8月下旬に、JR四国が発売するフリーきっぷ「夏休み四国満喫きっぷ」を利用して、JR四国の乗り鉄を楽しんできました。特急列車の自由席に4日間乗り放題で13,000円という格安のフリーきっぷ。自由席しか乗れませんが、JR四国の特急列車は自由席の割合が比較的多いので、全く問題ありませんでした。
ということで、この記事では、「夏休み四国満喫きっぷ」の使用感などをレポートしてみます。
「夏休み四国満喫きっぷ」で四国周遊の旅へ
「夏休み四国満喫きっぷ」は、土休日を含む連続する4日間有効で、JR四国全線、土佐くろしお鉄道全線、阿佐海岸鉄道全線の特急列車の自由席に乗り放題となるきっぷです。
4日間特急乗り放題で13,000円という破格なフリーきっぷなのです。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
今回、この「夏休み四国満喫きっぷ」を利用して、四国をぐるっと一周する旅をしてきました。この記事では、「夏休み四国満喫きっぷ」の購入から、実際に利用してみての使用感を中心にレポートします。
「夏休み四国満喫きっぷ」をWebサイト「JR四国ツアー」で購入
「夏休み四国満喫きっぷ」は、JR四国のフリーきっぷや旅行商品を販売するWebサイト「JR四国ツアー」でのみの発売となります。JR四国の駅の窓口や旅行会社では購入できないので注意が必要です。
実際に、「JR四国ツアー」で「夏休み四国満喫きっぷ」を購入してみました。
「JR四国ツアー」の会員であれば、購入自体はとても簡単です。会員でない方は、無料で会員登録ができます。
- 「夏休み四国満喫きっぷ」の紹介ページの下のほうにある「お申し込み」をクリック
- カレンダーが表示されるので、利用開始日をクリック
- 6日前までの購入が必要ですので、1週間後からの利用開始日のみが選択できます
- メールアドレス、パスワードでログインし、「申し込む」をクリック
- クレジットカードで決済
購入が完了すると、郵送できっぷが送られてきます。
簡易書留で送られてきましたので、自宅ポストに投函というわけにはいかず、受け取りのサインが必要です。自宅を不在がちにする方は、受け取りまでの時間を考慮しておきましょう。
なお、他のJR四国のフリーきっぷは、送料が別途かかるのですが、「夏休み四国満喫きっぷ」は送料無料(きっぷ料金の13,000円に含まれる)でした。さらにお得感が増しますね。
「夏休み四国満喫きっぷ」で四国一周!
今回、空路で高松空港へ入り、4日間の旅行後、高知空港から帰宅しました。
「夏休み四国満喫きっぷ」を利用した経路、列車は以下の通りです。(筆者が乗車した車両限定ですが)自由席の混雑状況も載せておきます。
路線・列車 | 出発 | 到着 | 混雑状況 | |
---|---|---|---|---|
8/28 (水) |
いしづち 7号 |
高松 10:47 |
松山 13:15 |
ガラガラ |
8/29 (木) |
予讃線 普通 |
松山 06:02 |
下灘 07:02 |
ガラガラ キハ185系 |
予讃線 普通 |
下灘 07:35 |
伊予市 07:58 |
ほぼ座席 埋まるくらい |
|
宇和海 5号 |
伊予市 08:18 |
宇和島 09:30 |
乗車率 3~4割 |
|
予土線 普通 |
宇和島 09:39 |
窪川 11:45 |
座席半分 埋まるくらい |
|
あしずり 3号 |
窪川 12:49 |
中村 13:24 |
乗車率 2割以下 |
|
土佐くろしお 普通 |
中村 13:30 |
宿毛 14:00 |
高校生で 満員! |
|
土佐くろしお 普通 |
宿毛 14:34 |
中村 15:04 |
座席半分 埋まるくらい |
|
あしずり 10号 |
中村 15:10 |
高知 16:59 |
ほぼ満席 | |
8/30 (金) |
南風 4号 |
高知 07:00 |
後免 07:07 |
ガラガラ |
土佐くろしお 普通 |
後免 07:17 |
奈半利 08:21 |
安芸まで 高校生で 満員! |
|
阿佐海岸 鉄道 普通 |
甲浦 13:37 |
海部 13:48 |
ガラガラ | |
牟岐線 普通 |
海部 14:02 |
徳島 16:11 |
途中から 高校生で 満員! |
|
8/31 (土) |
うずしお 4号 |
徳島 07:00 |
高松 08:18 |
自由席4両 乗車率3割 |
いしづち 3号 |
高松 08:45 |
多度津 09:20 |
乗車率3割 | |
四国まんなか 千年ものがたり |
多度津 10:18 |
大歩危 12:48 |
全車 グリーン席 |
|
南風9号 | 大歩危 13:51 |
高知 14:42 |
乗車率4割 |
※8/30(金) 奈半利~甲浦は、高知東部交通バスで移動(料金別途支払い)
※9/1(土) 四国まんなか千年ものがたりは、「夏休み四国満喫きっぷ」の乗車券部分のみ有効、特急券+グリーン券を別途購入して乗車
自由席にしか乗れない「夏休み四国満喫きっぷ」、特急列車の混雑状況は?
「夏休み四国満喫きっぷ」は格安のフリーきっぷですが、自由席にしか乗車できないため、特急列車で着席できるか心配の方もいらっしゃるでしょう。
今回の8月下旬、水曜日~土曜日の4日間で乗車した特急列車では、自由席で立ち客がいる列車は一本もありませんでした。
もちろん、乗車する列車や時間帯にもよりますが、
- 始発駅から乗車するならばたいていは着席可能
- 途中駅からの乗車でも、日中時間帯ならば着席可能
という感じでした。
中には、指定席は7~8割ほど座席が埋まっているのに、自由席はガラガラ、という列車もありました。JR四国の特急列車は、自由席の割合が比較的高いため、長距離で確実に着席したい乗客が、数少ない指定席を購入すると、このようなことが起こるのでしょう。
JR四国の特急列車乗り放題のフリーきっぷは、
- 自由席用: 普通車自由席のみに乗車できるタイプ
- グリーン席用: 自由席に加えて、普通車指定席・グリーン席にも乗車できるタイプ
の二通りに分類できます。
「普通車指定席」まで乗車できるタイプというのがないのですが、これは、比較的空いている自由席を、フリーきっぷ利用者に利用してもらおうということなのではないかと思いました。
「夏休み四国満喫きっぷ」で土佐くろしお鉄道、阿佐海岸鉄道に乗車できるのはメリット大!
「夏休み四国満喫きっぷ」は、JR四国だけでなく、土佐くろしお鉄道と阿佐海岸鉄道にも乗車できます。
- 土佐くろしお鉄道 四万十くろしおライン(中村線:窪川~中村、宿毛線:中村~宿毛)
- 土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線(後免~奈半利)
- 阿佐海岸鉄道 阿佐東線(海部~甲浦)
特に、高知県を旅行するときに、土佐くろしお鉄道全線に乗車できるのは大きなメリットです。中村や宿毛、足摺岬など、高知県西部の街や観光地へ行く場合には、土佐くろしお鉄道へ直通する特急列車(あしずり、南風)に、「夏休み四国満喫きっぷ」だけで乗車できるのはかなりお得です。
また、乗り鉄の方は、今回、筆者が実践したように、ごめん・なはり線から、路線バスで室戸岬を観光、再び路線バスで阿佐海岸鉄道の甲浦駅へ出るルートでも、土佐くろしお鉄道と阿佐海岸鉄道に乗車できる点は大きなメリットになります。
さらに、四国の主要な鉄道に「夏休み四国満喫きっぷ」1枚だけで乗車できるので、いちいちきっぷを購入する必要がありません。そのため、気まぐれな旅にもピッタリのきっぷです。実際、今回の旅行ではあまり天候に恵まれなかったこともあり、当初の計画をかなり変更しました。それでも、フリーきっぷである「夏休み四国満喫きっぷ」であれば、何の手続きも必要ありません。
今後も継続して発売が期待される「四国満喫きっぷ」シリーズ
4日間、特急列車の自由席に乗り放題の「四国満喫きっぷ」、実は、ゴールデンウィークにも発売されていました。
「10連休四国満喫きっぷ」という名称で、値段、効力は「夏休み四国満喫きっぷ」と全く同じでした。「10連休」とありながら、実際には5月末まで利用できる期間がありました。
つまり、今回利用した「夏休み四国満喫きっぷ」は、「四国満喫きっぷ」の第二弾になるわけですが、「10連休四国満喫きっぷ」の利用が好調だったために夏休みのも発売することになったのでしょう。
この分でいけば、年末年始や春休みにも発売されるかもしれませんね。
もっとも、あまりに頻繁に発売されるようになると、既存のフリーきっぷ「四国フリーきっぷ」(3日間、特急自由席乗り放題で16,140円)や「バースディきっぷ」(誕生月のみ利用可能、3日間、特急自由席乗り放題で9,500円)との差別化が難しくなりそうですが……。
以上、『実践!「夏休み四国満喫きっぷ」で四国一周! JR四国の特急乗りまくり、自由席のみでも問題なし!』でお届けしました。四国を鉄道で周遊するときにピッタリの「夏休み四国満喫きっぷ」。9月いっぱい利用できますので、連休の四国旅行にいかがでしょうか?
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