50年以上もの歴史のある列車なのです。
2023年春のダイヤ改正では、ここ20年ほどは大きな変更のなかった「ホリデー快速おくたま」「ホリデー快速あきがわ」に大きな変更があります。
- ホリデー快速おくたま
- ダイヤ改正以降は青梅行きとなり、青梅駅での乗り換えが必要となる
- 青梅~奥多摩間の「ホリデー快速おくたま」は利用が見込まれる時期の臨時列車となる
- ホリデー快速あきがわ
- ダイヤ改正で廃止
- 「ホリデー快速おくたま」を拝島で下車して後続の各駅停車への乗り換えが必要になる
この春で、「ホリデー快速あきがわ」は見納め、奥多摩駅まで直通する「ホリデー快速おくたま」も乗り納めとなります。
「ホリデー快速おくたま」「ホリデー快速あきがわ」の変更については、首都圏のダイヤ改正の情報をまとめた記事をご覧ください。
2023年4月1日に全線で運転再開! 磐越西線の非電化区間への復旧後初乗り!
2022年8月上旬の豪雨で橋梁が倒壊して一部区間(喜多方~山都間)が不通となっている磐越西線ですが、2023年4月1日に全線で運転を再開すると発表されました。
磐越西線の西側は阿賀野川に沿っていて、川の車窓が美しい路線です。喜多方~新津間は非電化区間でもありますので、ローカル線の雰囲気も楽しめます。
予定通どおりに運転が再開されれば、今年の春の青春18きっぷでも乗りに行くことができそうです。上記ニュースリリースには、運転再開後の会津若松~喜多方~新津間のダイヤも掲載されていますので、今から計画を立てておくのもよさそうですね。
なお、磐越西線を走る「SLばんえつ物語号」は、蒸気機関車C57180が全般検査のため、夏頃まで運転はないとのことです。
磐越西線の車窓については、以下の「DLばんえつ物語号」や普通列車の乗車記をご覧ください。
運転再開で賑わう只見線の旅! 3月上旬には臨時快速列車も運転!
2022年10月、11年ぶりに全線で運転を再開した只見線。運転再開後は鉄道ファンや観光客が押し寄せて、一時期は積み残しが出るほどの大盛況となりました。
そんな只見線に、春の青春18きっぷで乗車してみてはいかがでしょうか? 青春18きっぷ需要を見込んでなのか、3月上旬の週末には臨時列車の運転が予定されています。
- 運転日: 3月4日(土),5日(日),11日(土),12日(日)
- 運転区間・時刻(下り)
- 快速: 会津若松 10:15発 → 只見 12:36着
- 普通: 只見 13:27発 → 小出 14:40着
- 運転区間・時刻(上り)
- 普通: 小出 11:26発 → 只見 12:41着
- 快速: 只見 13:28発 → 会津若松 15:46着
只見線を全線乗り通そうとすると、1日に3往復のみの小出~会津若松直通の列車に乗る必要がありますが、この3往復に加えて、上記の臨時列車が加わる形になります。
ふだんは各駅に停車する普通列車しか走らない只見線ですので、会津若松~只見間の快速列車は珍しいですね。快速列車の停車駅は、西若松・会津坂下・会津柳津・会津宮下・会津川口です。
一気に乗りとおすのもいいですが、臨時列車を利用して、普段はなかなか実践しにくい途中下車を楽しむのもいいですね。
2022年12月末に運転再開の五能線、「リゾートしらかみ」の旅がおすすめ!
2022年8月の大雨被害で被災し、一部区間が運転見合わせとなっていた五能線ですが、2022年12月末に全線で運転を再開しました。夏・冬の青春18きっぷシーズンで五能線に乗りに行けなかった方は、この春の青春18きっぷで五能線の旅をしてみてはいかがでしょうか?
五能線の観光列車「リゾートしらかみ」は、3月中は金・土・日に2往復の運転(1.5往復の日もあり)、4月からは毎日3往復の運転となり、乗車チャンスが増えます。
五能線「リゾートしらかみ」については、以下の記事をご覧ください。五能線は日本海の絶景No.1の路線です。ゆったりとしたリクライニングシートで旅ができる「リゾートしらかみ」がおすすめです。
また、途中下車の旅もおすすめです。五能線の沿線には、十二湖(十二湖駅)、不老ふ死温泉(ウェスパ椿山駅)、津軽鉄道(五所川原駅)など、魅力的な観光スポットやローカル鉄道があります。五能線沿線の観光スポットについては、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
首都圏近郊の桜の名所めぐり!(中央本線、身延線、御殿場線)
春の青春18きっぷシーズンは、各地で桜が咲く時期でもあります。青春18きっぷを使って、桜の名所を巡って見るのも良いでしょう。ここでは、首都圏近郊の桜の名所を紹介します。
中央本線の勝沼ぶどう郷駅のすぐ近くにある旧勝沼駅跡には、「甚六桜」という桜の名所があります。改札口を出て少し右側へ歩いたところにある甚六桜公園には、旧勝沼駅のホーム跡が残されていて、その両側には見事な桜が植えられています。
例年であれば3月下旬ごろに満開となります。お天気が良ければ雪をたたえた南アルプスの山々を望むこともでき、お花見スポットとしては最高です。
身延線の鰍沢口駅から徒歩30~40分ほどのところに、桜の名所「大法師公園」(おおぼしこうえん)があります。身延線の線路とは富士川を挟んで反対側にあります。
大法師公園は、山梨県では唯一の「日本さくら名所100選」に選ばれています。桜の時期には「大法師さくら祭り」が開催され、お花見客で賑わいます。
勝沼ぶどう郷駅の「甚六桜」と、鰍沢口駅の「大法師公園」を訪れたときの様子は、以下の記事をご覧ください。次に紹介する山北駅も含めて、東京から春の青春18きっぷの日帰り旅で訪れました。
御殿場線の山北駅も桜の名所の一つです。駅のすぐ近くにある山北鉄道公園では、毎年、「やまきた桜まつり」が開催されます。
そして、鉄道ファン必見なのが、御殿場線の線路の両側に続く桜並木。上の写真のように、御殿場線の列車とともに写真に収めることができます。
桜の時期に山北駅を訪問した時の様子は、以下の記事をご覧ください。
以上、「2023年春の青春18きっぷで乗りたいおすすめの列車・路線」を紹介しました。ダイヤ改正を機に消えていく列車、新しく開通する路線、そして、春ならではの景色を眺められる路線と、盛りだくさんの青春18きっぷシーズンになりそうですね。
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