JR北海道は、2024年11月から最長で2025年3月末まで、釧網線に3日間乗り放題となる「釧網線フリーパス」と、花咲線に3日間乗り放題となる「地球探索鉄道花咲線フリーパス」を発売します。いずれも全線に片道乗車する運賃程度の価格ですので、往復乗車する場合はもちろん、途中下車して観光を楽しむのにも向いています。
釧網線・花咲線に3日間乗り放題のフリーパス!「釧網線フリーパス」「地球探索鉄道花咲線フリーパス」
JR北海道は、2024年11月から、釧網線に3日間乗り放題の「釧網線フリーパス」と、花咲線に3日間乗り放題の「地球探索鉄道花咲線フリーパス」(以下「花咲線フリーパス」)を発売します。
それぞれのフリーパスの概要は以下のとおりです。
きっぷ名 | 釧網線・花咲線フリーパス |
---|---|
利用期間 | 2024年11月2日〜2025年3月29日 |
備考 | |
発売期間 | 2024年10月25日〜2025年3月29日 ※売り切れ次第終了 |
有効期間 | 3日間 |
フリーエリア | ・釧網線フリーパス: 釧網線 全線(釧路~網走) ・花咲線フリーパス: 花咲線 全線(釧路~根室) |
フリーエリア (図) | |
出典 | https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Otoku/007058/ |
効用 | ・フリーエリア内の普通列車・快速列車の自由席に3日間乗り放題 ・別途、指定席券を購入すれば普通車指定席にも乗車可能 |
発売会社 | JR北海道 |
発売箇所 | ・釧網線フリーパス: 釧路駅、標茶駅、摩周駅、知床斜里駅、網走駅 ・花咲線フリーパス: 釧路駅、厚岸駅、根室駅 |
価格(大人) | 4,100円 |
価格(小児) | 2,050円 |
価格は以下のとおりです。
おとな | こども | |
---|---|---|
釧網線 フリーパス |
4,100円 | 2,050円 |
花咲線 フリーパス |
3,000円 | 1,500円 |
なお、これらのフリーパスは補助金を活用して発売されます。そのため、補助金の上限から算定される所定枚数を発売したら、発売終了となります。
詳しくは、JR北海道のニュースリリースをご覧ください。
「釧網線フリーパス」「花咲線フリーパス」は途中下車・往復利用なら断然お得!
「釧網線フリーパス」の価格は4,100円、「花咲線フリーパス」の価格は3,000円です。これはどれくらいお得なのでしょうか? 各路線の主要区間の普通運賃と比べてみましょう。
路線 | 区間 | 普通運賃 |
---|---|---|
釧網線 | 釧路~網走 | 4,070円 |
釧路~川湯温泉 | 2,100円 | |
釧路~摩周 | 1,890円 | |
花咲線 | 釧路~根室 | 2,860円 |
釧路~厚岸 | 1,130円 |
「釧網線フリーパス」(4,100円)は、全線を片道乗車しても微妙に元が取れない価格設定になっています。ただ、片道乗車でも、一度でも途中下車すれば元が取れますし、往復ならかなりお得になります。釧路起点で川湯温泉の往復でもお得になります。
「花咲線フリーパス」(3,000円)も同様に片道乗車では元が取れません。ただ、花咲線の場合は行き止まり路線ですので、片道だけ乗車する方は少ないと思います。全線の往復乗車であれば十分にお得になります。釧路周辺から根室まで足を延ばす場合には便利なきっぷです。
「釧網線フリーパス」「花咲線フリーパス」は冬の道東観光・鉄道旅にぴったりのフリーきっぷ
「釧網線フリーパス」「花咲線フリーパス」は、それぞれ釧網線・花咲線に3日間乗り放題となるシンプルなフリーきっぷです。
これらのきっぷが発売される時期、北海道では真冬。しかも道東は北海道の中でも寒さの厳しいエリアです。そんな真冬の道東を観光するのにぴったりのフリーパスです。
特に、釧網線沿線では、冬の北海道ならではのスポットが多くあります。2月を中心に、釧網線北部の網走~知床斜里間では、オホーツク海に押し寄せる流氷を車窓から眺めることができます。また、釧網線南部の釧路湿原では、雪に覆われた広大な湿原に、タンチョウが姿を見せてくれます。
また、鉄道ファンにとっても、冬の釧網線は見逃せません。1月下旬~3月上旬にかけて、以下の列車が運転されます。
- 列車名: 普通「SL冬の湿原号」
- 運転日(2025年)
- 1月18日(土), 19日(日), 24日(金), 25日(土), 26日(日), 31日(金)
- 2月1日(土), 2日(日), 7日(金), 8日(土), 9日(日), 11日(火), 14日(金), 15日(土), 16日(日), 21日(金), 22日(土), 23日(日), 24日(月), 28日(金)
- 3月1日(土), 2日(日), 7日(金), 8日(土), 9日(日), 13日(木), 14日(金), 15日(土), 16日(日), 20日(木), 21日(金), 22日(土), 23日(日)
- 運転区間・時刻
- 釧路 11:05発 → 標茶 12:35着
- 標茶 14:00発 → 釧路 15:42着
- 途中停車駅: 東釧路、釧路湿原、塘路、茅沼
- 使用車両: SL+客車5両(全車指定席)
- 備考: 全車指定席(乗車券1,290円に加えて、指定席券1,680円が必要)
JR北海道唯一のSL列車「SL冬の湿原号」が釧網線の釧路~標茶間で運転されます。釧路湿原観光とあわせて、SLの旅を楽しめる素晴らしい列車です。「釧網線フリーパス」に加えて、指定席券(1,680円)を購入すれば乗車できます。
- 列車名: 普通「流氷物語号」
- 運転日
- 2025年2月1日(土)~28日(金)の毎日
- 2025年3月1日(土), 2日(日), 8日(土), 9日(日)
- 運転区間: 網走~知床斜里(1日2往復)
- 1号: 網走 09:50発 → 北浜 10:04着/10:14発 → 浜小清水 10:24発 → 知床斜里 10:42着
- 3号: 網走 12:42発 → 北浜 12:57着/13:07発 → 浜小清水 13:19発 → 知床斜里 13:38着
- 2号: 知床斜里 11:32発 → 浜小清水 11:49着/12:09発 → 北浜 12:19発 → 網走 12:32着
- 4号: 知床斜里 14:03発 → 浜小清水 14:20着/14:40発 → 北浜 14:50発 → 網走 15:03着
- 使用車両: キハ40形「北海道の恵みシリーズ」(2両編成,一部指定席)
釧網線北部の網走~知床斜里間では、列車内から流氷を眺めることができる「流氷物語号」が運転されます。この列車は本数が少ない釧網線の普通列車を補完する役割もありますので、この区間を移動するのにも便利に利用できます。
冬の釧網線の観光、おすすめの列車については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
以上、「【釧網線・花咲線フリーパス】釧網線・花咲線それぞれ3日間乗り放題のフリーきっぷ!」でした。釧網線、花咲線は、ふだんは単独のお得なきっぷがない路線ですので、期間限定とはいえうれしいフリーパスの発売ですね、冬の道東観光に活用しましょう!
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道央エリアも含めて、道東方面のフリーきっぷとしては、「ひがし北海道フリーパス」が利用できます。4日間有効で2万円と安くはありませんが、特急列車にも乗り放題ですので、札幌や新千歳空港を起点に道東まで足を延ばすのであればお得になります。
北海道外から北海道への旅行商品には、JR北海道が発売するフリーきっぷよりも安くて使いやすい「JRフリーパス」を付けられるものがあります。以下の記事で、JRフリーパスの種類や、フリーパスを付けられる旅行商品を紹介していますので、ぜひご覧ください。
JR北海道が発売するお得なきっぷ(フリーきっぷ、割引きっぷ)のまとめ記事です。主に、乗り鉄や鉄道を利用した周遊の旅に便利でお得なきっぷを紹介しています。
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