JR四国が発売する「週末乗り放題きっぷ」は、土休日にJR四国全線の特急列車、普通列車などの普通車自由席に1日乗り放題となるフリーきっぷです。主要都市間の単純往復ではお得にならない場合が多いので、特急列車を乗り継ぐ周遊の旅や乗り鉄向きのきっぷです。
【週末乗り放題きっぷ】JR四国全線の特急列車に土休日の1日乗り放題!
「週末乗り放題きっぷ」は、JR四国全線の特急列車、普通・快速列車の普通車自由席に1日乗り放題となるフリーきっぷです。利用できるのは土休日のみです。
きっぷ名 | 週末乗り放題きっぷ |
---|---|
利用期間 | 通年の土休日 12月31日、1月2日・3日 |
備考 | |
発売期間 | 通年 |
有効期間 | 1日間 |
フリーエリア | JR四国線全線(宇多津~児島間を含む) 土佐くろしお鉄道線(窪川~若井間) JR四国バス(大栃線、久万高原線) |
フリーエリア (図) | |
出典 | https://www.jr-eki.com/ticket/brand/1-3VQ |
効用 | ・フリーエリア内の特急列車・普通列車の普通車自由席に乗り降り自由 ・別途、指定席券、グリーン券を購入すれば、普通列車の普通車指定席、グリーン車にも乗車可能 ・特急列車の普通車指定席、グリーン車に乗車する場合には乗車券のみ有効(別途、指定席特急券、グリーン券等が必要) |
発売会社 | JR四国 |
発売箇所 | JR四国の主な駅 みどりの券売機プラス ワープ支店 チケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」 四国内の主な旅行会社 |
価格(大人) | 12,000円 |
価格(小児) | 6,000円 |
「週末乗り放題きっぷ」は、JR四国のチケットアプリ「しこく スマートえきちゃん」でも購入できます。オンラインで購入が完結するため、四国外から四国へ旅行にやってきて「週末乗り放題きっぷ」を利用する場合には便利です。
「週末乗り放題きっぷ」は定番の「四国フリーきっぷ」の1日版!
「週末乗り放題きっぷ」は、JR四国が発売する定番のフリーきっぷ「四国フリーきっぷ」の1日版ともいえるきっぷです。
きっぷ名 | 週末乗り放題きっぷ | 四国フリーきっぷ |
---|---|---|
フリーエリア |
JR四国全線 土佐くろしお鉄道線窪川~若井間 ジェイアール四国バス(大栃線・久万高原線) |
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きっぷの効力 |
特急列車・普通列車の普通車自由席 に乗り降り自由 |
|
利用期間 |
土休日 12/31, 1/2-3 |
通年 |
有効期間 | 1日間 | 3日間 |
価格 |
大人 12,000円 小児 6,000円 |
大人 18,000円 小児 9,000円 |
「週末乗り放題きっぷ」の効力やフリーエリアは、「四国フリーきっぷ」と全く同じです。異なるのは、「週末乗り放題きっぷ」が有効期間1日のみである点です。
「週末乗り放題きっぷ」は有効期間が1日で12,000円、「四国フリーきっぷ」は有効期間が3日間で18,000円です。1日あたりで換算すると、「週末乗り放題きっぷ」(12,000円/日)は「四国フリーきっぷ」(6,000円/日)の2倍。2日以上の旅行で利用するのであれば「四国フリーきっぷ」のほうがお得ですが、日帰りでJR四国の特急列車で遠出をするのであれば「週末乗り放題きっぷ」がお得になります。
「週末乗り放題きっぷ」は乗り鉄向け!?
「週末乗り放題きっぷ」は1日有効で12,000円。通常の運賃や特急料金と比べると、特急列車での都市間往復でもお得になるところはあるのですが、JR四国は特急列車の割引きっぷを多数発売しています。「週末乗り放題きっぷ」が本当にお得になるのかを検討してみましょう。
特急列車の都市間往復利用では元が取れない
まずは、特急列車の片道利用ができる割引きっぷと比較してみます。以下の表が、主要な都市間に設定されているJR四国の割引きっぷです。特急列車の自由席に乗車できます。
区間 | きっぷ名 | 価格 | 通常価格 |
---|---|---|---|
高松~徳島 | Sきっぷ | 2,550円 | 2,840円 |
松山~宇和島 | Sきっぷ | 2,880円 | 3,210円 |
高知~須崎 | Sきっぷ | 1,560円 | 1,740円 |
高知~中村 | くろしお Sきっぷ |
3,990円 | 4,370円 |
高松~松山 | トク割 きっぷ |
3,900円 | 6,160円 |
高松~高知 | トク割 きっぷ |
3,420円 | 5,390円 |
徳島~高知 | トク割 きっぷ |
3,500円 | 5,830円 |
高松~高知といった比較的長距離の区間でも3,000円台となっていて、単純な往復利用では「週末乗り放題きっぷ」はまったくお得になりません。
一方、特急列車の往復割引きっぷ「Sきっぷ」(自由席用)、「指定席Sきっぷ」(指定席用)と比較してみましょう。()内は通常料金です。
区間 | Sきっぷ | 指定席 Sきっぷ |
---|---|---|
高松~徳島 | 5,500円 (5,680円) |
6,100円 (6,740円) |
松山~宇和島 | 6,220円 (6,420円) |
6,820円 (7,480円) |
松山~新居浜 | 6,220円 (6,420円) |
6,820円 (7,480円) |
高知~須崎 | 3,380円 (3,480円) |
- |
こちらは往復での価格です。「Sきっぷ」「指定席Sきっぷ」の割引以前に、()内に示した通常料金と比較しても、「週末乗り放題きっぷ」の12,000円はお得になりません。
ということで、「週末乗り放題きっぷ」は、主要都市間の単純往復には向いていないきっぷということになります。
特急列車で四国一周ならお得!?
「週末乗り放題きっぷ」で元を取ろうとすると、特急列車を複数乗り継ぐような距離を往復するか、周遊ルートで旅をするかになります。
一例として、以下のような周遊ルートを特急列車で移動してみます。
- 高松 → 窪川(特急「しまんと」)
- 窪川 → 宇和島(予土線 普通列車)
- 宇和島 → 松山(特急「宇和海」)
- 松山 → 多度津(特急「しおかぜ」)
これで、運賃10,000円+特急料金4,840円で合計14,840円となり、「週末乗り放題きっぷ」が多少お得になります。高松駅まで戻ればさらにお得になるはずです。
ただ、所要時間11時間以上と、ほとんど乗りっぱなしの行程となります。観光の時間はもとより、食事の時間も確保するのが厳しい行程です。完全に乗り鉄向けですね。
「週末乗り放題きっぷ」でしっかり元を取ろうとすると、このように特急列車に乗りまくる周遊ルートで旅をする必要があります。
ということで、「週末乗り放題きっぷ」は乗り鉄向けのきっぷということが言えそうです。
以上、「【週末乗り放題きっぷ】JR四国全線の特急列車自由席に土休日の1日乗り放題で12,000円のフリーきっぷ!」でした。かなり特急列車に乗らないと、他の割引きっぷと比べた時にお得になりません。JR四国の特急列車乗りまくりの旅には向いていますので、しっかり計画を立ててから使うようにしましょう。
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当ブログで紹介している、鉄道旅行や乗り鉄に便利なフリーきっぷ・割引きっぷの紹介記事の目次ページです。
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