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【わたらせ渓谷鐵道「トロッコわたらせ渓谷号」乗車記】花桃と渓谷美を堪能! 整理券の予約方法、沿線の観光スポットも紹介!

観光列車
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群馬県の桐生駅と栃木県の間藤駅を結ぶわたらせ渓谷鐵道は、渡良瀬川の車窓がとても美しいローカル線です。そんな車窓を満喫するならトロッコ列車が一番! わたらせ渓谷鉄道には「トロッコわたらせ渓谷号」「トロッコわっしー号」という2種類のトロッコ列車が運転されています。今回、花桃の季節に「トロッコわたらせ渓谷号」(足尾発大間々行き)に乗車してきましたので、乗車記をお届けします。整理券の予約方法についても簡単に紹介します。

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わたらせ渓谷鐵道「トロッコわたらせ渓谷号」とは?

「トロッコわたらせ渓谷号」窓のないトロッコ車両

「トロッコわたらせ渓谷号」窓のないトロッコ車両

「トロッコわたらせ渓谷号」は、週末を中心に、紅葉シーズンや観光シーズンには平日にも運転されているトロッコ列車です。

わたらせ渓谷鐵道では2種類のトロッコ列車が運転されています。

  • 列車名: トロッコわっしー号
  • 特徴: 気動車を改造したトロッコ列車
  • 運転時期: 通年
  • 運転区間: 桐生~間藤(わたらせ渓谷鐵道の全線)
  • 運転本数
    • 夏季は1日2往復(下り: 1号・5号、上り: 2号・6号)
    • 冬季は1日1往復(下り: 3号、上り: 4号)

気動車を改造した「トロッコわっしー号」は通年で運転されています。運行区間は、わたらせ渓谷鉄道の全線となる桐生~間藤間となります。

「トロッコわっしー号」については、以下の記事で乗車記とともに車内の様子などを詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。

【わたらせ渓谷鐵道「トロッコわっしー号」乗車記】 風を浴びながら渡良瀬川の車窓を楽しもう! 混雑状況、整理券の予約方法、おすすめ観光スポットも紹介!
わたらせ渓谷鐵道を走るトロッコ列車が「トロッコわっしー号」です。渡良瀬川の景色が美しい路線で、風を浴びながら車窓を楽しめますし、トロッコ列車ならではのトンネルの大音響を楽しむこともできます。【ひさの乗り鉄ブログ】では、乗車記に加えて、トロッコ乗車に必要な整理券の購入方法もご紹介します。
  • 列車名: トロッコわたらせ渓谷号
  • 特徴: 客車のトロッコをディーゼル機関車が牽引するトロッコ列車
  • 運転時期: 4月~11月
  • 運転区間: 大間々~足尾
  • 運転本数: 運転日に1日1往復(下り: 3号、上り: 4号)

一方、この記事でご紹介する「トロッコわたらせ渓谷号」は、ディーゼル機関車が客車を牽引するタイプのトロッコ列車です。運転期間は例年4月~11月となっていて、冬季は運休です。運転区間は大間々~足尾間となります。

2024年は、4月~6月は「トロッコわっしー号」「トロッコわたらせ渓谷号」ともに土休日を中心に運転されます。7月~9月は「トロッコわっしー号」の運転はなく、「トロッコわたらせ渓谷号」が週末を中心に運転されます。10月~11月の紅葉の時期には、平日の運転も実施されます。

2024年12月以降の冬季は、「トロッコわっしー号」が主に日曜日・祝日に1往復運転される予定になっています。土曜日は運転されない日がありますので、ご注意ください。

具体的な運転日については、わたらせ渓谷鉄道のWebサイトでご確認ください。

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わたらせ渓谷鐵道「トロッコわっしー号」「トロッコわたらせ渓谷号」の運転時刻(2024年)

わたらせ渓谷鐵道を走る「トロッコわっしー号」と「トロッコわたらせ渓谷号」のダイヤ(2024年)は以下の通りです。

【夏季ダイヤ 4月~11月】

- 下り↓ 上り↑
- トロッコ
わっしー1号
トロッコ
わたらせ渓谷3号
トロッコ
わっしー5号
トロッコ
わっしー2号
トロッコ
わたらせ渓谷4号
トロッコ
わっしー6号
桐生 09:30発 - 13:35発 13:18着 - 17:01着
相老 09:36着
09:38発
- 13:41着
13:44発
13:12発
13:05着
- 16:55発
16:54着
大間々 09:47着
09:49発
-
10:54発
13:53着
13:58発
12:57発
12:54着
-
15:37着
16:46発
16:43着
水沼 10:06着
10:09発
11:15着
11:16発
14:15着
14:19発
12:37発
12:46着
15:13発
15:08着
16:27発
16:26着
神戸 10:26着
10:28発
11:37着
11:41発
14:36着
14:39発
12:20発
12:11着
14:46発
14:39着
16:09発
16:07着
沢入 10:40着
10:41発
11:56着
11:59発
14:51着
14:52発
12:00発
11:58着
14:24発
14:23着
15:56発
15:55着
通洞 10:59着
11:00発
12:23着
12:24発
15:10着
15:11発
11:41発
11:40着
14:02発
14:00着
15:38発
15:37着
足尾 11:03着
11:04発
12:27着
-
15:14着
15:15発
11:37発
11:34着
13:57発
-
15:34発
15:33着
間藤 11:08着 - 15:19着 11:31発 - 15:30発

【冬季ダイヤ 12月~3月】

- 下り↓ 上り↑
- トロッコ
わっしー3号
トロッコ
わっしー4号
桐生 10:32発 15:47着
相老 10:38着
10:41発
15:41発
15:40着
大間々 10:49着
10:54発
15:32発
15:29着
水沼 11:11着
11:16発
15:13発
15:02着
神戸 11:33着
11:41発
14:46発
14:34着
沢入 11:53着
11:59発
14:23発
14:22着
通洞 12:18着
12:19発
14:04発
14:03着
足尾 12:21着
12:25発
14:01発
14:00着
間藤 12:29着 13:57発

「トロッコわたらせ渓谷号」に大間々~足尾の全区間に乗車すると、所要時間は1時間30分~1時間40分ほどです。「トロッコわたらせ渓谷号」は快速運転で、停車駅は限られているにもかかわらず、同じ区間を走る普通列車よりもかなり時間がかかります。とてもゆっくりと走るトロッコ列車なのです。

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「トロッコわたらせ渓谷号」の編成・車内の様子

「トロッコわたらせ渓谷号」はディーゼル機関車が4両の客車を牽引する編成となっています。

  • 1号車・4号車: 窓のある通常の客車
  • 2号車・3号車: 窓のないトロッコ車両

客車4両のうち、中間の2号車・3号車が窓のないトロッコ車両となっています。そのトロッコ車両を挟む形で、1号車と4号車は窓のある客車です。窓のある客車には冷暖房が完備されています。春先や晩秋の寒い時期や、雨が降ってきたときに避難するのに利用できます。

以下、それぞれの車両の様子を紹介します。

窓のないトロッコ車両(2号車・3号車)

「トロッコわたらせ渓谷号」窓のないトロッコ車両

窓のないトロッコ車両は中間の2号車と3号車

4両編成のうちの中間の2両、2号車と3号車が窓のないトロッコ車両になっています。

「トロッコわたらせ渓谷号」トロッコ車両の車内の様子

「トロッコわたらせ渓谷号」トロッコ車両の車内の様子

トロッコ車両の車内の様子です。車両側面は大きく開いていて、とても開放的です。通路の両側には、テーブル付きの簡易な木製のいすがずらっと並びます。

「トロッコわっしー号」のトロッコ車両は窓が付けられるようになっていますが、この「トロッコわたらせ渓谷号」のトロッコ車両は、窓を付けることができません。そのため、冬季は運転をしないのだそうです。

「トロッコわたらせ渓谷号」トロッコ車両のいすとテーブル

「トロッコわたらせ渓谷号」トロッコ車両のいすとテーブル

「トロッコわたらせ渓谷号」のいすとテーブルです。いすもテーブルもかなりしっかりとしたものですが、背もたれは省略されています。

もう一つのトロッコ列車「トロッコわっしー号」は、背もたれがあるいすでしたので、両方のトロッコ列車で若干異なるようです。

「トロッコわたらせ渓谷号」2号車の車端部には自販機

「トロッコわたらせ渓谷号」2号車の車端部には自販機

2号車の3号車側の車端部には飲料の自動販売機が設置されています。ペットボトルのお茶などを購入することができます。

なお、上の写真は2号車のものですが、3号車もほとんど同じです。ツアーなど団体客の乗車があるときは、3号車が団体専用、2号車が個人客用と分けられるようです。今回、乗車した時もそのようになっていました。

ちなみに、この窓のない客車、元は京王電鉄の初代5000系電車なのです。窓ガラス、座席、冷房装置などをすべて撤去し、さらにモーターなども撤去するといった大工事の末に誕生した客車なのです。とても、元通勤電車の車両とは思えませんね。

窓のある普通車両(1号車・4号車)

「トロッコわたらせ渓谷号」窓のある普通車両

「トロッコわたらせ渓谷号」窓のある普通車両

4両の客車の両端、1号車と4号車は、窓のある客車(普通車両)になっています。元JR東日本の12系客車をベースにしています。塗装はわたらせ渓谷鉄道のカラーに塗り替えられていますが、車内はほぼ原形の12系客車のままです。

「トロッコわたらせ渓谷号」窓のある普通車両の車内の様子

「トロッコわたらせ渓谷号」窓のある普通車両の車内の様子

1号車の車内の様子です。ブルーのモケットのボックスシートがずらっと並びます。天井にはエアコンが設置されています。

「トロッコわたらせ渓谷号」普通車両の窓下のテーブル

「トロッコわたらせ渓谷号」普通車両の窓下のテーブル

トロッコ車両のような大きなテーブルはありませんが、窓下に小さなテーブルが設置されています。飲み物を置くくらいなら問題ありません。

車端部にトイレも設置されていますが、1号車のトイレは使用停止中で、4号車のトイレのみ利用できました。

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「トロッコわたらせ渓谷号」の乗車には整理券が必要! 整理券の購入方法は?

わたらせ渓谷鐵道「トロッコわたらせ渓谷号」に乗車するには整理券が必要です。ここでは、整理券の購入方法を紹介します。

「トロッコわたらせ渓谷号」は座席定員制

「トロッコわたらせ渓谷号」は座席定員制という方式を採用しています。

座席定員制は、座席の数だけしか整理券を販売しないので必ず座ることはできますが、どこに座るかは先着順という方式です。

つまり、

  • 「トロッコわたらせ渓谷号」に乗車するためには、整理券が売り切れる前に購入しておく必要がある
  • 好みの座席がある場合や、2名以上でまとまって座りたい場合には、なるべく始発駅に近い駅から乗車したほうが良い

ということになります。

なお、大間々発足尾行きの「トロッコわたらせ渓谷3号」に限り、乗車当日の午前9時から、始発となる大間々駅で座席の指定が行われます。この座席指定も先着順ですので、希望の座席がある場合には、早めに大間々駅に到着しておいた方がよいでしょう。

「トロッコわたらせ渓谷号」の整理券の価格

「トロッコわたらせ渓谷号」の整理券の価格は以下のとおりです。

  • 大人 520円
  • 小児 260円

乗車する区間・距離にかかわらず1乗車の価格になります。整理券とは別に、乗車する区間の乗車券(ふつうの「きっぷ」)が必要となります。

「トロッコわたらせ渓谷号」の整理券の購入方法

「トロッコわたらせ渓谷号」の整理券は、窓のないトロッコ車両(2号車・3号車)か、窓のある普通車両(1号車・4号車)かで分かれています。

トロッコ車両と普通車両で購入方法に違いがあります。具体的には、以下の表のようになっています。

購入方法 トロッコ
車両
普通車両
有人駅
旅行会社 ×
ローソン
チケット
×

窓のないトロッコ車両のほうは、わたらせ渓谷鉄道の有人駅(相老駅・大間々駅・通洞駅)や旅行会社、ローソンチケットなどで購入することができます。一方、普通車両のほうは、駅での購入のみとなっています。

トロッコ車両の整理券の発売箇所は以下のとおりです。発売日時は、乗車日の1か月前の午前11時です。定員になり次第、発売終了となります。

  • わたらせ渓谷鐵道の駅で購入
    • 相老駅・大間々駅・通洞駅のみ
  • 旅行会社の窓口で購入
    • JTB、東武トップツアーズ、日本旅行、近畿日本ツーリストの各支店
  • コンビニで購入
    • ローソン各店、ミニストップ各店(ローソンチケットで前日まで予約可能)
  • 東武日光駅と鬼怒川温泉駅のツーリストセンター
  • 桐生市民活動推進センターゆい(桐生駅構内)

わたらせ渓谷鐵道の沿線から遠いところにお住いの方は、旅行会社の窓口か「ローソンチケット」で事前に購入しておくのがよいでしょう。

「トロッコわたらせ渓谷号」の空席状況は、わたらせ渓谷鐵道のWebサイトで確認することができます。

1日に何度か更新されるようですが、完全にリアルタイムではなさそうです。

また、整理券は、

  • わたらせ渓谷鐵道販売分
  • 東武トップツアーズ販売分
  • ローソン・ミニストップ販売分

に分けられているようです。上記のWebサイトで満席だったとしても、東武トップツアーズや、ローソン・ミニストップでは空席がある場合もあるということです。(もちろん、その逆もあり得ます)

なお、整理券は、列車の指定はありますが、区間の指定がありません。つまり、「トロッコわたらせ渓谷3号」の整理券を購入したら、大間々~足尾のどの区間でも乗車できる ということです。もちろん、乗車券は、乗車する区間のものが必要です。

ローソンチケットで予約・購入

今回、ローソンチケットで予約、前日にローソンの店舗で引き取ってきました。

https://l-tike.com/order/?gLcode=38752

ローソンチケットを利用したことがある方なら、簡単に予約できると思います。

上記のWebサイトの、下のほうにあるカレンダーで乗車したい日を選択、「座席を選択」の画面で、乗車したい列車(渓谷3号、渓谷4号のいずれか)を選択します。その後、大人・小児の枚数を選択して「申し込みへ進む」を押します。その後、アカウント名とパスワード(または必要事項)を入力、内容を確認すれば「予約」ができます。

予約したあとは、ローソンの店頭で整理券を受け取ります。ローソンにある端末「Loppi」を操作して、予約番号と電話番号を入力、出力されたレシートをもってレジへ行き、料金を支払えば完了です。

なお、店頭発券手数料(110円)が追加でかかります。

また、店頭での引き換え期限は前日の23時です。これを過ぎるとキャンセルされてしまいますので、必ず前日中に受け取るようにしましょう。

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わたらせ渓谷鐵道「トロッコわたらせ渓谷号」乗車記

2024年4月上旬の平日、花桃と桜の季節に「トロッコわたらせ渓谷4号」に乗車してきましたので、乗車記をお届けします。

普通列車で途中下車しながら足尾駅へ

桐生駅で発車を待つわたらせ渓谷鉄道の普通列車

桐生駅で発車を待つわたらせ渓谷鉄道の普通列車

この日、乗車する「トロッコわたらせ渓谷4号」は、足尾駅が始発です。そのため、途中下車しながら、足尾駅を目指すことにしましょう。桐生駅の券売機で「わたらせ渓谷鉄道一日フリーきっぷ」を購入してホームへ。

まずは、桐生駅から普通列車に乗車。乗車したのは「あかがねIII」のヘッドマークを掲げた「わ89形」という古い気動車。車内はボックスシートが並びます。わたらせ渓谷鉄道の気動車は、ロングシートの新しい車両への置き換えが進んでいますが、車窓を眺めるならボックスシートのほうがいいですね。

神戸駅での「トロッコわたらせ渓谷号」と普通列車の行き違い

神戸駅での「トロッコわたらせ渓谷号」と普通列車の行き違い

神戸(ごうど)駅で途中下車。ホームの両側には花桃がきれいに咲いています。写真は、普通列車と足尾行きの「トロッコわたらせ渓谷3号」の行き違いのシーンです。霧雨が降るあいにくのお天気ですが、神戸駅前の広場には観光バスが3台も停車していて、ツアー客で賑わっていました。

神戸駅の花桃とトロッコわたらせ渓谷号

神戸駅の花桃とトロッコわたらせ渓谷号

色鮮やかな花桃の奥に「トロッコわたらせ渓谷3号」が停車しています。紅葉の時期が人気のわたらせ渓谷鉄道ですが、この時期の花桃も美しいです。

神戸駅「レストラン清流」の舞茸ごはん定食

神戸駅「レストラン清流」の舞茸ごはん定食

次の間藤行きの列車までの間に、神戸駅にある列車のレストラン「レストラン清流」で、舞茸ごはん定食のランチ。揚げたての舞茸の天ぷらがとてもおいしいです。レストラン清流は、元東武鉄道の特急車両を利用したレストランです。食堂車で食事をしているような気分になります。

神戸駅に到着した間藤行きの普通列車

神戸駅に到着した間藤行きの普通列車

間藤行きの普通列車がやってきました。2両編成の列車からはたくさんの乗客が下りてきましたが、どうやらツアー客のようです。ほぼ満席だった列車は、神戸駅出発時には1両に数名のみになってしまいました。平日ということもあり、個人客は少なく、ツアー客が多いようです。

間藤駅で発車を待つ桐生行きの普通列車

間藤駅で発車を待つ桐生行きの普通列車

このあと乗車する「トロッコわたらせ渓谷4号」の始発駅は足尾駅ですが、足尾駅で下車すると1時間弱の待ち時間があるので、次の終点の間藤駅までそのまま普通列車に乗っていき、折り返すことにしました。

足尾駅で「トロッコわたらせ渓谷4号」の入れ替え作業を見学

足尾駅に留置されている「トロッコわたらせ渓谷号」

足尾駅に留置されている「トロッコわたらせ渓谷号」

間藤駅から折り返しの桐生行きの列車で足尾駅に戻ってくると、「トロッコわたらせ渓谷号」はまだ足尾駅の奥のホームに留置されたままでした。が、桐生行きの列車が出発したあと、すぐに間藤側へ移動を始めました。

足尾駅でのディーゼル機関車の入れ換え作業

足尾駅でのディーゼル機関車の入れ換え作業

そのあと、バックして駅舎のあるホームに入ってきましたが、これで終わりではありません。次は、ディーゼル機関車DE10の付け替えです。切り離されたDE10は、再び少し間藤側へ移動したあと、ポイントを通って隣の線路を通過。

足尾駅での「トロッコわたらせ渓谷号」機関車の入れ換え作業

足尾駅での「トロッコわたらせ渓谷号」機関車の入れ換え作業

通洞駅側のポイントを折り返して、客車の前方へやってきました。このあと客車と連結して付け替え完了です。

足尾駅で発車を待つ「トロッコわたらせ渓谷号」

足尾駅で発車を待つ「トロッコわたらせ渓谷号」

ディーゼル機関車DE10が客車と連結されると、ようやくドアが開いて車内に入れるようになります。ドアが開いたのは、発車時刻の6分前くらいでした。

「トロッコわたらせ渓谷号」のドアは3号車の1箇所のみ。3号車はドアの前にアテンダントさんが待っていて、整理券と乗車券を提示して乗り込みます。

個人客が先に乗り込み、その後に団体客という順番で乗車します。この日は、個人客はわずかで、ほとんどが団体客でした。前述のとおり、3号車は団体客用、2号車は個人客用と分けられていて、3号車はかなり乗車していましたが、2号車はがらがらという状況でした。

足尾駅を発車し渓谷美の美しい区間へ

通洞駅近くの足尾銅山の遺構

通洞駅近くの足尾銅山の遺構

13時57分に足尾駅を発車。すぐに次の通洞駅に停車します。通洞駅から、さらに多くの団体客が乗り込み、3号車はほぼ満席に。ただ、私が乗車している2号車は依然としてガラガラです。通洞駅は「足尾銅山観光」の最寄駅ですので、銅山観光後にトロッコ列車に乗車するというツアーなのでしょうか。

通洞駅を出発すると、車窓に鉱山の遺構を眺めながら進みます。

白御影石が美しい渡良瀬川の車窓

白御影石が美しい渡良瀬川の車窓

渡良瀬川を鉄橋で渡ると、進行方向右側に渡良瀬川の渓谷が見えてきます。白い岩や石が目立ちますが、これは「白御影石」で、このあたりの特産品になっています。しばらく、この白い石が目立つ渓谷が続きます。

「トロッコわたらせ渓谷号」から眺める渡良瀬川の渓谷美

「トロッコわたらせ渓谷号」から眺める渡良瀬川の渓谷美

このわたらせ渓谷鉄道の車窓は、関東地方の川沿いの路線としてはNo.1ではないかと思います。川沿いを走る時間が長いのもありますが、渡良瀬川上流の渓谷そのものが美しいですし、前述の白御影石もその美しさを引き立たせます。

白御影石とエメラルドグリーンの川の水が美しい渡良瀬川

白御影石とエメラルドグリーンの川の水が美しい渡良瀬川

白御影石とエメラルドグリーンの川の水が美しいですね。こんな渓谷美が、通洞駅~神戸駅の間、ずっと続きます。

景色の良い区間では、以下の動画のように徐行してくれます。

この車窓を眺めるには、窓のないトロッコ列車は最高です。ただ、この日は4月にしては寒く、冷たい風に耐えながらの乗車となりました。

イルミネーション輝く草木トンネルを抜けて神戸駅へ

沢入駅近くから眺める草木ダムの車窓

沢入駅近くから眺める草木ダムの車窓

沢入(そうり)駅に停車し、対向の普通列車と行き違いをします。沢入駅を発車すると、すぐに渡良瀬川を渡ります。このあたりは先ほどの白御影石の渓谷と違い、たっぷりと水を湛えています。それは、このすぐ下流に「草木ダム」があるためです。

草木トンネル内を走行中に点灯する「トロッコわたらせ渓谷号」のイルミネーション

草木トンネル内を走行中に点灯する「トロッコわたらせ渓谷号」のイルミネーション

その草木ダム建設時に、わたらせ渓谷鉄道の一部区間が水没するために線路が付け替えられました。その大部分を「草木トンネル」として抜けていきます。全長5,242メートルのとても長いトンネルです。

この草木トンネルを通過中、トロッコ列車の天井にあるイルミネーションが点灯されます。「トロッコわたらせ渓谷号」は、この草木トンネルを10分もかけて通過します。このイルミネーションとともに、トンネルを走る車輪の音が轟音のように響きます。トロッコ列車ならではの体験ですが、大きな音が苦手な方は、窓のある普通車両に逃げ込んだ方がよいかもしれません。

長い長い草木トンネルを抜けると、花桃の花が車窓を彩ります。すぐに神戸駅に到着します。

神戸駅停車中に購入した立ち売りのコーヒー

神戸駅停車中に購入した立ち売りのコーヒー

列車は3分ほど遅れていますが、神戸駅では乗降客がそれなりにいるため、5分ほど停車していました。その間に、飲み物や食べ物を売りにやってきます。昔懐かしい立ち売りを思い出しますね。今は窓が開かない列車が増えてしまいましたが、そもそも窓がないトロッコ列車では立ち売りが成り立つのです。

ずっと冷たい風を浴びながら車窓を眺めていたので、体が冷えてしまいました。コーヒーを購入して温まります。

水沼駅で団体客が下車して空席が目立つまま大間々駅に到着

だいぶ体が冷えてしまったので、神戸駅から先は1号車の窓のある普通車両に移動しました。

前述のとおり、普通車両に乗車できる整理券も発売しているのですが、そもそもトロッコ列車ですので窓のない車両に乗りたい人が圧倒的に多いでしょうから、普通車両は空いています。空いていることもあり、トロッコ車両の整理券しか持っていなくても、普通車両を利用しても良いとの案内がありました。

昔懐かしい雰囲気の元12系客車

昔懐かしい雰囲気の元12系客車

この普通車両、元JR東日本の12系車両です。今では客車列車は観光向けのSL列車くらいしか残っていませんが、SL列車は車内が改造されていることが多いです。ところが、この「トロッコわたらせ渓谷号」の元12系車両は、車内は見たところほぼそのまま原形をとどめているようです。

昔懐かしい客車列車の雰囲気を味わうのも、「トロッコわたらせ渓谷号」の別の楽しみ方かもしれませんね。

水沼駅で団体客が全員下車して、車内は閑散としてしまいました。水沼駅には駅舎に併設された温泉があったのですが、2023年8月に残念ながら休館となってしまい、現在も休館中です。

終点の大間々駅に到着した「トロッコわたらせ渓谷号」

終点の大間々駅に到着した「トロッコわたらせ渓谷号」

15時37分、終点の大間々駅に到着しました。足尾駅から約1時間半の旅でした。ちょっと寒かったですが、午前中降っていた雨も止み、窓のないトロッコ車両から渡良瀬川の渓谷美を十分に楽しむことができました。

大間々駅で乗り継げる桐生行きの普通列車

大間々駅で乗り継げる桐生行きの普通列車

大間々駅からは、すぐに接続する普通列車の桐生行きに乗り換えます。下りの「トロッコわたらせ渓谷3号」に接続する桐生駅から大間々駅への列車は、「トロッコわたらせ渓谷3号」の整理券を持っている人だけが乗車できる専用列車なのですが、「トロッコわたらせ渓谷4号」から接続するこの桐生行きの列車は、一般の乗客も乗車できる普通列車です。

大間々駅から20分ほど、16時08分に桐生駅に到着。両毛線の列車に乗り継いで帰宅したのでした。

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わたらせ渓谷鐵道沿線のおすすめ観光スポット

「トロッコわたらせ渓谷号」に乗車するだけでも十分に楽しいですが、途中下車をして、ちょっと観光をしてみるのもおすすめです。駅から徒歩で行ける観光スポットをご紹介します。

トロッコによる坑内見学!「足尾銅山観光」(通洞駅から徒歩5分)

わたらせ渓谷鐵道の定番観光スポットが「足尾銅山観光」です。

足尾銅山観光

足尾銅山観光

江戸時代から400年の歴史を持つ足尾銅山。閉山後に開放された坑内を、トロッコに乗って見学することができます。坑内には当時の鉱石採掘の様子が再現された展示があります。

最寄り駅は、足尾駅ではなく、通洞(つうどう)駅です。駅から徒歩5分ほどです。帰りに乗る列車を決めてから観光に行くとよいでしょう。

足尾銅山観光|日光市公式ホームページ
1610年(慶長15年)備前楯山で初めて銅が発見されて以来、江戸幕府直営の銅山として大いに栄えました。1877年(明治10年)、古河市兵衛の手により民営化されると、最新の技術や設備によって急速な発展をとげ、日本一の銅山に成長しました。現在は...

東武の古い特急車両を活用した「レストラン清流」(神戸駅)

神戸駅の「レストラン清流」

神戸駅の「レストラン清流」

神戸(ごうど)駅には、東武鉄道の古い特急車両を活用した「レストラン清流」があります。神戸駅のホームに入口があります。

セルフサービス形式の食堂のような感じですが、昔の食堂車で食事をしているような感覚になります。詳しくは、以下の旅行記をご覧ください。神戸駅の様子もよくわかると思います。

404 NOT FOUND | ひさの乗り鉄ブログ
お得なきっぷで乗り鉄を楽しむブログ

駅から徒歩5分で本格的な渓谷!「高津戸峡」(大間々駅)

大間々駅から徒歩5分のところに、渡良瀬川がつくる渓谷「高津戸峡」があります。

高津戸橋からはねたき橋を眺める

高津戸橋からはねたき橋を眺める

大間々駅の周辺はそれなりに住宅があるエリアですが、その裏側には、距離は短いですが、美しい渓谷があります。「関東の耶馬渓」とも言われているそうです。

遊歩道も整備されていますので、次の列車までの間に散策を楽しむのがおすすめです。

詳しくは、以下の旅行記をご覧ください。

404 NOT FOUND | ひさの乗り鉄ブログ
お得なきっぷで乗り鉄を楽しむブログ

以上、『【わたらせ渓谷鐵道「トロッコわたらせ渓谷号」乗車記】花桃と渓谷美を堪能! 整理券の予約方法、おすすめ観光スポットも紹介!』でした。紅葉の時期と並んで車窓が美しい花桃の季節。風を浴びながら車窓を楽しめるトロッコ列車の旅がおすすめです。

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「トロッコわたらせ渓谷号」と同じく、関東地方を走るトロッコ列車、小湊鐡道の「房総里山トロッコ」の乗車記です。

【小湊鉄道「房総里山トロッコ」乗車記】田園風景を眺めながらのんびり走るトロッコ列車! トロッコ指定席券の予約購入方法も紹介します!(現在運休中、2024年9月末運転再開予定)
房総半島の内陸部を走る小湊鉄道。土休日に運転されている「房総里山トロッコ」は、小湊鉄道の田園風景、里山風景を満喫するのにぴったりの列車です。【ひさの乗り鉄ブログ】では「房総里山トロッコ」の概要、運転日、乗車方法、乗車記に加え、トロッコ指定席券の購入方法も紹介します。

当ブログで紹介している観光列車のトップページです。車窓、グルメなどジャンルごとにおすすめの観光列車と乗車記を紹介していますので、ぜひご覧ください。

【観光列車】列車に乗って車窓・グルメ・イベントを楽しもう! 観光列車の魅力とおすすめの列車を紹介!
日本各地で運転されている観光列車。沿線の観光地へのアクセスに利用してもよいですし、観光列車自体を目的にしてもよいでしょう。【ひさの乗り鉄ブログ】では、多くの観光列車に乗車してきた筆者が、観光列車の魅力と、車窓・グルメ・イベント等のジャンル別におすすめの観光列車を紹介しています。
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乗り鉄歴25年!
ひさ

乗り鉄歴25年! 青春18きっぷやフリーきっぷを利用して、関東甲信越、北海道、東北によく乗り鉄に出かけます。このブログでは、これまでの乗り鉄経験を活かして、おすすめの列車や路線、お得なきっぷの情報などを掲載しています。

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