2021年春の青春18きっぷシーズンが、2021年3月1日から始まります。春の青春18きっぷシーズンは、途中にダイヤ改正を挟むため、乗り納めとなる列車や車両、新たにデビューする列車が多くありますね。この記事では、2021年春の青春18きっぷシーズンに乗っておきたい列車や路線をご紹介します。
JR東日本エリアのキハ40系乗り納め! 五能線・男鹿線・津軽線から引退へ
JR東日本は、新型の電気式気動車「GV-E400系」の投入を進めており、国鉄時代から活躍するキハ40系を置き換えています。2021年2月現在、キハ40系の普通列車が運転されているのは、主に五能線、男鹿線、津軽線を残すのみとなっています。
そして、2021年3月のダイヤ改正では、上記の路線からも引退する予定になっています。
五能線の普通列車は、現在は多くがキハ40系で運転されていますが、2021年3月のダイヤ改正で、普通列車・快速列車(リゾートしらかみを除く)は、すべて新型の「GV-E400系」に置き換えられることが発表されています。
また、男鹿線(秋田~男鹿)でもキハ40系が現役で活躍中ですが、2021年3月のダイヤ改正で、バッテリーを搭載した電車(蓄電池電車)「EV-E801系」が新たに5編成投入され、すべての男鹿線の列車が「EV-E801系」で運転されるようになります。
同様に、津軽線に残っているキハ40系も、GV-E400系などでの運転になる模様です。
ダイヤ改正は2021年3月13日。春の青春18きっぷ期間は3月1日ですから、青春18きっぷで、北東北のキハ40系の乗り納めをする予定ならば、3月1日~12日の間に訪れる必要があります。
長らく非電化ローカル線の主役だったキハ40系。「リゾートしらかみ」(橅編成)や「越乃Shu*Kura」など、観光列車に改造されたものは残りますが、原型をとどめた普通列車としては、JR東日本エリアでは本当に見納めとなります。
宗谷本線で12駅が廃止! 駅訪問の最後のチャンス!
宗谷本線では、2021年3月のダイヤ改正で、12もの駅が一気に廃止されます。廃止される駅は、以下のとおりです。
- 宗谷本線で廃止される駅(2021年3月ダイヤ改正)
- 南比布駅、北比布駅、東六線駅、北剣淵駅、下士別駅、北星駅、南美深駅、紋穂内駅、豊清水駅、安牛駅、上幌延駅、徳満駅
また、これ以外に、駅としては存続するものの、駅の管理をJR北海道から自治体へ移管される駅が17駅もあります。
これにより、宗谷本線の名寄以北では、JR北海道が管理する駅は、特急停車駅(名寄駅、美深駅、音威子府駅、天塩中川駅、幌延駅、豊富駅、南稚内駅、稚内駅)と、智恵文駅、初野駅、勇知駅のみとなります。
普通列車が極端に少ない路線ですので、青春18きっぷだけで、廃止になる駅を巡るのは現実的ではありませんが、廃止前に訪れてみたい駅がある方は、最後のチャンスとなります。
宗谷本線の駅廃止については、JR北海道のダイヤ改正についてまとめた記事もご覧ください。
2020年7月の豪雨被害で不通の久大本線、3月1日に全線で運転再開!
2020年7月の「令和2年7月豪雨」により甚大な被害を受け、一部区間で不通となっていたJR九州の久大本線ですが、2021年3月1日に全線で運転が再開されます。
- 由布院駅~庄内駅: 2021年2月13日(土)に運転再開
- 豊後森駅~由布院駅: 2021年3月1日(月)より運転再開
3月1日の豊後森駅~由布院駅間の運転再開に伴い、久大本線は全線で運転を再開します。
JR九州のニュースリリースによると、不通となっていた区間を最初に運転する列車は、
- 豊後森駅 06:04発(由布院行き 2両編成)
とのことです。
(参考)久大本線全線での運転を再開します!(JR九州ニュースリリース 2021年1月27日 PDF)
豪雨の被害により、運休区間の多いJR九州ですが、この春の青春18きっぷシーズンには、久大本線を訪れてみてはいかがでしょうか。
2019年の台風19号で被災の水郡線が3月27日に全線で運転再開!
首都圏に大きな被害を出した2019年の台風19号で被災し、一部区間が不通となっていた水郡線ですが、2021年3月27日に全線で運転を再開します。
2021年2月時点では、以下のような状況になっています。
- 不通区間: 袋田~常陸大子間(1駅間)
- 代行バス: 上小川~常陸大子間で運行
現在、残っている不通区間は袋田~常陸大子の1駅間のみ。代行バスは、袋田駅ではなく、一つ水戸寄りの上小川駅と常陸大子駅の間で運行されています。
代行バスが運転されていますので、運転再開前でも水郡線の旅を楽しむことは可能ですが、やはり全線再開後に通しで乗りたいですね。
袋田~常陸大子間は久慈川沿いの景色のよい区間。ここを再び列車で通ることができるのはうれしいですね。
首都圏からであれば、青春18きっぷの旅でも十分に日帰りが可能です。筆者おすすめの日帰りルートを、以下の記事で掲載していますので、ぜひご覧ください。
また、袋田駅で途中下車して、日本三大名瀑の一つ「袋田の滝」を見に行くのもおすすめです。
内房線・外房線、新型車両E131系で木更津~上総一ノ宮間の直通運転開始!
現在、内房線と外房線の列車は、両線の境界駅となる安房鴨川駅で明確に運用が分離されていますが、2021年3月のダイヤ改正で、運行体系が大幅に変わります。
乗り鉄として注目したいのは、日中時間帯を中心に、木更津~安房鴨川~上総一ノ宮を直通運転する普通列車が登場することでしょう。
(出典)2021年3月 ダイヤ改正について(JR東日本千葉社ニュースリリース 2020年12月18日 PDF)
房総半島をぐるっと一周する場合、これまでは安房鴨川駅での乗り換えが必要でしたが、ダイヤ改正以降は、木更津から上総一ノ宮まで乗り換えなしで乗りとおすことができます。
しかも、新型車両のE131系での運転となります。新型車両の試乗も兼ねて、内房線・外房線の旅に出かけてみるのもよさそうですね。
ただ、この日中時間帯のE131系による直通列車は、ワンマンの2両編成での運転となるようです。これまで、同区間では4両編成の209系での運転が多かったので、定員はかなり減ってしまいます。運転開始直後や、週末は、混雑するかもしれませんので、注意が必要です。
ダイヤ改正で普通列車の減便相次ぐ! 青春18きっぷの旅では要注意!
2021年3月のダイヤ改正では、首都圏や関西圏をはじめ、都市部での終電の繰り上げが話題になっています。ただ、青春18きっぷの旅で注意したい点は、他にもいくつかあります。
普通列車も各地で減便されています。山陽本線の岡山・広島エリアでは日中時間帯の普通列車が大幅に削減されますし、東北本線では快速「仙台シティラビット」の各駅停車化や、白石での系統分離が実施されます。
また、ローカル線でも減便が実施されます。もともと運転本数が少ない根室本線の富良野~新得間では、代行バスも含めてさらに減便され、日中時間帯は6~7時間も運転間隔が空いてしまいます。
青春18きっぷユーザー目線で、2021年3月のJR各社のダイヤ改正をまとめた記事を掲載していますので、ぜひご覧ください。
以上、「2021年春の青春18きっぷで乗りたいおすすめの列車・路線! 久大本線・水郡線は全線運転再開へ!」でした。古い車両が引退する一方で、被災した路線が運転再開する2021年春の青春18きっぷシーズン。青春18きっぷ旅の参考にしてみてください。
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2021年春の臨時列車のまとめ記事です。青春18きっぷで乗れる列車も掲載しています。
2021年3月のダイヤ改正のまとめ記事です。JR各社のダイヤ改正についての記事も掲載しています。
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