みなさま、あけましておめでとうございます。
2018年も、乗り鉄向けの情報や旅行記など、積極的に発信していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
この記事では、年明けの企画ということで、鉄道業界、特に乗り鉄にとって、2018年がどんな年になるのかを予想してみたいと思います。
多彩なニーズに応える観光列車が登場
2017年も、小海線の「HIGH RAIL 1375」、東武鉄道の「SL大樹」、伊豆方面の「IZU CRAILE(伊豆クレイル)」、「THE ROYAL EXPRESS」など、各地で新たな観光列車が誕生しました。さらに、JR東日本の「トランスイート四季島」やJR西日本の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」といった、豪華クルーズトレインも運行を開始しました。
この流れは2018年も続きそうです。現在、予定されているものでは、
- JR東日本「B.B.BASE」(209系改造,内房線・外房線など)
- JR東日本「いろは」(PDFファイル)(205系改造,日光線)
- 叡山電車「ひえい」
などがあります。
注目は、JR東日本の「B.B.BASE」でしょう。サイクリスト向けの列車で、自転車を解体しないで列車に乗せることができます。サイクルラックが装備されていて、自転車を固定することができるようになっています。
これまでの観光列車は、ゆったりとした座席、眺望のきく大きな窓などを装備し、美しい車窓を楽しみながら、沿線のお酒や食事を楽しむことができる、というものでした。万人向けですね。
一方で、「B.B.BASE」は、サイクリスト向けということで、かなりターゲットを絞った列車 になっています。輪行が流行っていたり、房総方面はサイクリングに適した場所が多いというのもあるでしょうけれど、かなり実験的な試みではないかと思います。この「B.B.BASE」がどのくらい利用されるのか、また、このようなターゲットを絞った観光列車が他にも登場するのか、楽しみですね。
私鉄各社で有料着席サービスがさらに拡大
2017年は、西武・東京メトロ・東武・横浜高速鉄道の4社直通の「S-TRAIN」が運行を開始するなど、通勤路線での有料着席サービスが広がった年でもありました。
2018年には、首都圏だけでも、
などのデビューが予定されており、通勤に利用できる有料着席サービスは、さらに広がりを見せそうです。
小田急の複々線化全面開業、三江線廃止
2018年は、今のところ新線開業は予定されていませんが、注目は小田急の複々線化全面開業 でしょう。登戸~代々木上原間の複々線が全面開業することにより、代々木上原から東京メトロ千代田線への直通列車を中心に大幅に増発されます。朝ラッシュ時に21本、夕夜間帯に39本の増発という、近年では稀にみる大増発です。
この小田急の複々線全面開業は、小田急利用者のみならず、並行する京王電鉄や東急電鉄(田園都市線)からの乗客の流入という意味でも、注目に値します。
一方、2018年3月末をもってJR西日本の三江線(三次~江津)の全線が廃止 されます。総延長108kmにも及ぶ長距離路線の廃止となります。この廃止に伴って、他線との接続駅である三次と江津を除く33駅も廃止されます。
黒字会社であるJR西日本が、災害等をきっかけにしたわけではなく、純粋に利用者減少による廃止を選択したことは、JR東日本やJR東海、JR九州といった他のJR各社のローカル線の行く末に大きな影響を及ぼすのではないかと危惧されます。
JR北海道「当社単独で維持困難な線区」の行く末は?
2016年11月にJR北海道が発表した「当社単独で維持困難な線区」。JR北海道の路線網の約半分にも及ぶ線区が「維持困難」とされたことに衝撃が走りました。
その後、JR北海道と沿線自治体との会合が開催されつつありますが、実質的に「協議」に入れているところは皆無。ようやく、北海道が支援することを表明して一歩前進となりそうな状況ですが、赤字補填や上下分離は想定しないということで、抜本的な解決策にはなりそうもありません。
JR北海道に残された時間は残り少なく、2018年は、路線を維持するにせよ廃止するにせよ、何らかの結論が求められる年になることは間違いないでしょう。
将来の日本の縮図ともいえるJR北海道のこの問題。2018年はどのような動きになるのか、注目していきたいと思います。
以上、2018年の乗り鉄業界予測でした。JR北海道の問題など、地方の鉄道にとっては厳しい時代になりつつありますが、明るいニュースが多い1年になるといいですね。
それでは、今年もよろしくお願いいたします!
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