青春18きっぷ関連のコンテンツはサブブログ「青春18きっぷナビ」に移行しました
スポンサーリンク

【上信電鉄 上信線 乗車記】鏑川沿いの田園地帯を走る世界遺産へのアクセス路線!

上信電鉄上信線終点の下仁田駅に到着 乗車レポート
本サイトでは記事内に広告が含まれている場合があります。

高崎と下仁田を結ぶ上信電鉄「上信線」は、2両編成の電車が行き来する地方私鉄路線です。高崎近辺を除けば、沿線には長閑な田園風景が広がりますが、この鉄道は世界遺産「富岡製糸場」へのアクセス路線でもあります。そんな上信電鉄「上信線」に久々に乗車してきましたので、乗車記をお届けします。

スポンサーリンク

上信電鉄「上信線」とは?

上信電鉄(上信電鉄株式会社)は、群馬県の鉄道会社です。鉄道以外にも路線バスなどを運行しています。鉄道路線は「上信線」の1路線のみです。

その「上信線」ですが、高崎駅と下仁田駅を結ぶ全長33.7kmの鉄道路線です。全線が電化されていますが単線です。

地図を見るとわかりますが、上信電鉄「上信線」は、利根川水系の烏川の支流「鏑川」(かぶらがわ)に沿って走ります。上信線は関東平野の北西のはずれに位置しますが、鏑川がつくる富岡盆地に沿っているため、それほど大きな勾配はなく、全体的に田畑が広がる田園風景の中を走っていきます。

ちなみに、会社名、路線名の「上信」の「上」は上州、「信」は信濃のことです。もともと、下仁田から先、長野県の佐久地域まで延伸し、小海線の羽黒下駅に接続する計画がありましたが、残念ながら実現しなかったのです。

上信電鉄「上信線」の駅数は21。全長34km弱の鉄道路線にしては多いほうで、高崎周辺と、富岡周辺では、駅間距離が1キロに満たないところも多くあります。このあたりは、地方私鉄らしいですね。

スポンサーリンク

上信電鉄「上信線」の乗車におすすめのきっぷ

上信電鉄を利用しての旅行や乗り鉄におすすめのフリーきっぷ、割引きっぷをまとめておきます。

  • ぐんまワンデーパス
    • 利用期間: ~2024年3月31日(日)の毎日
    • 発売期間: ~2024年3月31日(日)
    • フリー区間: 群馬県内のJR線、上信電鉄上信線、上毛電気鉄道線、東武線など
    • 発売金額(紙のきっぷ): 大人 2,670円 小児 1,330円
    • 発売金額(デジタル版): 大人 2,370円 小児 1,180円
    • 発売箇所: フリーエリア内の JR東日本の主な駅の指定席券売機、みどりの窓口、主な旅行会社

JR東日本が、毎年、期間限定で発売しているフリーきっぷです。JR線だけでなく、上信電鉄上信線にも乗車できます。スマートフォンから購入できるデジタル版「ぐんまワンデーローカルパス」の価格が2,370円ですので、上信線の高崎~下仁田間の往復(2,260円)でほぼ元を取ることができます。

JR線などにも乗車する場合には、まず「ぐんまワンデーパス」がおすすめです。詳しくは、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。

【ぐんまワンデーローカルパス】群馬県内のJR線・私鉄線に1日乗り放題、平日も利用できる使い勝手の良いフリーきっぷ!(2024年版)
群馬県内のJR線や私鉄路線に1日乗り放題の「ぐんまワンデーローカルパス」は、群馬の観光や乗り鉄に便利なのはもちろんのこと、上越線や信越線のSL列車の乗車にも最適です。【ひさの乗り鉄ブログ】では「ぐんまワンデーローカルパス」のお得な使い方や、購入方法などをわかりやすく紹介します。
  • 一日フリー乗車券
    • 利用期間: 通年
    • 発売期間: 通年(利用当日も購入可能)
    • フリー区間: 上信線全線(高崎~下仁田間)乗り降り自由
    • 発売金額: 大人 2,260円 小児 1,140円
    • 発売箇所: 高崎駅・吉井駅・上州福島駅・上州富岡駅・下仁田駅

上信電鉄上信線の乗り降りにおすすめなのが、「一日フリー乗車券」です。上信線の全線に1日乗り降り自由で、価格は2,260円。高崎~下仁田間の片道運賃が1,130円ですから、単純に往復すれば元が取れますし、1回でも途中下車すればお得になります。

  • 富岡製糸場見学往復割引乗車券
    • 利用期間: 通年
    • 発売期間: 通年(利用当日も購入可能)
    • きっぷの効力
      • 高崎~上州富岡間1往復乗車可能
      • 往路・復路ともに1回に限り途中下車可能
      • 富岡製糸場見学料(1,000円)がセット
    • 発売金額: 大人 2,200円 小児 840円
    • 発売箇所: 高崎駅・上州富岡駅

世界遺産「富岡製糸場」の見学に便利でお得なのが「富岡製糸場見学往復割引乗車券」です。高崎~上州富岡間の往復乗車券に、富岡製糸場見学料(1,000円)がセットになって、420円もお得になります。

スポンサーリンク

上信電鉄「上信線」乗車記

2021年5月の平日、上信電鉄「上信線」に乗車してきましたので、乗車記をお届けします。きっぷとしては、前述の「ぐんまワンデーパス」を利用しました。

※列車のダイヤは乗車そした2021年5月時点でのものですので、ご了承ください。

上信線の列車は高崎駅0番線から発車!

高崎駅の上信電鉄上信線の改札口

高崎駅の上信電鉄上信線の改札口は0番線

2021年5月下旬の平日、高崎駅の0番線ホームにやってきました。0番線は、高崎駅の最も西側のホームです。写真の左側の柵のむこうが1番線だったのですが、今は使っていないようです。

改札を入ると、0番線のホームに設置されたベンチには、たくさんの人が腰かけていて、電車を待っています。大半は若い人でしたが、平日の午前8時台ですので、大学や学校への通学でしょう。

上信線高崎駅ホームの端にある車両を利用した待合室

上信線高崎駅ホームの端にある車両を利用した待合室

高崎駅のホームの端、トイレの横には、古い車両が待合室として置かれていました。ただ、残念ながら、新型コロナウイルス感染症対策のため、座席部分は閉鎖されていて、車端部の自販機が置いてあるところにしか入れませんでした。

上信電鉄上信線700形電車

発車時刻の5分前に上信電鉄上信線700形電車が入線

発車時刻の5分ほど前に、高崎行きの電車としてやってきました。車両は700形。JR東日本の元107系電車です。高崎など北関東を中心に活躍していた車両ですので、上信電鉄にやってきても違和感はありませんね。もっとも、カラーリングはだいぶ変わっていますが。

3ドアの間にロングシートが配置された上信電鉄700形の車内

3ドアの間にロングシートが配置された上信電鉄700形の車内

車内はロングシートです。3つのドアの間に長いロングシートがあります。

上信電鉄700形の車端部に2席だけあるクロスシート

上信電鉄700形の車端部に2席だけあるクロスシート

車端部のここにだけ、2席分のクロスシートがあります。そういえば、JR東日本の211系にもこんな座席がありましたね。左側はトイレではなく、「機器室」のようです。

※車内の写真は下仁田到着前、乗客が私以外みな下車してしまってから撮影したものです。

空席がぽつぽつあるものの、立ち客も若干いるくらいの乗車率で、08時21分、高崎を発車しました。

烏川を渡って田畑が目立つ郊外へ

一つ目の南高崎駅までは、高崎の市街地の中を走っていきます。その後、徐々に住宅街のような雰囲気に変わり、2つめの佐野のわたし駅を出ると、烏川を渡ります。

佐野のわたし駅付近で烏川を渡る

佐野のわたし駅付近で烏川を渡る

烏川は、この場所より少し下流で、これから上信線が沿って走る鏑川と合流します。烏川の上流側(北西側)に見えているのは榛名山でしょうか。

学生さんが大量に下車した高崎商科大学前駅

学生さんが大量に下車した高崎商科大学前駅

08時33分、高崎商科大学前駅に到着。駅名のとおり、近くに大学があるようで、かなりの乗客が下車しました。この2つ先の西山名駅でも多くの学生らしき乗客が下車したのですが、この列車で大半の乗客が下車した2つの駅が、両方とも無人駅というのも面白いですね。学生さんは定期券利用が多いですので、ワンマン運転の運転士だけでも問題が少ないのでしょうね。

田園風景が続く上信線の車窓

田園風景が続く上信線の車窓

このあたりから、住宅よりも田畑が目立つようになってきます。土地柄か、水田よりも野菜などの畑が目立つようです。

黄金色に染まる麦畑

上信線の車窓からは黄金色に染まる麦畑が見えました

この時期は、ちょうど小麦の収穫期のようで、一面、黄金色に染まった麦畑もありました。秋に種をまいて、6月頃に収穫するのだそうです。

前述のとおり、西山名駅でも大量下車があり、車内はガラガラに。9時ちょうどに上州富岡駅に到着しましたが、乗降はほとんどありませんでした。

世界遺産「富岡製糸場」最寄り駅の上州富岡駅で途中下車!

立派な駅舎が新築された上州富岡駅

立派な駅舎が新築された上州富岡駅

上州富岡駅で途中下車します。実際には、下仁田まで乗り通したあと、高崎へ戻る途中で下車しました。

上州富岡駅といえば、世界遺産「富岡製糸場」の玄関口。前回、この駅を訪れたのは2011年。世界遺産登録前でしたが、こんなにきれいな駅ではありませんでした。どうやら、世界遺産登録と同時に、新たな駅舎が供用開始されたようです。

富岡製糸場の建物は煉瓦造りなのですが、それを模したような煉瓦風の建物になっています。

上州富岡駅の改札口と発車案内表示器

上州富岡駅の改札口と発車案内表示器

改札口には、列車の発車案内表示器も新設されていました。この改札口に向かって右側に待合室があります。待合室はそれほど大きくはないですが、出札窓口とハイヤーの窓口がありました。

上州富岡駅のホーム

上州富岡駅のホーム、木造の上屋は健在

元からあると思われるホーム上の木造の上屋は健在です。島式ホームに木造の上屋と、新築された駅舎のギャップが、なかなかすごいことになっています(笑)

駅舎側にもホームがあります。上州富岡駅発着の列車がこのホームを使うようですが、日中時間帯は島式ホームのほうしか使われていないようです。

上州富岡駅の構内踏切

上州富岡駅の構内踏切も健在

それに、構内踏切も残ったまま。駅舎を新築するなら跨線橋でも設置すればと思いましたが、有人駅ですし、列車の本数も少ないので、構内踏切でも問題ないのかもしれません。むしろ、バリアフリーには、こちらのほうが良いのかもしれません。

ところで、上州富岡駅で途中下車したのは、駅舎を眺めるためではありません。もちろん、富岡製糸場を見学するためです。

富岡製糸場 | しるくるとみおか 富岡製糸場 富岡市観光 公式ホームページ
世界遺産である富岡製糸場は、明治に5年建設された、日本で最初の官営模範製糸場です。 主要建物(国宝・世界文化遺産)は、ほぼ創業当初の状態で良好に保存されています。 明治政府がつくった官営工場の中で、ほぼ完全な形で残っているのは、富岡製糸場の...

山間部を経由して終点の下仁田駅へ

上州七日市駅付近の車窓

上州七日市駅付近の車窓、少し高いところを通り景色が良い

上州富岡駅から先も、しばらくは田園風景が続きます。上の写真は、上州七日市駅から上州一ノ宮駅へ向かう途中ですが、少し高いところを通るため、見晴らしが良かったです。

上信電鉄上信線の車窓から眺めるネギ畑

下仁田に近づくにつれてネギ畑が増えてきます

このあたりから、よく見るとネギ畑が多くなってきます。他の作物の畑に比べると地味なので、よく見ないとわかりにくいのですが、さすがにネギの産地、下仁田です。

珍駅名の一つ「南蛇井駅」

珍駅名の一つ「南蛇井駅」

「なんじゃい」。「南蛇井」と書きますが、面白駅名の一つですね。

千平~下仁田間の車窓

千平~下仁田間では鏑川の渓谷部を走ります

千平駅から終点の下仁田駅までの間は、これまでの田園風景から一変して、山間部に入ります。鏑川がつくる急峻な谷を見下ろしながら、山の斜面と谷の間のわずかな平地を縫うように、くねくねと曲がりながら進んでいきます。

谷の下のほうには鏑川の流れも見えるのですが、木に遮られて、きれいに見えるところはほとんどないですね。

上信電鉄上信線終点の下仁田駅に到着

上信電鉄上信線終点の下仁田駅に到着

高崎駅から約1時間、09時23分に終点の下仁田駅に到着しました。終点で下車したのは、私以外にもう1名のみでした。

下仁田駅に停車していたJR時代の塗装のままの700形

下仁田駅に停車していたJR時代の塗装のままの700形(元JR東日本107系)

反対側のホームも700形が停まっていましたが、こちらはJR時代のカラーリングのまま。側面の「JR」のマークに似せた「JDX」のマークがなかなか良いですね。

700形は2019年に運転を開始したばかりですが、現在では5編成もあるようで、あっという間に上信電鉄の主力車両となっています。

下仁田駅の味のある駅舎

下仁田駅の味のある駅舎

折り返し列車の発車時刻まで20分ほどあるので、駅舎の外へ出てみました。下仁田駅の駅舎は、ローカル線の終着駅といった雰囲気が漂う、味のある駅舎です。

下仁田駅の駅舎の右側には、上信ハイヤーの事務所があります。こちらも下仁田駅の駅舎と同じようなデザインの建物です。

下仁田駅の駅舎内

下仁田駅の駅舎内には出札窓口と待合室があります

駅舎の中には、待合室と出札窓口があります。終日駅員がいる有人駅で、この時も地元の方がきっぷを買われていました。

このあと、折り返しの09時42分発の電車で、高崎方面へと戻りました。


以上、「【上信電鉄 上信線 乗車記】鏑川沿いの田園地帯を走る世界遺産へのアクセス路線!」でした。世界遺産の富岡製糸場へのアクセス路線ではありますが、終点の下仁田駅まで続く長閑な田園風景や、下仁田駅の味のある駅舎は、のんびりとした鉄旅を楽しむにはぴったりの路線です。

スポンサーリンク

関連記事

鉄道旅行・乗り鉄におすすめの路線を、エリアごと、ジャンルごとに紹介しているページです。おすすめの路線や列車だけでなく、途中下車して立ち寄りたい沿線の観光スポットも紹介していますので、旅行の計画を立てる際にはぜひご覧ください。

鉄道旅行・乗り鉄のおすすめ路線・列車、おすすめルート、立ち寄りたい観光スポットまとめ
乗り鉄や鉄道旅行でおすすめの路線や列車、おすすめのルートを、エリア毎、ジャンル毎に紹介します。また、旅行の途中で立ち寄りたい、駅から公共交通機関で行ける観光スポットも紹介します。 エリア別 おすすめ路線・列車、沿線の観光スポット 宗谷本線 ...
乗車レポート汽車旅汽車旅-地方私鉄
スポンサーリンク
この記事を書いた人
乗り鉄歴25年!
ひさ

乗り鉄歴25年! 青春18きっぷやフリーきっぷを利用して、関東甲信越、北海道、東北によく乗り鉄に出かけます。このブログでは、これまでの乗り鉄経験を活かして、おすすめの列車や路線、お得なきっぷの情報などを掲載しています。

ひさをフォローする
ひさをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました