秋田県内のJR線、秋田内陸縦貫鉄道全線、由利高原鉄道全線の普通・快速列車に1日乗り放題のフリーきっぷ「あきたホリデーパス」が2024年11月~2025年2月に発売されます。JR線だけでなく、魅力的な第三セクター路線にも乗車できますので、これらの路線に乗車する際にも便利なきっぷです。
あきたホリデーパスとは?
「あきたホリデーパス」は、期間中の土休日に利用できる1日有効のフリーきっぷです。秋田県内のJR線に加えて、秋田内陸縦貫鉄道、由利高原鉄道にも乗車できます。
「あきたホリデーパス」の概要は以下のとおりです。
きっぷ名 | あきたホリデーパス |
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利用期間 | 2024年11月2日(土)~2025年2月24日(月)の土・日・祝日 2024年12月23日(月)~2025年1月7日(火)の毎日 |
備考 | |
発売期間 | 2024年10月2日(水)~2025年2月24(月) |
有効期間 | 1日間 |
フリーエリア | 羽越本線(象潟~秋田) 奥羽本線(院内~大曲~秋田~大館) 田沢湖線(大曲~田沢湖) 花輪線(大館~湯瀬温泉) 五能線(東能代~能代) 男鹿線(追分~男鹿) 秋田内陸縦貫鉄道(全線) 由利高原鉄道(全線) |
フリーエリア (図) | |
出典 | https://www.jreast.co.jp/tickets/info.aspx?GoodsCd=2921 |
効用 | ・上記エリア内の普通列車(快速列車含む)に乗り放題 ・別途、特急券・急行券・指定券を購入すれば、エリア内の特急列車(秋田新幹線含む)・急行列車(秋田内陸縦貫鉄道「もりよし」号)・リゾートしらかみ等の全席指定列車に乗車可能 |
発売会社 | JR東日本 |
発売箇所 | 紙のきっぷ: フリーエリア内のみどりの窓口、指定席券売機、駅たびコンシェルジュ、主な旅行会社 デジタル版: スマートフォン上の「TOHOKU MaaS」専用WEBサイト |
価格(大人) | 2,440円 |
価格(小児) | 1,220円 |
秋田県内のほぼすべてのJR線に加えて、秋田内陸縦貫鉄道と由利高原鉄道にも乗車できるのがうれしいですね。きっぷの値段も2,440円とお手頃ですので、三セクの乗り歩きや、男鹿半島の観光などにも利用できます。
今回は、紙のきっぷに加えて、「TOHOKU MaaS」のデジタル版も発売されます。フリーエリア外からの利用も便利になりますね。「TOHOKU MaaS」は、スマートフォンから以下のWebサイトにアクセスできます。
「あきたホリデーパス」について、詳しくはJR東日本秋田支社のニュースリリースをご覧ください。
「あきたホリデーパス」で乗車したいローカル線
秋田県内の鉄道は、奥羽本線、羽越本線、田沢湖線(秋田新幹線)などの幹線を除くと、魅力的なローカル線が多いのが特徴です。そこで、ここでは「あきたホリデーパス」で乗車したいローカル線をご紹介します。
秋田内陸縦貫鉄道(角館~鷹巣)
秋田内陸縦貫鉄道は、国鉄角館線、国鉄阿仁合線を、秋田県と沿線自治体が引き受けて開業した第三セクター鉄道です。開業当時は、旧阿仁合線の鷹巣~比立内間、旧角館線の角館~松葉間に分断されていましたが、1989年に両線を結ぶ区間が開業し、現在の角館~鷹巣間を結ぶ路線になっています。沿線は人口が少なく、何度も廃線の話が出ている路線ですが、今のところ何とか存続しています。
秋田内陸縦貫鉄道の見どころは、ほぼ全線に渡って自然豊かな地域を走り抜けていることでしょう。北側は、阿仁合あたりまで阿仁川に沿って線路が敷かれていて、川沿いの田園風景や渓谷美が楽しめます。また、途中の阿仁合駅の近くには森吉山という、この地域のシンボルとも言うべき山があり、夏は散策、冬期はスキーが楽しめます。また、冬に樹氷が見られる数少ない山でもあり、樹氷を見ながらスキーが楽しめます。
さらに、秋田内陸縦貫鉄道の沿線には、温泉が多くあります。駅舎に温泉施設が併設されている阿仁前田駅や、名湯「打当温泉 マタギの湯」まで送迎がある阿仁マタギ駅など、途中下車して温泉を楽しみたいところです。
青春18きっぷでは乗車できない路線ですので、「あきたホリデーパス」を活用して、乗り歩きをしてみてはいかがでしょうか? 角館、鷹巣ともにJR線と接続していますので、汽車旅の予定にも組み込みやすい路線です。
以下の記事では、秋田内陸縦貫鉄道の乗車記や、沿線の温泉地・観光スポットなどを詳しく紹介しています。ぜひご覧ください。
由利高原鉄道 鳥海山ろく線(羽後本荘~矢島)
由利高原鉄道 鳥海山ろく線は、JR羽越本線の羽後本荘と内陸部の矢島を結ぶ全長23kmの第三セクター鉄道です。旧国鉄矢島線を、地元自治体が引き継ぎました。
沿線は、子吉川という日本海にそそぐ川に沿っていて、田園風景が広がります。「鳥海山ろく線」の路線名のとおり、鳥海山の北側の山ろくを走っていて、沿線のどこからでも鳥海山が眺められます。
鳥海山は別名「出羽富士」と呼ばれる秀麗な独立峰です。全線乗りとおしても40分ほどですので、特に天気の良い日に、鳥海山を車窓に眺めながらの乗りたい路線です。
由利高原鉄道 鳥海山ろく線については、以下の乗車記をご覧ください。車窓から鳥海山がどのように見えるのか、写真も入れて紹介しています。
JR男鹿線(追分~男鹿)
奥羽本線の追分と男鹿を結ぶ、全長26.6kmの非電化路線です。「男鹿なまはげライン」の愛称がつけられています。
沿線の最大の見どころは、男鹿半島のつけね付近にある八郎潟の水門です。八郎潟は言わずと知れた日本最大の干拓地ですが、路線の中央付近で、八郎潟と日本海を結ぶ船越水道と呼ばれる水路を渡ります。ここに、海水の侵入を防いだり、調整池の水位を調整するための大きな防潮水門があります。
もう一つ、こちらは鉄道ファン向けですが、男鹿線には蓄電池電車「ACCUM」(EV-E801系)があります。男鹿線は非電化路線ですが、車両に搭載された蓄電池の電力を利用して「電車」として走るのです。乗ってしまえば普通の「電車」と何も変わりませんが、外を見てみると架線がありません。
男鹿線「ACCUM」の乗車記については、以下の記事をご覧ください。乗車したのは夏ですが、車窓の紹介もあります。
また、男鹿線に乗車したら、ぜひ男鹿半島の観光を楽しみたいところです。夏であれば、男鹿半島の先端にある入道崎から日本海を眺めたり、男鹿半島のつけねにある寒風山を訪れるのがおすすめです。また、なまはげ館など、なまはげに関するスポットが集まっている真山近辺や、男鹿温泉郷もおすすめです。
以上、「【あきたホリデーパス】2024-25年秋冬も発売! 秋田県内のJR線・三セクに1日乗り放題のフリーきっぷ!」でした。内陸の山間部を走る秋田内陸縦貫鉄道、鳥海山の山ろくの田園風景の中を走る由利高原鉄道、男鹿半島を走る男鹿線と、さまざまな車窓や観光が楽しめる路線が多い秋田県。この秋冬の観光や乗り鉄に活用してみましょう!
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