会津鉄道にある湯野上温泉(ゆのかみおんせん)駅。古い宿場町の建物が残る大内宿への玄関口でもあります。そんな湯野上温泉駅ですが、桜の時期には、茅葺屋根の駅舎と、駅ホームに咲く桜、そして、会津鉄道の気動車のコラボレーションが見られます。4月下旬、ゴールデンウィーク前半がおすすめです!
※2019.04.11更新
この記事は、2017年5月2日に湯野上温泉駅を訪問したときの様子を紹介しています。
湯野上温泉駅とは?
湯野上温泉駅は、会津鉄道の駅で、名前のとおり湯野上温泉の最寄り駅です。駅近くに何軒か温泉宿があります。
また、茅葺屋根の古民家が立ち並ぶ「大内宿」の最寄り駅でもあります。大内宿へは、湯野上温泉駅前から出る乗り合いバス(要予約)でアクセスできます。
大内宿へのアクセス方法と訪問記は以下の記事をご覧ください。
湯野上温泉駅へのアクセスは?
湯野上温泉へは、東北新幹線経由か、東武・野岩鉄道線経由でアクセスできます。
- 東京~(東北新幹線 約1時間20分)~郡山~(磐越西線 約1時間10分)~会津若松~(会津鉄道 約40分)~湯野上温泉
- 浅草~(特急リバティ会津 約3時間20分)~会津田島~(会津鉄道 約25分)~湯野上温泉
時間的には東北新幹線経由のほうが早いですが、おすすめは東武鉄道、野岩鉄道線経由の「特急リバティ会津」です。乗り換えが少ないですし、鬼怒川温泉から先はローカル線の色合いが濃くなり、旅情があります。
「特急リバティ会津」については、以下の乗車記もご覧ください。
珍しい湯野上温泉駅の茅葺屋根の駅舎と囲炉裏
湯野上温泉駅の特徴は、何といっても日本に2つしかないという茅葺の駅舎です。大内宿の古民家のように建物自体が古いわけではなく、国鉄(JR東日本1)会津線が会津鉄道に転換された1987年に、大内宿のシンボルである茅葺屋根の古民家になぞらえて、茅葺屋根の駅舎を建てたそうです。ちなみに、もう一つの茅葺屋根の駅舎は、JR九州の豊後中村駅だそうです。
小さな駅舎ですが、待合室のほかにお土産屋も入っています。待合室ではお茶をいただくこともできます。
特筆すべきは、待合室に囲炉裏があることでしょう。もう5月でしたが、標高が高く山間部にある湯野上温泉は気温が低く風が冷たかったこともあって、囲炉裏で暖をとることができました。
ちなみに、茅葺屋根の建物では、定期的に囲炉裏に火を入れて、茅に煙を浴びせて燻すことで、茅の耐久性が上がり寿命が延びるとのことです。
湯野上温泉駅ホームの桜と茅葺屋根のコラボレーション!
南会津のこのあたりは、ちょうどゴールデンウィークのころに桜が満開になるようで、散り始めた桜と茅葺屋根のコラボレーションを堪能することができました。
昔の日本の春はどこにいってもこんなだったんだろうなぁ、なんて思ったりしました。
こちらが下り方面(会津若松方面)のホームです。ホームは千鳥配置になっていて、駅舎のある上りホーム(会津田島方面)の先頭と、下りホームの先頭が、構内踏切で結ばれています。
まだ雪が残る会津の山々を背景に、2色の花の色が、バックの青空に映えてきれいでした。小さな木造の待合室もいい雰囲気を醸し出していますね。ちょうど風が吹いて桜吹雪になったところを撮ってみました。東京ではもう初夏の陽気ですが、会津ではようやく春がやってきたという感じです。
駅舎の横には足湯があります。クルマでやってきて足湯に入る方が多いようで、列車を待っている人よりも、足湯に入っている人のほうが多かったですね…。この駅舎と桜の写真を目当てにやってきた人も多かったようで、入場券を買い求めてホームに入って写真を撮っている人もいました。
湯野上温泉駅に到着する気動車とサクラのコラボレーション!
会津鉄道の普通列車に使われている気動車です。ちょうど桜と同じピンク色にラッピングされた気動車がやってきて、ホームの桜に溶け込んでいるようでした。
サクラのトンネルをくぐってくる気動車。会津鉄道の紹介でよく使われる構図ですが、写真のウデがイマイチです。反対側のホームから撮れば駅舎も入れられたのですが、この列車に乗らなければならなかったため断念しました。
この写真を撮った後、この列車に乗り、会津田島、新藤原、下今市、南栗橋と乗り継いで帰宅しました。この乗り継ぎの顛末については、以下の記事をどうぞ!
以上、『会津鉄道「湯野上温泉駅」を訪問しました! 満開の桜に茅葺屋根の駅舎と時を忘れるほどの美しさでした!』をお届けしました。南会津の桜は4月下旬に満開を迎えます。ゴールデンウィーク前半が見ごろになると思いますので、ぜひ訪問してみてください。
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国鉄の分割民営化が1987年4月1日、会津線の会津鉄道への転換が1987年7月16日ということで、国鉄会津線として開業しましたが、わずか3か月半だけは、JR東日本の会津線だったということになります。↩
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