鉄道の旅の醍醐味の一つは、日常生活では見ることのできない絶景を車窓から眺められるところにあります。そんな絶景の代表格が海の車窓。日本は海に囲まれた国ですので、車窓から海を見られる路線は比較的多いのですが、その中でも、海に近く、車窓いっぱいに絶景が眺められる路線を厳選して紹介します。
海の絶景車窓を眺めながら青春18きっぷの旅を満喫しよう!
青春18きっぷの旅で乗ってみたい路線の一つとして、海の車窓を眺められる路線があります。
車窓いっぱいに大馬原が広がる太平洋、ゴツゴツとした海岸線が続く日本海、そして、穏やかな海に大小多くの島が浮かぶ瀬戸内海。一言で「海」といっても、日本にはたくさんの海の景色があります。
青春18きっぷで乗車できるJR各社の路線の中にも、海沿いを走る路線は多くあります。この記事では、そんな路線の中から、特に海の近くを走り、車窓いっぱいに海の絶景を満喫できる路線をご紹介します。
また、各路線に青春18きっぷで乗車するのにおすすめのプランや列車も紹介します。観光列車や、一部区間での特急列車のワープなど、青春18きっぷで快適に旅をするのにおすすめのプランです。
五能線(絶景区間:八森~鯵ヶ沢)
「海が見える路線」で、まず最初におすすめしたいのが五能線です。途中、80km以上にも渡って海岸線のすぐ近くを通るという、キング・オブ「海の見える路線」です。
五能線とは?
五能線は、秋田県の東能代と青森県の川部を結ぶ全長147.2kmにもおよぶ長大な非電化ローカル線です。超がつく赤字路線でしたが、日本海の絶景が見られる路線として観光列車を走らせ、今では「リゾートしらかみ」が最大で1日3往復もする観光路線となりました。
どんな絶景が見られるの?
東能代を出てしばらく北上すると、西側に日本海が見えてきます。駅でいうと八森あたりからでしょうか。ここから、青森県の鯵ヶ沢あたりまで、およそ80kmにも渡って日本海に沿って走ります。何といっても海に近いところを走っていることが特徴で、強風のときは波をかぶってしまうために運休になることがあるくらいです。
日本海の絶景の中に、時折、小さな漁港や漁村が現れるといった感じの車窓が延々と続きます。これだけ長距離に渡って海沿いを走る路線は他にはありませんから、海を眺めたいとなれば、まず最初におすすめできる路線 です。
おすすめのプランは?
五能線は超ローカル線であることには変わりありませんので、普通列車の本数が極めて少ないです。特に、岩館~鯵ヶ沢は本数が少なく、日中は数時間列車がやってこない時間帯もあります。
おすすめは 観光列車「リゾートしらかみ」 に乗車することです。リゾートしらかみは、秋田~青森・弘前間を結ぶ全席指定の快速列車です。秋田、青森、弘前といった拠点駅を結んでいますので利用しやすいですし、快速列車ですので指定席券(530円)さえ確保できれば、青春18きっぷで乗車可能です。それに、何といっても特急列車並みのリクライニングシートに乗って旅ができる乗り得列車でもあります。
リゾートしらかみに乗車するのであれば、日没の時間帯に日本海に面した区間を走る列車 を選ぶのがおすすめです。2024年のダイヤでは、以下の列車がおすすめです。
- 夏季: 6号(弘前→秋田)
- 冬季: 4号(青森→秋田) または 5号(秋田→青森)
なお、リゾートしらかみは臨時列車ですので毎日運転ではありません。また、日によって運転される列車も異なりますので、事前に運転日、運転時刻等を確認しておきましょう。
リゾートしらかみの指定席を確保する場合は、「A席」がおすすめ です。日本海に沿って走る区間で海側になります。指定席が売り切れになると乗車できませんので、予定が決まったら早めに手配することをおすすめします。
「リゾートしらかみ」の運転日・ダイヤ、予約方法、車窓のポイント、沿線の観光スポット等については、以下の記事でまとめて紹介していますので、「リゾートしらかみ」の乗車を考えてい列車る方は、ぜひご覧ください。
「リゾートしらかみ」の乗車記も公開しています。2021年3月に「リゾートしらかみ1号」(くまげら編成)に乗車した際の乗車記です。写真多め、動画入りで、日本海の絶景車窓を紹介していますので、ぜひご覧ください。
冬の五能線の車窓を眺めに、2022年12月、「リゾートしらかみ5号」に乗車してきました。夏の穏やかな日本海とは対照的に、鈍色のどんよりとした空の下、白波が立つほど荒れている日本海を眺めながらの旅です。
釧網本線(絶景区間:網走~知床斜里)
次におすすめしたいのが、北海道の東部、オホーツク海に面した海岸線を走る釧網本線です。見どころは、何といっても2月~3月初旬にかけてオホーツク海を埋め尽くす流氷です。
釧網本線とは?
釧網本線は、北海道の東側(道東)の釧路(正確には東釧路)~網走を結ぶ非電化ローカル線です。全長は166.2kmにもなります。「本線」とついていますが、特急列車の運転はなく、ほとんどが1両のディーゼルカーのみというローカル線です。沿線には、釧路湿原、屈斜路湖や摩周湖、川湯温泉、そして今回紹介する網走近辺のオホーツク海など、道東の観光地が凝縮されている路線です。
どんな絶景が見られるの?
釧網本線の北の端、網走~知床斜里間はオホーツク海の間近を走ります。
海の近くを走る路線であれば他にもありますが、この路線を選んだ理由は、車窓から流氷が見られる からです。そもそも、日本で流氷が見られる場所は、オホーツク海に面した北海道の東側の海岸に限られますが、それを列車の中から見られるのはすごいことでしょう。
おすすめのプランは?
流氷ということで、おすすめの季節は冬 です。網走の流氷の平年値は、
- 流氷接岸初日(初めて流氷が接岸した日): 2月2日
- 海明け(流氷が少なくなり船が航行できるようになる日):3月20日
となっていますので、流氷シーズンは2月~3月ということになります。ですので、冬の青春18きっぷではなく、春の青春18きっぷ(例年3月1日から利用可能)での旅がおすすめです。
流氷シーズンに合わせて、「流氷物語号」 という臨時列車が運転されます。この列車については、以下の記事で最新情報を紹介していますので、ぜひご覧ください。
せっかく流氷シーズンに網走まで行くのでしたら、流氷を間近で体験できる 「流氷観光砕氷船」 に乗船するのもおすすめです。流氷が接岸していなくても、流氷が近くまで来ていれば、そこまで船で行ってくれます。過去に乗船したことがありますが、流氷を砕きながら進む船は迫力満点です。あたたかい列車の中からのんびり眺める流氷と合わせて楽しむのがよいと思います。
また、夏の青春18きっぷのシーズンでも、北浜駅などからはオホーツク海を間近に見ることができます。
駅に簡易な展望台もありますし、木造の駅舎を活用した昭和テイスト抜群のカフェ「停車場」もありますので、途中下車するには最適です。
釧網本線沿線の車窓やグルメについては、以下の記事もご覧ください。
函館本線・室蘭本線(絶景区間:森~東室蘭)
函館本線の森から室蘭本線の東室蘭にかけては、内浦湾(噴火湾)の海岸線沿いに沿って走ります。穏やかな内浦湾と、湾のとの位置関係を時々刻々と変える駒ヶ岳が見どころです。
函館本線・室蘭本線とは?
函館本線は函館~旭川間を、室蘭本線は長万部~岩見沢を結ぶJR北海道の路線です。いずれも、全区間を通して走る列車はなく、区間ごとに普通列車や特急列車が運転されています。
今回、ご紹介する内浦湾の景色を眺めることができるのは、以下の区間です。
- 室蘭本線 東室蘭~長万部
- 函館本線 長万部~森
この区間を通して走る列車は特急「北斗」だけです。特急列車ですので、青春18きっぷでは乗車することができません。ただし、あとで説明するように、この区間は普通列車の本数がかなり少なくなっています。必要に応じて、特急「北斗」でワープすることも考えたほうがよいでしょう。
どんな絶景が見られるの?
円形の内浦湾に沿って線路が敷かれているため、ずっと海岸沿いを走ります。地形の関係でところどころで少し内陸を走ったり、並行する国道(国道37号線・5号線)との位置関係などで、常に車窓から内浦湾を見ることができるわけではありません。ただ、線路が最も海側に敷かれている区間では、車窓いっぱいに内浦湾の絶景が広がります。
内浦湾は円形をしているため、天気がよければ、対岸の陸地を見ることもできます。そして、内浦湾のどこからでも見えるのが、渡島半島にある駒ヶ岳です。
東室蘭駅から函館駅へ向けて乗車すると、対岸に小さく見えていた駒ヶ岳の姿が徐々に大きくなっていきます。駒ヶ岳の見える位置や大きさを眺めていると、内浦湾に沿って南下していることがよくわかります。
森駅を過ぎて内浦湾沿いから外れると、すぐに駒ヶ岳のふもとを通ります。迫力のある駒ヶ岳の姿を間近からみることができます。
青春18きっぷの旅ではないのですが、特急「北斗」で長万部~新函館北斗間を乗車した際の乗車記を掲載しています。車窓の参考になると思いますので、ぜひご覧ください。
おすすめのプランは?
内浦湾沿いに走る区間は、普通列車が運転されていますので、普通列車の乗り継ぎも可能です。ただし、前述のとおり、普通列車の本数はとても少なくなっています。
2023年3月改正ダイヤでは、各区間の普通列車の本数は以下のようになっています。
- 室蘭本線(東室蘭~豊浦): 9.5往復
- 室蘭本線(豊浦~長万部): 4.5往復
- 函館本線(長万部~森): 6往復
特に、豊浦~長万部間は、日中時間帯はほとんど普通列車の運転がありません。
そこで、青春18きっぷの旅だったとしても、必要に応じて、特急「北斗」に短区間だけ乗車する「ワープ」をおすすめします。例えば、最も普通列車の本数が少ない豊浦~長万部を含む区間(洞爺~長万部)に乗車すると、運賃970円+自由席特急料金630円で、合計1,600円となります。
青春18きっぷの旅での「ワープ」については、以下の記事もご覧ください。内浦湾沿いの区間についても、詳しく解説しています。
羽越本線(絶景区間:村上~五十川)
次に紹介するのは、日本海の車窓を楽しめる羽越本線です。新潟県北部にある「笹川流れ」や、日本海に沈む夕陽が見どころです。
羽越本線とは?
羽越本線は、新津駅(新潟県)~秋田駅(秋田県)を結ぶ電化路線で、271.7kmにも及ぶ長大路線です。幹線としての役割を持ち、特急列車や貨物列車が行きかう路線です。新潟から、村上、鶴岡、酒田など、新潟県、山形県の日本海側の主要都市を結びます。日本海沿いに走るため、一部区間で日本海の絶景を眺めることができます。
羽越本線は電化路線ですが、村上駅を境に電化方式(直流・交流)が変わるため、普通列車にはディーゼルカーが使用されている区間もあり、立派な本線でありながら汽車旅の醍醐味を味わえる路線になっています。
どんな絶景が眺められるの?
日本海が眺められるという点では五能線と同じですが、入り組んだ複雑な海岸線を持つ五能線と比べると、比較的直線的な海岸線が多く存在します。車窓から日本海が眺められる区間は、村上~五十川間(山形県鶴岡市)です。
一番の絶景ポイントは、新潟県の桑川駅付近の 「笹川流れ」と呼ばれる海岸線 です。11kmも続く長い海岸線で、日本海らしい荒々しい岩礁が続きます。途中、波によって削られてできた奇岩が多いのも特徴です。
おすすめのプランは?
羽越本線に乗るのであれば、観光列車 「海里」 がおすすめです。まさに、この日本海の絶景を眺めるために用意された列車です。臨時列車ですが、週末を中心に比較的運転日が多く、新潟~酒田間を1日1往復しています。
「海里」にはダイニングがあり、車内で庄内地方・新潟地方の食事をいただくことができます。このダイニングがある4号車に乗車するには、専用の旅行商品(きっぷもセットになったもの)を購入する必要があり、青春18きっぷでは乗車できません。
一方、1号車のリクライニングシートと、2号車のコンパートメントであれば、青春18きっぷ+指定席券(840円)で乗車することができます。また、車内には販売カウンターがあり、ドリンク(アルコール類含む)、おやつ、おつまみ等を購入することができますし、ネットで事前予約しておけば、車内で「海里」特製のお弁当を購入することもできます。
1号車で日本海を眺められる座席は「A席」です。えきねっとや窓口で指定券を購入する際には「A席」を指定しましょう。
「海里」の詳細や、指定席の予約・購入方法、海里特製弁当の予約方法については、以下の記事をご覧ください。
また、当ブログでは、「海里」の乗車記を公開しています。2019年の冬に、青春18きっぷ+指定席券で1号車のリクライニングシートに乗車しました。予約制のお弁当もつけましたので、その様子も紹介しています。(現在とはお弁当の提供の方法が異なっています)
笹川流れの最寄り駅、桑川駅で、観光停車がある通常ダイヤでの「海里」の乗車記(2021年3月乗車、新潟発酒田行き)です。日本海の車窓の様子や、桑川駅での停車時間の様子なども詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
紀勢本線(絶景区間:紀伊長島~紀伊田辺)
次に紹介するのは、黒潮が流れる太平洋の絶景が美しい紀勢本線です。複雑な入り江を次々と通過する紀伊長島~新宮間と、太平洋のすぐ横を通る区間の新宮~紀伊田辺間が見どころです。
紀勢本線とは?
紀勢本線は、三重県の亀山駅と和歌山県の和歌山市駅を結ぶ、全長384.2kmにも及ぶ長距離の路線です。紀伊半島の外周をぐるりとまわる路線です。
以下の二つの区間に分かれます。
- 亀山~新宮: JR東海(非電化・単線)
- 新宮~和歌山市駅: JR西日本(電化・一部複線)
東半分はJR東海が運行する区間で、非電化・単線です。西半分はJR西日本が運行する区間で、紀伊田辺~和歌山間が複線、それ以外は単線です。JR西日本区間は電化されています。
JR東海区間は名古屋駅からの特急「ワイドビュー南紀」などが、JR西日本区間は京都駅や大阪駅から特急「くろしお」が走っています。
どんな絶景が眺められるの?
紀伊半島の外周をぐるっと周る路線ということで、太平洋の絶景を眺めることができます。日本海側の路線に比べて、太平洋側の路線は、海岸線のすぐ近くを通る路線は多くないのですが、紀勢本線はかなりの長距離にわたって、太平洋を眺められる区間を走行します。
紀勢本線の車窓、大きく3つの区間に分かれます。
一つ目は、亀山~紀伊長島間です。この区間は、紀伊半島の内陸部を走るため、車窓は、主に田園風景と山岳風景となります。特に、紀伊山地を超える区間は、山岳路線そのもので、山間部の谷筋を縫うように進んでいきます。
二つ目の区間は、紀伊長島~新宮間の熊野灘に面する区間です。紀伊山地と熊野灘を分ける荷坂峠を荷坂トンネルで一気に抜けると、これまでの山地の風景から、一気に太平洋の海の車窓に変化します。この変化は劇的なので、ぜひ体験してもらいたいです。
紀伊長島駅から新宮駅までは、複雑な地形が造る入り江が続きます。熊野灘に突き出て、入り江を形作っている小さな半島のような部分の根元をトンネルで抜け、トンネルから出ると入り江が広がって見える、というのを何度も繰り返していきます。海のすぐ近くを通るところはそれほど多くありませんが、尾鷲湾や新鹿(あたしか)湾のあたりでは、海のすぐ近くを通っていきます。
三つ目の区間は、新宮~紀伊田辺間の、太平洋の沿岸を通る区間です。特に新宮駅の周辺は、比較的直線的な海岸線が多く、車窓から太平洋の壮大な車窓を見ることができます。「太平洋の絶景を眺めたい!」というのであれば、この区間がおすすめです。
紀伊勝浦、太地、古座といった海沿いの街や観光地を通ります。紀伊勝浦から先は入り江が増えてきますが、それでも海を間近に眺められる区間も多いです。
おすすめプランは?
紀勢本線は380㎞以上にもなる長大な路線なので、一気に乗り通すとさすがに疲れます。沿線のどこかで一泊して、観光をしながら、乗り鉄も楽しむというプランがおすすめです。
紀勢本線の沿線、特に、紀伊勝浦から白浜のあたりには観光地が多くあります。紀伊勝浦駅からは、路線バスで、熊野那智大社や那智の滝にアクセスできます。那智の滝は、日本三大名瀑の一つで、華厳の滝よりも落差があります。また、串本駅からは、本州最南端の岬、潮岬へ行くことができます。他にも、日本の捕鯨発祥の地と言われているクジラの町、太地や、古座、白浜といった海沿いのリゾートがあります。
紀勢本線の普通列車は、大部分の区間でロングシートの車両ばかりです。観光スポット間の移動くらいであれば問題ありませんが、大阪や名古屋から紀勢本線に入る場合には、一部区間でも特急列車の利用をお勧めします。普通列車は空いていますが、ロングシートでは車窓が見づらいのが難点です。
紀勢本線を青春18きっぷで旅したときの乗車記もご覧ください。車窓を中心に、途中下車して立ち寄った潮岬、熊野那智大社、那智の滝などの観光スポットも紹介しています。
予讃線(絶景区間:高野川~伊予長浜)
瀬戸内海を車窓を眺められるのが、JR四国の予讃線です。海と夕陽が見える駅として有名な下灘駅をはじめ、瀬戸内海を間近に望む絶景路線です。
予讃線とは?
予讃線は、高松駅と宇和島駅を結ぶJR四国の路線です。全長は297.6kmと長い路線で、四国の北側の海岸線、つまりは、瀬戸内海に沿って走る路線です。
ところどころで車窓から瀬戸内海を望むことができますが、下灘駅前後の区間が圧巻です。この区間を含む伊予市駅~伊予大洲駅間には、「愛ある伊予灘線」の愛称が付けられています。
どんな絶景が眺められるの?
予讃線の「愛ある伊予灘線」の区間でも、瀬戸内海を車窓いっぱいに眺められるのは、高野川駅~伊予長浜駅の間です。
予讃線の線路と瀬戸内海の間には、国道378号線がありますが、下灘駅の前後の区間では、予讃線が道路より少し高いところを通っているため、瀬戸内海を見渡すことができます。
おすすめプランは?
車窓から眺める瀬戸内海も絶景ですが、やはり、下灘駅には途中下車してみたいところです。
下灘駅は、瀬戸内海に沈む夕陽が、ホームとホームにある小さな屋根の向こうに見られる駅として有名です。ただ、天気が良い日であれば、日中時間帯に訪れても、絶景を眺めることができます。
予讃線の「愛ある伊予灘線」では普通列車しか運転されていません。1~2時間に1本程度と列車の本数も多くありませんので、下灘駅を訪問する際には、しっかりと計画を立ててから行きましょう。
2019年8月の夏の朝、松山駅から始発の普通列車に乗車して、下灘駅を訪問しました。そのときの訪問記を下記の記事で公開していますので、ぜひご覧ください。
外房線・内房線(絶景区間: 御宿~浜金谷)
首都圏の近くで海の見える路線といえば、房総半島の外周をぐるっと周る外房線~内房線です。外房線の御宿から内房線の浜金谷付近まで、車窓から太平洋を望むことができます。
外房線・内房線とは?
外房線は千葉~安房鴨川間を外房経由で、内房線は蘇我~安房鴨川間を内房経由で結ぶJR東日本の路線です。いずれも千葉駅・蘇我駅に近い側は複線になっていますが、房総半島南部は単線です。
沿線には、勝浦、安房鴨川、館山などの観光地が点在し、東京近郊の通勤通学輸送やローカル輸送に加えて、観光路線としての性格も併せ持っています。
どんな絶景が眺められるの?
外房線の御宿駅付近から、勝浦、安房鴨川、館山などを経て、東京湾側の浜金谷駅付近まで、車窓から太平洋を見ることができます。
房総半島は海岸線が入り組んでいるため、長い時間続けて海を眺めることはできませんが、勝浦~安房鴨川間などでは車窓いっぱいに太平洋が広がります。それ以外の区間でも、あちこちから太平洋を見ることができます。
おすすめプランは?
2023年現在、日中時間帯に、外房線の上総一ノ宮駅と内房線の木更津駅を直通する普通列車が運転されています。E131系という新しい車両で運転されています(209系の場合もあり)。
一気に乗りとおすのであれば、上総一ノ宮~木更津間の直通列車に乗車するのが良いでしょう。平日の日中時間帯であれば空いています。
前述のように、沿線には観光地が多くありますので、途中下車して観光やグルメを楽しみながら、外房線・内房線の旅をするのもおすすめです。
外房線~内房線の直通列車の乗車記については、以下の記事をご覧ください、車窓もわかりやすく紹介しています。
また、内房線の浜金谷駅のすぐ近くには、東京湾フェリーの金谷港があります。東京湾フェリーは金谷港と久里浜港を結んでいます。久里浜港から路線バスで久里浜駅に出れば、横須賀線の列車に乗り継ぐことができます。個人的には、この東京湾フェリーを絡めたルートをおすすめします。詳しくは、以下の記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
以上、「青春18きっぷで乗りたい海が見える絶景路線7選!」でした。海が見える路線は日本各地にありますが、筆者がこれまで乗車した路線の中から、おすすめできる路線を7つご紹介しました。海が見たくなったら、ぜひここで紹介した路線を訪ねてみてください。
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