2021年春のダイヤ改正は、都市部での終電繰り上げや、地方と中心とした特急列車・普通列車の減便など、歴史的な大減便の様相となっています。このページでは、JR各社や大手私鉄各社の2021年春のダイヤ改正についてまとめます。
※2021.01.15更新
2021年春ダイヤ改正は歴史的大減便の改正
2021年春のダイヤ改正は、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受け、JR各社をはじめとして、歴史的な大減便の改正となっています。一時的な通勤・通学需要や旅行需要の落ち込みだけでなく、在宅勤務・テレワークの普及により、新型コロナウイルス終息後も需要は戻らないという前提での改正となっています。
大きくポイントをまとめると、以下のようになります。
- JR各社は都市部での終電繰り上げ(一部路線では始発繰り下げ)を大規模に実施
- 首都圏ではJR東日本に追随して、大手私鉄各社・東京メトロも終電繰り上げを実施
- JR北海道、JR九州をはじめ、地方では新幹線を含む特急列車の減便・臨時格下げを実施
- JR各社は郊外・地方での普通列車の削減も実施
やはり一番のポイントは、首都圏、関西圏をはじめとする都市部での終電繰り上げです。おおむね、10~30分程度の繰り上げとなりますが、対象となる路線が多いのが特徴です。終電繰り上げによって運転取りやめとなった列車は、一部の路線を除いて、そのまま減便となります。山手線をはじめとする都心で、これほど大規模な減便が行われるのは初めてのことです。
人口減少が始まって、徐々に縮小へと向かい始めた矢先に、新型コロナウイルス感染症が襲ってきて、鉄道事業の縮小傾向が一気に進んでしまった。そんな印象のダイヤ改正となっています。
以下、JR各社や首都圏の大手私鉄各社のダイヤ改正について、詳細記事へのリンクとともにまとめます。
【JR各社】都市部での終電繰り上げと地方の特急臨時格下げ・普通列車削減が顕著な改正
JR各社の2021年春のダイヤ改正のポイントをまとめた記事です。JR東日本・JR西日本の終電繰り上げが大きなトピックです。また、特急「踊り子」のリニューアル、特急「湘南」新設と通勤ライナー廃止など、JR東日本の東海道線で大きな変更があります。
首都圏(JR東日本)と関西圏(JR西日本)の終電繰り上げ・始発繰り下げについての詳細をまとめた記事です。首都圏では17線区、関西圏では12線区が対象となる、非常に大規模な終電の繰り上げが実施されます。最終の新幹線から乗り継げなくなる駅もあり、都市部からの帰宅以外にも影響はありそうです。
首都圏(JR東日本)のダイヤ改正の詳細についてまとめた記事です。終電の繰り上げ以外にも、東海道線の特急リニューアル、東海道線・高崎線・宇都宮線の快速列車再編、普通列車削減など、いくつか大きな動きがあります。
コロナ前から経営危機に瀕しているJR北海道のダイヤ改正のまとめ記事です。札幌圏の普通列車削減、札幌から道内都市への特急列車の削減・臨時格下げが柱となります。また、宗谷本線では、特急「サロベツ」の臨時格下げに加えて、12駅もの駅が廃止が実施されるなど、かなりテコ入れがされています。
青春18きっぷユーザー目線での2021年のダイヤ改正のトピックをまとめた記事です。ローカル線の減便にとどまらず、山陽本線の大幅減便、東北本線の系統分割、快速「仙台シティラビット」廃止など、幹線系統でも大きな影響がありそうです。
【首都圏大手私鉄・東京メトロ】JRに追随して終電繰り上げを実施
首都圏の大手私鉄各社と東京メトロは、JR東日本に追随して、終電の繰り上げを実施します。繰り上げ幅はおおむね10~30分ほどで、JR東日本と同程度となっています。
以上、2021年春のダイヤ改正のまとめでした。もともと人口減少に直面している日本ですが、新型コロナウイルスの影響で、一気に時計の針を進められてしまった、そんなダイヤ改正になった印象です。そういう意味では、今後、鉄道事業がどうなるのか、2021年以降の動向にも注目です。
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