冬の青春18きっぷシーズンが12月10日から始まります。1月10日までの1ヶ月間と、春・夏と比べると期間は短いですが、クリスマスや年末年始を含むこのシーズンは、臨時列車や観光列車が多く運転されます。そこで、この記事では、この冬の青春18きっぷで乗りたい観光列車・臨時列車、この冬だからこそ乗っておきたいローカル線などを紹介します。
2023年12月にデビュー! 新しい観光列車「ひなび」(釜石線 盛岡~釜石)
2023年12月に、リゾートあすなろを改装した新しい観光列車「ひなび」(陽旅)がデビューします。12月末からは「ひなび 釜石」として、盛岡~釜石間を東北本線・釜石線経由で運転されます。
- 列車名: 快速「ひなび 釜石」
- 運転日: 12月30日(土),1月3日(水),6日(土),7日(日),20日(土),27日(土),2月17日(土),23日(金),24日(土)
- 往路: 盛岡 10:40発 → 遠野 12:07着 → 釜石 13:26着
- 復路: 釜石 16:28発 → 遠野 17:36着 → 盛岡 19:39着
- 運転日: 12月31日(日),8日(月),21日(日),28日(日),2月18日(日),25日(日)
- 往路: 盛岡 09:45発 → 遠野 11:41着 → 釜石 13:26着
- 復路: 釜石 14:48発 → 遠野 15:39着 → 盛岡 17:45着
- 途中停車駅: :花巻・新花巻・土沢・宮守・遠野・上有住・陸中大橋
- 使用車両: HB-E300系2両「ひなび」(全車指定席)
「ひなび」は2両編成の観光列車ですが、1号車はグリーン車指定席、2号車は普通車指定席となっています。青春18きっぷでは1号車のグリーン車指定席には乗車できませんが、指定席券を購入すれば、2号車の普通車指定席には乗車することができます。
冬の青春18きっぷの期間に6日間運転されます。新しい観光列車「ひなび」の試乗をしてみるのも良いでしょう。
新しい観光列車「ひなび」(陽旅)については、運転日、ダイヤ、料金などの最新情報を以下の記事でまとめていますので、ぜひご覧ください。
「1号」は冬季初運転! 小海線の観光列車「HIGH RAIL 1375」(小海線)
小海線の観光列車「HIGH RAIL 1375」は、これまで冬季は「2号」「星空」の2本の運転でしたが、今冬からは1号も運転されます。春~秋と同様に1日3本の運転となります。
- 列車名: 快速「HIGH RAIL 1375」
- 運転日
- 12月2日(土),3日(日),9日(土),10日(日),16日(土),17日(日),23日(土),24日(日)
- 1月6日(土)~8日(月),13日(土),14日(日),20日(土),21日(日),27日(土),28日(日)
- 2月3日(土),4日(日),10日(土)~12日(月)
- 運転時刻(1号): 小淵沢 10:40発 → 小諸 12:56着
- 運転時刻(2号): 小諸 14:33発 → 小淵沢 16:57着
- 運転時刻(星空): 小淵沢 18:17発 → 小諸 21:02着
- 使用車両: キハ100+110系(全車指定席)
「HIGH RAIL 1号」は午前中の空気の澄んだ時間帯に、小海線の一番の見どころとなる小淵沢~野辺山間を走ります。首都圏からのアクセスも良く、早朝に東京駅を出発すれば、青春18きっぷ利用の普通列車乗り継ぎでも間にあいます。
また、この時期は「HIGH RAIL 星空」もおすすめです。夜間に運転され、野辺山駅で星空観察会が開催されます。お天気に左右されますが、晴れれば、満点の星空が広がります、冬は明るい星が多いですし、空気も澄んでいるので、星空観察の条件は良いのです。ただし、冬季の野辺山は非常に寒いので、防寒対策は万全にしてから乗車しましょう。
「HIGH RAIL 1375」の指定席券の購入方法や、おすすめの座席、食事やスイーツなどの申し込み方法については、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
「HIGH RAIL 星空」の乗車レポートも掲載していますので、興味がありましたらご覧ください。
2024年3月末で廃止! 根室本線 富良野~新得(根室本線)
根室本線の富良野~新得間は、2024年3月末の最終運行をもって廃止となります。
2016年の台風被害により、現在も東鹿越~新得間は代行バスでの運転となっていますが、この区間は残念ながら鉄路での復旧を待たずに廃止となってしまいます。
根室本線の富良野~新得間は、富良野周辺の田園風景や空知川、かなやま湖など、車窓の見どころが多い区間です。そして、代行バスは狩勝峠を通るため、晴れていれば、一瞬ではありますが、十勝平野の大展望が広がります。
青春18きっぷシーズンとしては、2024年春シーズンが最後となりますが、廃止時期が近づくほど混雑が増してくることが想定されます。特に、代行バス区間では乗車できる人数が限られてしまいます。最後にもう一度乗っておきたいという方は、早めの乗車をおすすめします。
根室本線 富良野~新得間の車窓や代行バスの様子については、以下の乗車記をご覧ください。夏に乗車した時の記録ですので、季節は異なりますが、車窓のポイントについてはわかると思います。
冬ならではの「雪見鉄」を満喫できるローカル線(只見線、飯山線、大糸線)
冬の青春18きっぷの旅でぜひおすすめしたいのが、暖かい車内から雪景色を眺める「雪見鉄」です。雪が降る路線であればどこでもいいのですが、見るからに静寂に包まれるローカル線をおすすめします。
首都圏から比較的近い「雪見鉄」を楽しめる路線としては、まずは只見線をおすすめします。
2022年10月に全線で運転を再開してから1年。まだまだ運転再開特需が続く只見線です。只見線の沿線、特に福島・新潟県境付近は豪雪地帯。冬の青春18きっぷシーズンでは、まだ積雪はそれほど多くはないかもしれませんが、十分に「雪見鉄」を楽しめると思います。
以下の記事では、以前、筆者が冬の青春18きっぷシーズンに只見線に乗車した時の様子を紹介していますので、ぜひご覧ください。(全線運転再開前に乗車しましたので、一部区間は代行バスとなっています)
もう一つ、「雪見鉄」におすすめしたい路線は飯山線です。JR東日本エリアでは屈指の豪雪路線で、大雪が降ると、日中の列車を運休して除雪作業を行うほどです。
飯山線は千曲川~信濃川に沿って走る路線です。白と黒のモノトーンの世界が車窓を包み込み、いかにも雪国の冬を感じさせる路線でもあります。
飯山線の冬の車窓については、以下の乗車記をご覧ください。こちらも冬の青春18きっぷで乗車した時のものです。
飯山線に乗車するのであれば、観光列車「おいこっと」もおすすめです。長野~十日町間をのんびりと走る観光列車です。
観光列車「おいこっと」については、以下の記事で紹介しています。車内の様子や乗車記に加え、おすすめの座席や指定席の予約方法などについても紹介していますので、ぜひご覧ください。
また、大糸線も含めた「雪見鉄」のおすすめ路線や乗車プランを以下の記事にまとめています。ぜひご覧ください。
富山湾・雨晴海岸の絶景、車内で握りたての寿司が味わえる「ベルモンターニュ・エ・メール」(べるもんた)(氷見線)
富山県の新高岡駅・高岡駅を中心に、氷見線・城端線で週末に運転されるのが、観光列車「ベルモンターニュ・エ・メール」(略称:べるもんた)です。
- 列車名: 快速「ベルモンターニュ・エ・メール」
- 運転日(冬の青春18きっぷ期間中の運転日)
- 城端線: 12月16日(土),18日(月),23日(土),1月6日(土)
- 氷見線: 12月10日(日),11日(月),17日(日),24日(日),25日(日),1月7日(日)
- 運転時刻(土曜日 城端線 高岡~城端)
- 51号: 高岡 09:38発 → 城端 10:22着
- 53号: 高岡 13:08発 → 城端 13:55着
- 52号: 城端 10:43発 → 高岡 11:29着
- 54号: 城端 14:10発 → 高岡 14:59着
- 運転時刻(日曜日 氷見線 新高岡・高岡~氷見)
- 1号: 砺波 09:45発 → 高岡 10:04着/10:25発 → 氷見 10:56着
- 3号: 新高岡 13:55発 → 高岡 13:58着/14:25発 → 氷見 14:59着
- 2号: 氷見 11:05発 → 高岡 11:36着/12:07発 → 新高岡 12:10着
- 4号: 氷見 15:15発 → 高岡 15:48着
- 使用車両: キハ40形1両(全車指定席)
氷見線・城端線を走る「ベルモンターニュ・エ・メール」(以下、べるもんた)は気動車1両のみの小さな観光列車ですが、車内で富山や氷見の海の幸をふんだんに使ったお料理をいただくことができます(要予約)。
そして、「べるもんた」では、なんと、すし職人が乗り込み、車内で寿司を握ってくれるのです。「べるもんた」に乗車されるのであれば、ぜひ「ぷち富山湾鮨セット」(2,500円)を事前に予約しておきましょう。
この時期は、毎週日曜に運転される氷見線への乗車をおすすめします。氷見線は富山湾の海岸線に沿って、高岡と氷見を結ぶ短い路線ですが、雨晴海岸からの車窓が素晴らしいです。
また、この時期の氷見は寒ブリの季節。終点の氷見駅から徒歩20分(タクシーで5分、路線バスもあり)で、「氷見漁港場外市場 ひみ番屋街」に到着します。富山湾の海の幸を満喫しましょう。
「ベルモンターニュ・エ・メール」(べるもんた)の乗車記については、以下の記事をご覧ください。土曜日の乗車でしたので、城端線での運行でしたが、車内で寿司職人が握ってくれた「ぷち富山湾鮨セット」をいただきましたので、その様子も紹介しています。
以上、「冬の青春18きっぷで乗りたい列車・路線5選(2023-24年版)」でした。この時期らしい、雪景色や荒波の日本海の車窓を楽しめる路線を選んでみました。どの列車も青春18きっぷ+指定席券で乗れますので、この冬の青春18きっぷの旅で乗車してみてはいかがでしょうか。
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