2001年にデビューして、はや18年。車両の老朽化もあり、2019年9月末に引退が決まった「きらきらうえつ」の乗り納めをしてきました。観光列車の先駆けとして走り続けてきた「きらきらうえつ」、何とか指定席券を確保して、無事に乗り納めをすることができました。
青春18きっぷの旅を楽しくしてくれた「きらきらうえつ」
「きらきらうえつ」のデビューは2001年。当時は、今よりも観光列車はずっと少なく、その先駆けとして18年間走り続けてきました。
特急車両に乗車券+指定席券で乗車できたり、車内に売店やラウンジがあったりと、デビュー当時は、良い列車が誕生したものだと思ったものです。
そんな「きらきらうえつ」ですが、個人的には思い出深い列車です。乗り鉄を本格的に始めたのが「きらきらうえつ」がデビューしたころでした。それに、当時、主に東北や北海道を中心に旅をしていたこともあり、何度も青春18きっぷで「きらきらうえつ」に乗車したものです。
北東北を青春18きっぷで旅したあと、酒田から「きらきらうえつ」に乗車、新潟駅周辺で時間をつぶして、23時過ぎに出る夜行快速「ムーンライトえちご」で帰京するのが定番でした。
混雑するのが嫌なので、普段は引退する列車や車両の乗り納めはしないのですが、「きらきらうえつ」だけは特別です。
ということで、青春18きっぷの旅の行程に、何とか指定席を確保できた「きらきらうえつ」を盛り込んだのでした。
「きらきらうえつ」がどんな列車かは、以下の記事をご覧ください。
「きらきらうえつ」乗り納め乗車記
2019年8月下旬の土曜日、酒田から新潟まで、「きらきらうえつ」の上り列車に乗車しました。その乗車記をお届けします。これから乗り納めをされる方のご参考になれば。
「きらきらうえつ」の聖地? 酒田駅
この日は、秋田から羽越本線の普通列車で南下して、13時56分に酒田に到着しました。「きらきらうえつ」の出発、16時10分まではかなり時間があるので、レンタサイクルで酒田市内を観光、15時30分過ぎに駅に戻ってきたのでした。
酒田駅の1番ホームには、「きらきらうえつ ヘッドマークギャラリー」が展示されていました。今年の4月から引退する9月まで、月替わりで「きらきらうえつ」のヘッドマークが変わるのですが、それがまとめてパネルになっていました。
「きらきらうえつ」発車の20分ほど前、15時50分頃に、酒田駅構内の留置線に留め置かれていた「きらきらうえつ」が、新潟方面へと移動していきました。このあと、特急いなほ12号(15時56分発)が発車したあと、「きらきらうえつ」が3番線に入線してきます。
16時ちょうどに「きらきらうえつ」が入線しました。さすがに注目度が高い…と思っていましたが、ホームでカメラを構えた人はそれほど多くなく、ゆっくり撮影できました。
まあ、こちら側は最後尾だからでしょうか。
このきらきらボディも、羽越本線の観光列車としては、まもなく見納めです。それにしても、いつ見ても目立つ車体です。
8~9割ほどの乗車率で酒田駅を出発
16時10分に酒田駅を出発。酒田駅出発時点で、8~9割ほど座席は埋まっていました。
さすがに引退間近のきらきらうえつ。乗り納めの鉄道ファンが多いようです。
車内を見て回っていると、2号車のラウンジの上に、幼稚園児が描いたきらきらうえつの絵が飾られていました。車内放送でも案内がありました。
あいにくの曇り空ですが、夏の庄内平野を快調に飛ばしていきます。
余目、鶴岡と少しずつ乗車があり、鶴岡出発時点でほぼ満席になりました。
酒田駅で購入した「だだちゃ豆」のフリーズドライをつまみにして、きらきらうえつの売店で購入した新潟限定ビール「風味爽快ニシテ」で、きらきらうえつの乗り納めを祝って乾杯しました。
「きらきらうえつ」車窓のハイライト!
庄内平野が途切れ、いくつかの短いトンネルを抜けると、車窓の右側に日本海が見えてきます。あつみ温泉の少し手前から、村上駅の手前まで、きらきらうえつの所要時間では約45分にわたって、車窓からは日本海を眺めることができます。
その中でも、ハイライトは、「笹川流れ」と呼ばれるところです。きらきらうえつの停車駅では、桑川駅の周辺になります。日本海の荒波が削り取った奇岩があちこちにそびえたつ様子は、見ごたえがあります。
沿岸の奇岩の向こうには、粟島の島影をしっかりと見ることができます。新潟県にある比較的大きな島で、村上市の岩船港からフェリーが出ています。すぐ近そうに見えますが、フェリーで1時間30分もかかります。
越後平野を疾走して終着、新潟駅へ
村上駅に到着する少し前、車内の照明が一時的に消えるというアナウンスがあり、まもなく、非常灯を残して消えました。照明だけでなく、冷房も一時的に消えました。
村上駅の手前(北側)にある交流電化と直流電化のデッドセクションです。架線に電気が流れていない区間があり、そのために、非常バッテリーで動作する非常灯以外は消えてしまうというわけです。
交直流電車、485系の本領発揮ですね。
村上を出ると、新潟平野に入り、ラストスパート! すれ違う列車が、村上以北の気動車から、E129系の最新型の電車に変わり、終着駅が近いことを感じさせます。
新潟駅5番線ホームは大撮影大会へ
18時31分、新潟駅に到着しました。
到着したのは5番線。上越新幹線との平面乗り換えができるホームです。それほど広いホームではないのですが、きらきらうえつから下車した人たちや、新潟駅で待ち構えていた(?)人たちによる撮影大会が始まりました。
最後尾も記念に写真を撮ろうという人たちで賑わっていました。
ということで、無事に、「きらきらうえつ」の乗り納めをすることができたのでした。
以上、『【きらきらうえつ 乗り納め乗車記】青春18きっぷの旅で何度もお世話になった「きらきらうえつ」の乗り納めをしてきました!』でした。青春18きっぷの旅で数えきれないほど乗車した「きらきらうえつ」、最後に乗り納めができて良かったです。青春18きっぷの旅を楽しくしてくれた「きらきらうえつ」、どうもありがとう!
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