国交省の「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」の提言が発表されました。これによると、JR各社は「路線の適切な維持に努める」としながらも、輸送密度2,000人/日未満の線区ではJRと自治体が協議をして対策を検討することとされています。さらに、輸送密度が1,000人/日未満の危機的な状況にある路線については、国が主体的に関与する特定線区再構築協議会(仮称)を設置するとされ、JR各社と自治体の協議が一気に進みそうです。
国交省が地域モビリティに関する提言を発表
国交省は、2022年2月から開催していた「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」の提言を取りまとめ、2022年7月25日に発表しました。
国交省は、2022年2月から、「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」を開催し、少子高齢化・人口減少やコロナ禍によって持続困難になってきたローカル線の問題について検討を続けてきました。
5回の検討会を開催し、鉄道事業者や自治体など、さまざまな関係者の意見を聞いたうえで、今回、提言としてまとめられました。
すでに輸送密度1,000人/日未満の線区が対象と報道されていましたが、おおむねその通りになりました。ただし、単純に輸送密度だけで線引きするわけではなく、「基幹的な鉄道ネットワークを形成する線区」は引き続きJR各社による維持を求めたり、輸送密度が1,000人/日未満であってもピーク時の1時間当たり500人以上の乗客がある場合には対象外としたりと、線区を分類する条件も記載されています。
この記事では、提言の内容をまとめ、どんな路線が協議の対象となるのかを見ていきたいと思います。
提言でまとめられた3つの線区の分類、輸送密度は2,000人/日と1,000人/日が目安
「鉄道事業者と地域の協働による地域モビリティの刷新に関する検討会」の提言では、線区の考え方について、大きく3つに分類されています。
- 基幹的な鉄道ネットワークを形成する線区
- 特急列車や貨物列車が走行する線区
- 引き続きJR各社による維持を強く期待
- 危機的な状況のローカル線区
- 目安として輸送密度2,000人/日以下の線区
- 沿線自治体(特に都道府県)が中心となり、法定協議会等を設け、地域モビリティのあり方を検討する
- 2.の基本原則がうまく機能しない線区
- 輸送密度が1,000人未満、かつピーク時の1時間当たり輸送人員500人未満の線区
- 複数の経済圏・生活圏に跨る等の事情から、関係者の合意形成にあたって広域的な調整が必要な線区
「基幹的な鉄道ネットワークを形成する線区」はJR各社による維持を期待
まず、「基幹的な鉄道ネットワークを形成する線区」については、引き続きJR各社による維持を強く期待、とされています。「基幹的な鉄道ネットワークを形成する線区」とは、特急列車や貨物列車が走行する線区とされています。旅客の都市間輸送や、広域的な物流ネットワークを形成する路線と解釈すれば良いでしょう。提言では、以下のように記載されています。
- 特急列車等の優等列車が、拠点都市(都道府県庁所在地又はそれに準じる地域ブロックの中心都市)間を相互に連絡する区間を含む区間で設定されており、相当程度の利用がある線区
- 貨物列車が現に走行しており、全国一元的な貨物鉄道輸送サービスの一部として重要な役割を果たしている線区
- 災害時や有事において貨物列車が走行する蓋然性が高い線区など、国とJR各社との間で、我が国の基幹的な鉄道ネットワークを形成する線区として確認した線区
JR各社が発表している輸送人員等のデータを見ると、特急列車が走る線区が必ずしも黒字というわけでもなさそうです。例えば、羽越本線の村上~鶴岡間は特急「いなほ」が1日7往復走りますが、コロナ前から輸送密度は2,000人/日を下回っています。これが「相当程度の利用がある線区」に該当するかは不明です。
とはいえ、JR各社としても、特急列車が走る路線の一部が目安となる輸送密度を下回っていたとしても、その線区を議論の対象にすることはないでしょう。
一方で、貨物列車が走る線区は、また事情が異なります。今回の提言では触れられていないのですが、北海道新幹線延伸開業時に特急列車が走らなくなる長万部~室蘭などの線区をどうするかの課題は残りそうです。新幹線開業に絡む特殊事情なので、あえて触れていないのかもしれませんが。
「危機的な状況のローカル線区」の目安は輸送密度2,000人/日未満
検討会の提言で、JR各社と沿線自治体が協議の場をもって、地域モビリティのあり方を検討するとしている線区の目安として、輸送密度2,000人/日未満としています。
2016年にJR北海道が発表した「単独で維持困難な線区」についても、鉄路を維持するものの沿線自治体の協力が必要としている線区の目安として、輸送密度2,000人/日未満となっています。さらに、提言では、「少なくとも輸送密度が2,000人を下回ると、鉄道事業者の経営努力のみにより利便性と持続可能性の高い鉄道サービスを保っていくことが困難になる」とあり、鉄道として持続可能な輸送密度の目安を2,000人/日に置いているようです。
提言では、「利用者や地域戦略の視点に立ち、将来に向けた地域モビリティのあり方について関係者と検討を進めていくことが基本原則」としています。この分類に入る線区では、あくまでJR各社と沿線自治体が主体的に協議会等を立ち上げて協議を進めることになっています。そのため、JR各社が鉄道として維持するうえで、沿線自治体がどのような支援ができるかといったことが議論の焦点となりそうです。
輸送密度が1,000人未満の線区は国が主体的に関与する「特定線区再構築協議会」の立ち上げも
JR各社と沿線自治体の合意形成が困難な場合には、国が主体的に関与する「特定線区再構築協議会」を立ち上げるとしています。
「特定線区再構築協議会」を立ち上げる目安として、以下の2つの要件を満たす線区(特定線区)としています。
- 対象線区における平常時の輸送密度が1,000人を下回っていること
- ただし、利用状況を精査した結果、隣接する駅の間のいずれかの区間において一方向に係る1時間当たりの最大旅客輸送人員が500人(大型バス(50人乗り)10台以上の需要に相当)以上の場合を除く。)
- 複数の自治体や経済圏・生活圏に跨る等の事情から、関係者の合意形成にあたって広域的な調整が必要と認められること
先行して報道されていた「輸送密度が1,000人未満」という数字は、この分類に当てはまる線区のことです。
JR北海道の「単独で維持困難な線区」では、沿線自治体が廃止ありきの議論を嫌って、なかなかJR北海道との協議の場を持つことができないといったことがありました。このようなことにならないように、国が主体的に関与する新たな協議会を立ち上げることを提言しています。
今回の提言の最大の目玉が、この「特定線区再構築協議会」に関するものでしょう。さらに、特定線区再構築協議会の設置期限は、協議開始後、最長で3年以内とされています。実証事業等を含む場合も同様です。そのため、基本的に3年後には何らかの結論が出されることになります。国の主体的関与と具体的な期限を切ったことが、最も大きな特徴です。
結論は「鉄道維持」か「BRT・バス等に転換」のいずれか?
輸送密度2,000人/日未満の線区について協議する「法定協議会」や、輸送密度が1,000人未満の線区を対象とする「特定線区再構築協議会」では、線区の評価を以下のように実施するとあります。
- 大量輸送、速達性、定時制に優れた鉄道の特性が発揮されているかの評価
- 鉄道が各地域で果たしているさまざまな意義・役割を考慮し、輸送密度のみでの画一的な判断方法は採らない
- 線区や地域の現況をデータやファクトで明らかにし、関係者の共通認識を形成する
- 交通事業の終始だけでなく、他の様々な分野の費用や効果に及ぼす影響も含めた評価手法(クロスセクター評価など)の活用も検討する
「特定線区再構築協議会」の対象になっている時点で、「大量輸送」の特性を発揮できていない可能性が高いため、実際には2つ目の地域の実情にあわせた評価を踏まえて判断することになりそうです。
その結果として、提言では、次の2つの地域モビリティの再構成の方向性と、鉄道事業者や自治体の役割を明記しています。
- 鉄道を運行する公共政策的意義が認められる線区
- 方向性: 鉄道の徹底的な活用と競争力の回復に向け、鉄道輸送の高度化に取り組む
- 事業者: 自治体等と連携して、鉄道の利便性と持続可能性の向上に向け、鉄道の活性化と意地に務める
- 自治体: 公共政策的意義の観点から、上下分離化を含め、今後の在り方に積極的に関与する
鉄道を維持(存続)する場合、自治体には、今後の在り方に積極的に関与するように求めています。「積極的」な関与の例として、利用促進に留まらず、上下分離化や「駅にぎわい創出プロジェクト」の推進、固定資産税の減免等を挙げています。要は、自治体に対して、何らかの形で鉄道事業者の負担を軽減することを求めているわけです。
当該線区の状況が厳しいほど、上下分離等、自治体のより積極的な関与が望まれるとして、利用者の少ない線区を維持する場合は相応の負担をするように求めています。
- BRTやバス等によって公共政策的意義が実現できる線区
- 方向性: BRT・バス等を導入し、運行コストを削減しつつ、増便、ルート変更、バス停の新設等により鉄道と同等以上の利便性を実現していく
- 事業者(JR)
- 自治体や地元バス事業者と協働して新たな輸送モードの持続的な運行及び利便性の確保に最大限協力する
- 鉄道区間との乗り継ぎ利便性の確保、観光を含む地域振興に引き続き協力する
- 自治体
- BRT導入に際しては、公共政策的意義の観点から、専用道の公道化を含め、今後の在り方に積極的に関与する
- 不要となった鉄道施設の有効活用、橋梁等を撤去する時期等に関しての関係施設管理者の配慮
鉄道の維持をあきらめ、BRTやバスに転換する場合には、鉄道事業者(JR各社)に対して、「新たな輸送モードの持続的な運行及び利便性の確保に最大限協力する」としています。JR北海道の「単独で維持困難な線区」では、すでに廃止・バス転換した路線がありますが、いずれもJR北海道がバスの運行費用の補助等の協力を実施しています。おそらく、今後も同様の協力を求められることになるということでしょう。
JR東日本の輸送密度2,000人/日以下の線区の分類例
それでは、どの線区が、どの分類になるのでしょうか? JR東日本の輸送密度が2,000人/日未満(2019年度実績)の線区を抜き出して、今回の提言の分類(以下に再掲)に当てはめてみます。
- 基幹的な鉄道ネットワークを形成する線区(特急・貨物列車運行路線)
- 危機的な状況のローカル線区(輸送密度2,000人/日未満)
- 2.の基本原則がうまく機能しない線区(輸送密度1,000人/日未満)
1.は、特急列車または貨物列車が頻繁に運行されている線区を、2.と3.は、各線区の実情によらず、まずは2019年度の輸送密度のみで分類しています。参考のため、2020年度の輸送密度も掲載しています。
なお、輸送密度のデータは、JR東日本が公開しているものを利用しています。
路線 | 線区 | 2019年度 | 2020年度 | 線区分類 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
中央本線 | 辰野~塩尻 | 547 | 362 | 3 | - |
常磐線 | いわき~原ノ町 | - | 1286 | 1 | 特急列車運行路線 |
外房線 | 勝浦~安房鴨川 | 1543 | 1017 | 1 | 特急列車運行路線 |
内房線 | 館山~安房鴨川 | 1596 | 1245 | 1 | 特急列車運行路線 |
越後線 | 柏崎~吉田 | 719 | 618 | 3 | - |
上越線 | 水上~越後湯沢 | 1010 | 687 | 1 | 貨物列車運行路線 |
越後湯沢~ガーラ湯沢 | 618 | 414 | - | - | |
左沢線 | 寒河江~左沢 | 875 | 742 | 3 | 行き止まり線区 |
奥羽本線 | 新庄~湯沢 | 416 | 212 | 3 | 「本線」だが... |
東能代~大館 | 1485 | 1012 | 1 | 貨物列車運行路線 | |
大館~弘前 | 1165 | 701 | 1 | 貨物列車運行路線 | |
大糸線 | 信濃大町~白馬 | 762 | 511 | 3 | - |
白馬~南小谷 | 215 | 126 | 3 | - | |
弥彦線 | 弥彦~吉田 | 521 | 395 | 3 | - |
男鹿線 | 追分~男鹿 | 1781 | 1543 | 2 | 行き止まり線区 |
吾妻線 | 長野原草津口~大前 | 320 | 236 | 3 | 行き止まり線区 |
羽越本線 | 新津~新発田 | 1300 | 1148 | 1 | 貨物列車運行路線 |
村上~鶴岡 | 1695 | 697 | 1 | 特急列車運行路線 | |
酒田~羽後本荘 | 977 | 645 | 1 | 特急列車運行路線 | |
水郡線 | 常陸大宮~常陸大子 | 830 | 608 | 3 | - |
常陸大子~磐城塙 | 152 | 109 | 3 | - | |
磐城塙~安積永盛 | 952 | 796 | 3 | - | |
烏山線 | 宝積寺~烏山 | 1430 | 1148 | 2 | 行き止まり線区 |
磐越西線 | 会津若松~喜多方 | 1790 | 1509 | 2 | - |
喜多方~野沢 | 534 | 429 | 3 | - | |
野沢~津川 | 124 | 69 | 3 | - | |
津川~五泉 | 528 | 408 | 3 | - | |
磐越東線 | いわき~小野新町 | 273 | 196 | 3 | - |
石巻線 | 小牛田~女川 | 1193 | 953 | 2 | 行き止まり線区 |
鹿島線 |
香取~ 鹿島サッカースタジアム |
1207 | 952 | 2 | - |
小海線 | 小淵沢~小海 | 450 | 283 | 3 | - |
小海~中込 | 1164 | 978 | 2 | - | |
久留里線 | 木更津~久留里 | 1425 | 1023 | 2 | - |
久留里~上総亀山 | 85 | 62 | 3 | 行き止まり線区 | |
八戸線 | 鮫~久慈 | 454 | 333 | 3 | - |
陸羽東線 | 古川~鳴子温泉 | 949 | 666 | 2 | - |
鳴子温泉~最上 | 79 | 41 | 3 | - | |
最上~新庄 | 343 | 289 | 3 | - | |
大船渡線 | 一ノ関~気仙沼 | 754 | 514 | 2 | - |
飯山線 | 豊野~飯山 | 1696 | 1444 | 2 | - |
飯山~戸狩野沢温泉 | 503 | 416 | 3 | - | |
戸狩野沢温泉~津南 | 106 | 77 | 3 | - | |
津南~越後川口 | 405 | 359 | 3 | - | |
釜石線 | 花巻~遠野 | 897 | 575 | 3 | - |
遠野~釜石 | 583 | 328 | 3 | - | |
五能線 | 東能代~能代 | 975 | 761 | 3 | - |
能代~深浦 | 309 | 177 | 3 | - | |
深浦~五所川原 | 548 | 383 | 3 | - | |
五所川原~川部 | 1507 | 1202 | 2 | - | |
津軽線 | 青森~中小国 | 720 | 604 | 1 | 貨物列車運行路線 |
中小国~三厩 | 107 | 107 | 3 | 行き止まり線区 | |
花輪線 | 好摩~荒屋新町 | 418 | 334 | 3 | - |
荒屋新町~鹿角花輪 | 78 | 60 | 3 | - | |
鹿角花輪~大館 | 537 | 524 | 3 | - | |
米坂線 | 米沢~今泉 | 776 | 641 | 3 | - |
今泉~小国 | 298 | 248 | 3 | - | |
小国~坂町 | 169 | 121 | 3 | - | |
大湊線 | 野辺地~大湊 | 533 | 288 | 3 | 行き止まり線区 |
只見線 | 会津若松~会津坂下 | 1122 | 1009 | 2 | - |
会津坂下~会津川口 | 179 | 141 | 3 | - | |
会津川口~只見 | 27 | 15 | - | 福島県による上下分離線区 | |
只見~小出 | 101 | 82 | 3 | - | |
北上線 | 北上~ほっとゆだ | 435 | 327 | 3 | - |
ほっとゆだ~横手 | 132 | 72 | 3 | - | |
気仙沼線 | 前谷地~柳津 | 232 | 189 | 3 | - |
陸羽西線 | 新庄~余目 | 343 | 163 | 3 | 2024年まで運休中 |
山田線 | 盛岡~上米内 | 358 | 236 | 3 | - |
上米内~宮古 | 154 | 80 | 3 | - |
輸送密度2,000人/日未満で抜き出すと、対象となる線区が非常に多いです。おそらく、3.の輸送密度1,000人/日未満、その中でも、輸送密度が少ない線区が優先的に協議対象になるものと思われます。また、JR北海道での廃止・バス転換の対象となった線区を見ると、やはり行き止まり路線が真っ先に対象になるものと考えられます。
その観点で抽出してみると、以下の線区のうち、特に輸送密度が小さい線区がすぐに協議対象となる可能性が高そうに思います。()内は2019年度の輸送密度です。
- 行き止まり路線で1,000人/日未満の線区
- 久留里線 久留里~上総亀山(85人/日)
- 津軽線 中小国(中小国信号場)~三厩(107人/日)
- 吾妻線 長野原草津口~大前(320人/日)
- 大湊線 野辺地~大湊(533人/日)
- 左沢線 寒河江~左沢(875人/日)
一方、輸送密度だけで見ると、東北地方のいわゆる「肋骨線」と言われる路線でかなり低くなっています。JR北海道がバス転換の目安とした200人/日未満で抽出してみます。(東北地方以外の路線も含みます)
- 輸送密度が200人/日未満の線区
- 花輪線 荒屋新町~鹿角花輪(78人/日)
- 陸羽東線 鳴子温泉~最上(79人/日)
- 只見線 只見~小出(101人/日),会津坂下~会津川口(179人/日)
- 飯山線 戸狩野沢温泉~津南(106人/日)
- 磐越西線 野沢~津川(124人/日)
- 北上線 ほっとゆだ~横手(132人/日)
- 水郡線 常陸大子~磐城塙(152人/日)
- 山田線 上米内~宮古(154人/日)
これらの線区をどう考えるかが難しいところでしょうか。輸送密度だけをみると、すぐに廃止・バス転換の対象になってもおかしくありません。
一方で、少なくとも物理的には鉄道ネットワークを構成している路線であることは間違いなく、一部区間でも廃止となると、鉄道ネットワークが途切れます。
そう考えると、実際に鉄道ネットワークを構成する路線としての利用がなされているか、という点がポイントになりそうです。例えば、水郡線であれば、水戸~郡山の都市間輸送を担う路線として考えるのか、水戸周辺、郡山周辺の通勤通学路線として考えるのか。他の線区も、都市部周辺ではそれなりに需要はあるものの、県境を超える中間部分では極端に輸送密度が低くなる傾向があります。
JR東日本は、輸送密度の低いローカル線について、線区ごとの営業係数、収益などの情報を発表するとしています。沿線自治体が支援をして鉄路を残すことができるかを判断するのに、線区毎の年間の損失(赤字)は貴重な情報となりますし、今回の提言とあわせて、JRと自治体の協議入りの材料になりそうです。
以上、「国交省の検討会が提言を発表、輸送密度1000人以下の地域輸送に特化したローカル線はJRと自治体が協議へ!今後の行方は?」でした。提言の対象となる路線・線区があまりに多いため、今後の協議の行方が想像できない状況ですが、国鉄改革以来の鉄道の転換点になることは間違いありません。当ブログでも、今後の状況を注視していきたいと思います。
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