JR各社は2024-25年冬(2025年12月~2025年2月)の臨時列車の運転計画を発表しました。観光列車「SATONO」は、今冬は「だてSATONO」として仙台~女川間で運転されます。また、水郡線全通90周年を記念した臨時列車が、風っこやキハ110系で運転されます。その他、おなじみの列車が多い冬臨となっています。
この記事では、2024-25年冬の注目の臨時列車をピックアップして紹介します。
JR各社の2024-25年冬の臨時列車の運転計画まとめ(10月18日時点)
JR各社は、2024-25年冬の臨時列車の運転計画を発表しました。10月18日時点での運転計画の発表状況は以下のとおりです。
※リンクをクリックするとPDFファイルが開きます。
- JR北海道
- JR東日本
- JR東海
- JR西日本
- JR四国
- JR九州
なお、定番の観光列車(JR東日本の「のってたのしい列車」、JR九州の「D&S列車」など)については、各社のWebサイトにて運転計画が公表されています。
南東北の観光列車SATONO、今冬は「だてSATONO」として仙台~女川で運転!
南東北で運転されている観光列車「SATONO」が、今冬は「だてSATONO」として、仙台~女川間で運転されます。
- 列車名: 快速「だてSATONO」
- 運転日
- 12月7日(土), 8日(日), 14日(土), 15日(日), 21日(土), 22日(日), 28日(土), 29日(日)
- 1月4日(土), 5日(日), 11日(土), 12日(日), 13日(月), 18日(土), 19日(日), 25日(土), 26日(日)
- 2月1日(土), 2日(日), 15日(土), 16日(日), 22日(土), 23日(日), 24日(月)
- 運転時刻(往路): 仙台 09:57発 → 女川 12:00着
- 運転時刻(復路): 女川 14:16発 → 仙台 16:28着
- 使用車両: HB-E300系2両 SATONO(全車指定席)
「だてSATONO」は、往路と復路で経路が異なります。往路は東北本線~石巻線経由での運転となり、小牛田駅で東北本線から石巻線に入ります。復路は、石巻駅から仙石線~仙石東北ラインを走ります。
片道の運転時間は約2時間と、観光列車で旅をするにはほどよい感じです。松島周辺や女川周辺では太平洋の車窓を眺めることができそうです。
観光列車「SATONO」については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
毎冬恒例の釧網本線「SL冬の湿原号」「流氷物語号」
すっかりJR北海道の冬の代名詞となった「SL冬の湿原号」「流氷物語号」が、今冬も釧網本線で運転されます。運転日、運転時刻ともにほぼ例年どおりです。
- 列車名: 普通「SL冬の湿原号」
- 運転日(2025年)
- 1月18日(土), 19日(日), 24日(金), 25日(土), 26日(日), 31日(金)
- 2月1日(土), 2日(日), 7日(金), 8日(土), 9日(日), 11日(火), 14日(金), 15日(土), 16日(日), 21日(金), 22日(土), 23日(日), 24日(月), 28日(金)
- 3月1日(土), 2日(日), 7日(金), 8日(土), 9日(日), 13日(木), 14日(金), 15日(土), 16日(日), 20日(木), 21日(金), 22日(土), 23日(日)
- 運転区間・時刻
- 釧路 11:05発 → 標茶 12:35着
- 標茶 14:00発 → 釧路 15:42着
- 途中停車駅: 東釧路、釧路湿原、塘路、茅沼
- 使用車両: SL+客車5両(全車指定席)
- 備考: 全車指定席(乗車券1,290円に加えて、指定席券1,680円が必要)
釧路湿原が広がる釧網本線の南側、釧路~標茶間では「SL冬の湿原号」が運転されます。JR北海道では唯一のSL列車ですが、今冬も無事に運転されることになりました。2025年は1月18日から運転開始となり、3月下旬まで、主に金曜日・土曜日・日曜日と祝日に運転されます。
- 列車名: 普通「流氷物語号」
- 運転日
- 2025年2月1日(土)~28日(金)の毎日
- 2025年3月1日(土), 2日(日), 8日(土), 9日(日)
- 運転区間: 網走~知床斜里(1日2往復)
- 1号: 網走 09:50発 → 北浜 10:04着/10:14発 → 浜小清水 10:24発 → 知床斜里 10:42着
- 3号: 網走 12:42発 → 北浜 12:57着/13:07発 → 浜小清水 13:19発 → 知床斜里 13:38着
- 2号: 知床斜里 11:32発 → 浜小清水 11:49着/12:09発 → 北浜 12:19発 → 網走 12:32着
- 4号: 知床斜里 14:03発 → 浜小清水 14:20着/14:40発 → 北浜 14:50発 → 網走 15:03着
- 使用車両: キハ40形「北海道の恵みシリーズ」(2両編成,一部指定席)
釧網本線の北側、オホーツク海に面した網走~知床斜里間では「流氷物語号」が運転されます。例年どおり、2月の流氷シーズンに運転されます。車窓からオホーツク海を埋め尽くす流氷を眺めることができる列車です。
釧網本線沿線と流氷観光については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
水郡線全線開通90周年!「水郡線90周年茨城号」「水郡線90周年福島号」
2024年12月4日に、水郡線は全線開通90周年を迎えます。これを記念して、12月1日に水郡線で「風っこ」とキハ110系を利用した臨時列車が運転されます。
- 列車名: 快速「水郡線90周年茨城号」
- 運転日: 12月1日(日)
- 運転時刻(往路): 水戸 08:47発 → 常陸大子 10:05着
- 運転時刻(復路): 常陸大子 16:07発 → 水戸 17:34着
- 使用車両: キハ48形2両「風っこ」(全車指定席)
茨城県側の水戸~常陸大子間では「風っこ」を利用した「水郡線90周年茨城号」が運転されます。
- 列車名: 快速「水郡線90周年福島号」
- 運転日: 12月1日(日)
- 運転時刻(往路): 郡山 08:07発 → 常陸大子 10:02着
- 運転時刻(復路): 常陸大子 14:02発 → 郡山 15:48着
- 使用車両: キハ110系2両(全車指定席)
福島県側では、かつて水郡線でも走っていたキハ110系の「水郡線90周年福島号」が運転されます。
当日は、常陸大子駅と磐城塙駅でセレモニーが開催されるとのことで、この臨時列車でセレモニーを見に行くのもよさそうです。両方の列車を乗り継げば、水郡線全線を走破することができます。ただし、いずれも全車指定席ですので、指定席券が確保できればの話ですが……。
大糸線のミニ特急「はくば」、年末年始も運転!
この夏から大糸線で運転されている特急「はくば」ですが、年末年始にも運転されます。
- 列車名: 特急「はくば」
- 運転日
- 12月28日(土), 29日(日), 30日(月), 31日(火)
- 1月2日(木), 3日(金), 4日(土), 5日(日)
- 運転時刻
- はくば1号: 松本 09:48発 → 白馬 10:59着
- はくば2号: 白馬 12:00発 → 松本 13:19着
- はくば3号: 松本 13:46発 → 白馬 14:59着
- はくば4号: 白馬 16:15発 → 松本 17:47着
- 使用車両: E353系3両(全車指定席)
特急「はくば」は、繁忙期や観光シーズンの週末を中心に、大糸線の松本~白馬間で運転されている臨時特急列車です。
大糸線の信濃大町以北では、日中時間帯の普通列車が2時間に1本程度しかないため、観光には利用しづらくなっています。特急「はくば」は、そんな少ない普通列車を補完する役割もある列車です。
白馬へのアクセスは、関東など北陸新幹線沿線からは、長野駅からの特急バスが圧倒的に便利で速いですが、松本方面の観光とあわせて訪れたり、名古屋方面から特急「しなの」で訪れる場合には、特急「はくば」は便利な列車です。
この冬は年末年始のみの運転となりますが、毎週末運転しても良いのでは? と思いますね。
東北各地でトロッコ型気動車を利用した「風っこストーブ号」を多数運転!
東北地方のローカル線を中心に、毎週末どこかで運転されている感のあるトロッコ型気動車「風っこ」ですが、この冬は東北地方のあちこちで運転が予定されています。
列車名 | 運転日 | 運転時刻 |
---|---|---|
ストーブ五所川原号 | 12月6日(金), 7日(土), 8日(日) |
秋田 7:50発 → 五所川原 11:36着 五所川原 11:50発 → 秋田 15:29着 |
ストーブ八峰 | 12月14日(土) |
秋田 10:50発 → あきた白神 12:41着 あきた白神 14:38発 → 秋田 16:35着 |
風っこストーブ平泉号 | 12月21日(土), 22日(日) |
仙台 9:11発 → 平泉 11:03着 平泉 14:47発 → 仙台 16:40着 |
ストーブ花火のまち号 | 12月15日(日) |
秋田 8:45発 → 大曲 9:38着 大曲 9:51発 → 秋田 10:50着 |
ストーブ横手やきそば号 | 12月15日(日) |
秋田 11:00発 → 横手 12:24着 横手 15:15発 → 秋田 16:41着 |
風っこストーブ喜多方号 | 1月18日(土), 19日(日) |
郡山 10:05発 → 喜多方 12:35着 喜多方 14:08発 → 郡山 16:12着 |
ストーブ藤里・北秋号 | 1月25日(土) |
秋田 9:16発 → 鹿ノ巣 10:44着 鹿ノ巣 14:20発 → 秋田 15:46着 |
ストーブなまはげ | 1月26日(日) |
秋田 9:08発 → 男鹿 10:49着 男鹿 15:00発 → 秋田 15:42着 |
風っこストーブ湯けむり号 | 2月1日(土), 2日(日) |
仙台 9:12発 → 鳴子温泉 11:08着 鳴子温泉 13:17発 → 仙台 14:58着 |
風っこストーブ女川号 | 2月8日(土), 9日(日) |
仙台 10:14発 → 女川 12:05着 女川 14:15発 → 仙台 16:39着 |
風っこストーブ錦秋湖号 | 2月22日(土) |
一ノ関 11:01発 → ほっとゆだ 12:32着 ほっとゆだ 13:49発 → 盛岡 15:24着 |
風っこストーブ遠野号 | 2月23日(日), 24日(月) |
盛岡 9:45発 → 遠野 11:55着 遠野 14:11発 → 盛岡 15:58着 |
「風っこ」は窓を取り外して、風を浴びながら列車の旅を楽しむことができるトロッコ列車です。冬季は窓を取りつけ、車内にだるまストーブを設置して「風っこストーブ号」として運転されます。だるまストーブで暖を取りながら、雪景色を眺める旅を楽しめる列車になっています。
年末年始に寝台特急「サンライズ出雲」臨時列車を運転!
毎年恒例となっていますが、年末年始に寝台特急「サンライズ出雲」の臨時列車が運転されます。
- 特急「サンライズ出雲92号」
- 運転日: 12月29日(日), 1月3日(金)
- 運転時刻: 出雲市 13:52発 → 東京 06:23着
- 特急「サンライズ出雲91号」
- 運転日: 12月30日(日), 1月4日(土)
- 運転時刻: 東京 22:21発 → 出雲市 13:40着
- 使用車両: 285系7両(全車指定席)
現在、日本で唯一の定期寝台特急として運転されている「サンライズ出雲」の臨時列車です。この年末年始は、上下各2本ずつが運転されます。「サンライズ出雲」の定期列車に比べると所要時間がかなり長くなっていますが、今では貴重な個室寝台列車に長く乗車できるうれしい列車でもあります。
「サンライズ出雲」については、以下の乗車記もご覧ください。
以上、『【2024-25年冬の臨時列車】観光列車SATONOは「だてSATONO」として仙台~女川で運転、水郡線全通90周年記念列車を風っことキハ110系で運転!』でした。釧網本線の「SL冬の湿原号」などおなじみの列車が多くなっていますが、お気に入りの列車を見つけて冬の鉄道の旅を楽しみたいですね。
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