JR各社は、2023年秋(2023年10月~11月)の臨時列車の運転計画を発表しました。全線運転再開から1年となる只見線では、紅葉シーズンを中心に多数の臨時列車が運転されます。また、定期運転を終了してから2年半となる185系を利用した臨時列車も引き続き運転される予定です。高崎エリアでは、この秋も週末を中心に「SLぐんまみなかみ」「SLぐんまよこかわ」がコンスタントに運転されます。
この記事では、2023年秋の注目の臨時列車をピックアップして紹介します。
JR各社の2023年秋の臨時列車の運転計画まとめ(11月8日時点)
JR各社は、2023年秋の臨時列車について発表しました。11月8日時点での運転計画の発表状況は以下のとおりです。
※リンクをクリックするとPDFファイルが開きます。
- JR北海道
- JR東日本
- JR東海
- JR西日本
- 2023年【 秋 】の臨時列車の運転について(8月24日発表)
- 岡山・広島・山口・山陰エリア(8月24日発表)
- 山陽新幹線 臨時列車の追加運転のお知らせ(9月22日発表)
- 秋の「みまさかスローライフ列車」の運転について(9月28日発表)
- 芸備線 広島~備後庄原駅間 快速「庄原ライナー」の運転について(10月2日発表)
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- 「えちごトキめきリゾート雪月花」JR大糸線乗り入れ!「JR大糸線特別運行 えちごトキめきリゾート雪月花で行く晩秋の姫川渓谷」(10月6日発表)
- 「光の幻想列車」の運行について~車窓から見る「ライトアップ&イルミネーション」~(嵯峨野観光鉄道)(10月12日発表)
- 山陽新幹線 臨時列車の追加運転のお知らせ(10月23日発表)
- JR四国
- JR九州
なお、定番の観光列車(JR東日本の「のってたのしい列車」、JR九州の「D&S列車」など)については、各社のWebサイトにて運転計画が公表されています。
国営ひたち海浜公園のコキアの紅葉にあわせて各地から運転! 特急「海浜公園コキア号」
国営ひたち海浜公園でコキアの紅葉が見ごろになる時期に合わせて、関東各地から勝田駅へ特急「海浜公園コキア号」が運転されます。
- 列車名: 特急「海浜公園コキア高尾号」
- 運転日: 10月7日(土),8日(日),9日(月・祝)
- 運転時刻(往路): 高尾 07:45発 → 勝田 10:16着
- 運転時刻(復路): 勝田 16:07発 → 高尾 18:36着
- 途中停車駅: 八王子、立川、新秋津、北朝霞、南浦和、南越谷、吉川美南、水戸
- 使用車両: E653系7両(全車指定席)
高尾駅からは「海浜公園コキア高尾号」が中央線・武蔵野線経由で運転されます。今回、初めての運転となります。
- 列車名: 特急「海浜公園コキア大宮号」
- 運転日: 10月14日(土),15日(日)
- 運転時刻(往路): 大宮 08:16発 → 勝田 10:08着
- 運転時刻(復路): 勝田 16:52発 → 大宮 18:47着
- 途中停車駅: 南浦和、南越谷、吉川美南、水戸
- 使用車両: E653系7両(全車指定席)
大宮駅からは、武蔵野線経由で「海浜公園コキア大宮号」が運転されます。
これらの列車は、武蔵野線内の主要駅に停車するため、高尾駅や大宮駅以外に、武蔵野線沿線からも利用しやすい列車になっています。
- 列車名: 特急「海浜公園コキア平塚号」
- 運転日: 10月7日(土),8日(日),9日(月・祝),15日(日),22日(日)
- 運転時刻(往路): 平塚 08:10発 → 勝田 10:29着
- 運転時刻(復路): 勝田 16:24発 → 平塚 18:41着
- 途中停車駅: 大船、横浜、水戸
- 使用車両: E657系10両(全車指定席)
東海道線方面からは、平塚駅発着で「海浜公園コキア平塚号」が運転されます。これまでは大船駅発着の設定でしたが、今年は平塚駅発着となっています。車両はE657系10両編成が使用されます。車両の点でも注目の臨時列車ですね。
- 列車名: 特急「海浜公園コキア君津号」
- 運転日: 10月21(土),22日(日)
- 運転時刻(往路): 君津 07:38発 → 勝田 10:16着
- 運転時刻(復路): 勝田 16:07発 → 君津 18:53着
- 途中停車駅: 木更津、五井、蘇我、海浜幕張、西船橋、水戸
- 使用車両: E653系7両(全車指定席)
千葉方面からは、君津駅発着で「海浜公園コキア君津号」が新たに運転されます。
特急「海浜公園コキア号」については、以下の記事もご覧ください。2021年まで快速として運転されていた快速「花咲くひたち海浜公園号」の乗車記も掲載しています。
- 列車名: 特急「ひたち92号」(赤色ふわもこコキア号)
- 運転日: 10月14(土),21日(土)
- 運転時刻: 仙台 08:36発 → 勝田 11:52着
- 途中停車駅: 岩沼、亘理、相馬、原ノ町、富岡、広野、いわき、湯本、泉
- 使用車両: E657系10両(全車指定席)
仙台からはおなじみの勝田行きの特急「ひたち92号」が運転されます。往路の勝田行きのみの運転です。復路は仙台行きの定期列車を利用してほしいということでしょう。
関東各地と仙台から勝田へと運転される「海浜公園コキア号」で、国営ひたち海浜公園のコキアの紅葉を見に行ってみてはいかがでしょうか。国営ひたち海浜公園のコキアの紅葉については、以下の記事をご覧ください。コキアの紅葉の様子に加えて、アクセスについても紹介しています。
運転再開1周年、相変わらず人気の只見線で臨時列車を運転!
2022年10月に全線で運転を再開してから1周年となる只見線。夏シーズンも土休日を中心に大勢の観光客や鉄道ファンが訪れるなど、人気が続いています。
そんな只見線ですが、この秋も臨時列車が多数運転される予定になっています。
- 列車名: 快速「風っこ只見線満喫号」
- 運転日: 10月7日(土),8日(日),9日(月・祝),14日(土),15日(日)
- 運転時刻(往路): 会津若松 10:00発 → 只見 12:24着
- 運転時刻(復路): 只見 13:15発 → 会津若松 15:49着
- 途中停車駅: 西若松、会津坂下、会津柳津、会津宮下、会津川口
- 使用車両: 風っこ2両(全車指定席)
おなじみのトロッコ型気動車「風っこ」による臨時列車です。会津若松~只見間というかなり長い距離を走ります。会津盆地の田園風景、ゆったりと流れる只見川や里山風景を満喫できる列車です。
- 列車名: 快速「只見線満喫号」
- 運転日: 10月21日(土),22日(日),27日(金)~30日(月),11月2日(木)~6日(月),11日(土),12日(日)
- 運転時刻(往路): 会津若松 10:00発 → 只見 12:17着
- 運転時刻(復路): 只見 12:48発 → 会津若松 15:49着
- 途中停車駅: 西若松、会津坂下、会津柳津、会津宮下、会津川口
- 使用車両: キハ110系3両編成(一部指定席)
すでにおなじみとなった只見線の臨時快速列車です。紅葉シーズンのピークとなる10月下旬~11月上旬は、文化の日の3連休や週末に加えて、平日の運転も予定されています。
- 列車名: 只見線 普通臨時列車
- 運転日: 10月7日(土),8日(日),9日(月・祝),14日(土),15日(日),21日(土),22日(日),27日(金)~30日(月),11月2日(木)~6日(月),11日(土),12日(日)
- 運転時刻(往路): 小出 09:00発 → 只見 10:29着
- 運転時刻(復路): 只見 13:27発 → 小出 14:40着
- 使用車両: キハ110系またはキハE120形2両(全車自由席)
前述の快速「風っこ只見線満喫号」、快速「只見線満喫号」に接続する新潟県側(小出~只見)の臨時列車です。運転本数の少ない峠越え区間の貴重な臨時列車ですね。
相変わらず人気の只見線、しかも紅葉シーズンということで、週末や文化の日の3連休を中心に混雑することは間違いなさそうです。快速「風っこ只見線満喫号」や快速「只見線満喫号」の指定席を、発売日に確保しておくことをおすすめします。
例年10月に発売される「秋の乗り放題パス」を利用して、只見線を旅するのもおすすめです。以下の記事は、青春18きっぷ1泊旅で東京から只見線を訪問するルートを紹介していますので、ぜひご覧ください。
185系の臨時列車もまだまだ運転! 特急「185」、特急「谷川岳もぐら・ループ」
特急「踊り子」の定期運行から引退して2年半。185系を利用する臨時列車は今秋も運転されます。
- 列車名: 特急「185」(いっぱーご) 11月運転
- 運転日: 11月12日(日)、19日(日)
- 運転時刻(下り): 横浜 08:50発 → 伊東 10:16着
- 運転時刻(上り): 伊東 13:35発 → 横浜 14:59着
- 途中停車駅: なし
- 使用車両: 185系6両編成(全車指定席)
2023年の夏臨でも運転されていた特急「185」(いっぱーご)が、11月にも運転されます。
横浜駅~伊東駅を停車駅なしで結ぶ臨時特急列車です。日曜日に運転されますので、伊豆観光へのアクセスにも利用できますが、基本的には185系に乗りたい人向けの列車でしょう。
- 列車名: 特急「谷川岳もぐら」「谷川岳ループ」
- 運転日: 10月28日(土),11月4日(土),5日(日)
- 谷川岳もぐら: 大宮 07:48発 → 越後湯沢 11:03着(11/4.5運転)
- 谷川岳もぐら: 大宮 10:37発 → 越後湯沢 13:38着(10/28運転)
- 谷川岳ループ: 越後湯沢 15:19発 → 大宮 18:24着
- 使用車両: 185系6両編成(全車指定席)
上越線のモグラ駅こと「土合駅」を見に行くための「谷川岳もぐら」も、夏臨に引き続き185系で運転されます。
いつまで運転されるかわからない185系の臨時列車ですが、この分だとまだまだ活躍しそうですね……。
秋もコンスタントに運転!「SLぐんまみなかみ」「SLぐんまよこかわ」
高崎駅を起点として運転されているSL列車「SLぐんまみなかみ」「SLぐんまよこかわ」が、この秋も週末を中心にコンスタントに運転されます。
上越線「SLぐんまみなかみ」
上越線の高崎~水上間で運転される「SLぐんまみなかみ」は、以下のとおり運転されます。
- 列車名: 快速「SLレトロぐんま水上」
- 運転日: 10月7日(土),15日(日)
- 運転時刻(往路): 高崎 09:56発 → 水上 12:03着
- 運転時刻(復路): 水上 15:15発 → 高崎 17:14着
- 編成: SL+旧型客車6両
10月は旧型客車で運転される「SLレトロぐんま水上」となります。
- 列車名: 快速「D51復活35周年水上」
- 運転日: 11月3日(金),5日(日),18日(土),19日(日)
- 運転時刻(往路): 高崎 09:56発 → 水上 12:03着
- 運転時刻(復路): 水上 15:15発 → 高崎 17:14着
- 編成: SL(D51形498号機)+旧型客車6両
11月には、D51形498号機の復活35周年を記念する「D51復活35周年水上」が運転されます。
「SLぐんまみなかみ」については、以下の記事でも紹介しています。乗車記もありますので、ぜひご覧ください。
信越本線「SLぐんまよこかわ」
信越本線の高崎~横川間で運転される「SLぐんまよこかわ」は、以下のとおり運転されます。
- 列車名: 快速「SLぐんまよこかわ」
- 運転時刻(往路): 高崎 09:47発 → 横川 10:49着
- 運転時刻(復路): 横川 14:15発 → 高崎 15:18着
基本的に上記の時刻で運転されますが、編成によって列車名が異なります。運転日、列車名は以下のとおりです。
列車名 | 運転日 | 編成 (高崎⇔横川) |
---|---|---|
DL/SLぐんま よこかわ |
10/1(日) | SL+12系5両+DL |
DL/SLレトロ ぐんま横川 |
10/14(土) | SL+旧型客車6両+DL |
EL/SL群馬 県民の日 |
10/28(土) | SL+旧型客車6両+EL |
EL/SLレトロ ぐんま横川 |
10/29(日) | SL+旧型客車6両+EL |
ELレトロぐんま横川 D51復活35周年横川 |
11/4(土) | SL+旧型客車6両+EL |
また、夕方~夜間に「EL/SL横川ナイトパーク」も運転されます。
- 列車名: 快速「EL/SL横川ナイトパーク」
- 運転日: 10月8日(日)
- 運転時刻(往路): 高崎 15:56発 → 横川 16:58着
- 運転時刻(復路): 横川 19:40発 → 高崎 20:43着
- 編成: SL+旧型客車6両+EL
「EL/SLぐんまよこかわ」については、以下の記事もご覧ください。乗車時間が短いため、横川駅最寄りの「碓氷峠鉄道文化むら」などの訪問とあわせて、往復での乗車がおすすめです。
釧網本線「くしろ湿原ノロッコ号」、秋は「夕陽ノロッコ号」、川湯温泉駅への延長運転など盛りだくさん!
春から秋にかけて釧網本線で運転されているおなじみのトロッコ列車「くしろ湿原ノロッコ号」ですが、運転終了となる10月中旬までの秋の運転では、「夕陽ノロッコ号」や、川湯温泉駅への延長運転などが予定されています。
9月の「夕陽ノロッコ号」の運転日・運転時刻は以下のとおりです。
- 列車名: 「夕陽ノロッコ号」(9月)
- 運転日: 9月20日(水)~22日(金)
- 運転時刻(往路): 釧路 15:23発 → 塘路 16:07着
- 運転時刻(復路): 塘路 17:04発 → 釧路 17:52着
10月の「夕陽ノロッコ号」の運転日・運転時刻は以下のとおりです。
- 列車名: 「夕陽ノロッコ号」(10月)
- 運転日: 10月13日(金)~15日(日)
- 運転時刻(往路): 釧路 14:40発 → 塘路 15:27着
- 運転時刻(復路): 塘路 15:50発 → 釧路 16:43着
釧路湿原に沈む夕陽を眺められる時間に復路(釧路行き)が運転される「夕陽ノロッコ号」です。9月と10月で運転時刻が異なりますが、夕陽の沈む時間に合わせて運転されるためです。
釧網本線は釧路湿原の東端を走っています。そのため、西側に釧路湿原を見ることができるのですが、その釧路湿原に沈む夕陽を眺めることができるのです。
- 列車名: 「ノロッコ82号・83号」(川湯温泉駅延長運転)
- 運転日: 10月7日(土)
- 運転時刻(82号): 釧路 11:06発 → 塘路 11:53発 → 摩周 13:10発 → 川湯温泉 13:32着
- 運転時刻(83号): 川湯温泉 15:00発 → 摩周 15:30発 → 塘路 17:03発 → 釧路 17:51着
おなじみとなっている川湯温泉への延長運転が、10月7日に実施されます。「ノロッコ82号」は、川湯温泉周辺に宿泊するためのアクセス列車としても使い勝手の良い時間に運転されます。また、「ノロッコ83号」は、摩周湖や屈斜路湖などの観光を終えたあと、釧路へ戻るための列車として利用することもできます。
- 列車名: 「ノロッコ92号・91号」(釧路湿原駅長時間停車)
- 運転日: 10月8日(日),9日(月)
- 運転時刻(92号): 釧路 13:35発 → 塘路 14:17着
- 運転時刻(93号): 塘路 14:50発 → 釧路湿原 15:09着/16:10発 → 釧路 16:43着
10月8日と9日に運転される「くしろ湿原ノロッコ号」は、復路となる93号が釧路湿原駅で約1時間の長時間停車を行います。釧路湿原駅から徒歩15分ほどのところに釧路湿原を一望できる「細岡展望台」に行く時間が確保されています。
釧網本線で釧路湿原を観光するのであれば、絶対に外せないのが「細岡展望台」です。1時間停車の間に、ゆったりと観光することができます。
2023年の「くしろ湿原ノロッコ号」は、10月15日まで運転されています。日によって運転される本数や時刻が異なります。詳しくは、JR北海道の「くしろ湿原ノロッコ号」のページをご確認ください。
また、釧網本線沿線の観光スポットや、駅舎グルメなどについては、以下の記事にまとめています。「くしろ湿原ノロッコ号」の乗車とあわせての観光におすすめです。
ふくしま秋観光キャンペーン「福が満開、福のしま。」にあわせて臨時列車を多数運転!
2023年9月~11月に実施されるふくしま秋観光キャンペーン「福が満開、福のしま。」にあわせて、福島エリアで臨時列車が多数運転されます。
運転再開1周年を迎える只見線を走る観光列車や、今年12月で引退する「フルーティアふくしま」を利用した臨時列車など、多数の列車が運転される予定です。
「収穫の秋」にあたる時期ですので、福島の名産をたっぷり使用したグルメを楽しめる列車もあります。
ふくしま秋観光キャンペーン「福が満開、福のしま。」で運転される臨時列車については、以下の記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。
以上、『【2023年秋の臨時列車】定番の臨時列車を中心に運転! 只見線は紅葉シーズンに多数の臨時列車を運転!』でした。目新しい列車は多くありませんが、定番の列車を中心に、秋の観光に便利な臨時列車が多く運転されるシーズンになりそうです。
関連記事
筆者おすすめの関東甲信越エリアの観光列車をまとめて紹介している記事です。多くの列車は、この秋の観光シーズンにも運転されます。
青春18きっぷの秋バージョンともいえる「秋の乗り放題パス」、2023年は10月7日~22日に利用できます。この記事で紹介した臨時列車の中にも「秋の乗り放題パス」で乗車できるものが多くあります。以下のページでおすすめの列車や路線も紹介していますので、ぜひご覧ください。
JR各社の格安きっぷをまとめて紹介している記事です。現在~3か月後くらいまでの間に利用できるきっぷを、随時入れ替えて紹介していますので、この春のおでかけの参考にしてみてください。
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