JR東日本の「JRE POINT」は、鉄道会社のポイントサービスらしく、鉄道に乗車することで貯めることができたり、貯めたポイントを利用して新幹線や特急列車に乗車することができます。モバイルSuicaとビューカードを併用すると還元率もかなり高いため、普段使いでポイントを貯めて、旅行や乗り鉄で活用するのがおすすめです。
この記事では、乗り鉄・鉄道旅行派の方におすすめの「JRE POINT」の貯め方・使い方をまとめて紹介します。
JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」とは?
「JRE POINT」は、JR東日本のポイントサービスです。同社のクレジットカード「VIEWカード」の利用で貯めることができるのはもちろんのこと、紐づけたSuicaで鉄道に乗車したり、きっぷを購入したりするだけでもポイントを貯めることができます。JRE POINTの貯め方については、この記事のこちらをご覧ください。
貯めたポイントは、1ポイント=1円でSuicaにチャージできます。また、鉄道会社のポイントサービスらしく、以下のように鉄道を利用する際にも利用することができます。
- Suicaグリーン券
- 首都圏を走る普通列車に連結されているグリーン車に乗車できるグリーン券に交換(600ポイント)
- JRE POINT 特典チケット(在来線特急列車)
- JR東日本の在来線特急列車に乗車できるチケットレス特急券に交換(460~1,940ポイント)
- JRE POINT 特典チケット(新幹線)
- JR東日本の新幹線に乗車できるチケットに交換(2,160~12,110ポイント)
- JRE POINT アップグレード
- JR東日本の新幹線の座席を、普通車からグリーン車やグランクラスにアップグレード(1,500~8,500ポイント)
- どこかにビューーン!
- JR東日本の新幹線駅のどこかに往復できるチケットに交換(6,000ポイント)
「JRE POINT」の詳細については、JR東日本の「JRE POINT」のWebサイトもご確認ください。
以下では、JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」の貯め方とおすすめの使い方について紹介します。
「JRE POINT」のおすすめの貯め方
「JRE POINT」の貯め方には、主に以下のような方法があります。
- JRE POINT に紐づけたSuica(交通系ICカード)での鉄道の乗車
- JRE POINT に紐づけたえきねっとアカウントでのきっぷ、Suicaグリーン券の購入
- VIEWカードでのお買い物
- VIEWカードでのチャージ
以下では、主に鉄道を利用して貯める方法と、普段使いの貯め方について、おすすめの方法を紹介します。
鉄道の乗車、きっぷの購入などで「JRE POINT」を貯めよう!
鉄道関連のサービスで「JRE POINT」を貯めるには、「JRE POINT」のアカウントに紐づけたSuica(交通系ICカード)で鉄道に乗車したり、「えきねっと」できっぷを購入したりする方法があります。これらは、最初に紐づけさえしっかりとしてしまえば、あとは鉄道に乗車したり、きっぷを買ったりすることで、勝手にポイントが貯まっていきます。JR東日本の列車に頻繁に乗車する方は、忘れずに紐づけをしておきましょう。
なお、多くの貯め方では、ICカードタイプのSuicaよりも、モバイルSuicaのほうがポイントが優遇されています。それなりに列車に乗車する機会の多い方は、モバイルSuicaを活用したほうが、「JRE POINT」を多く貯めることができます。
鉄道を利用して「JRE POINT」を貯める方法については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
普段使いで「JRE POINT」を貯めるならVIEWカード+モバイルSuicaがおすすめ!
同社のクレジットカード「VIEWカード」を利用すると、ふだんのお買い物でも「JRE POINT」を貯めることができます。いわゆるクレジットカードのポイントサービスと同じですが、JR東日本の場合は、上記の鉄道の利用で貯めることができる「JRE POINT」に統合されている点がユニークです。
また、VIEWカードを利用してSuicaをチャージすることでもポイントが貯まります。
チャージ方法 | ICカード のSuica |
モバイル Suica |
---|---|---|
オート チャージ |
1.5% | 1.5% |
券売機での チャージ |
- | - |
端末での チャージ |
- | 1.5% |
通勤・通学などで毎日のようにJR線を利用する方は、定期券として利用するSuicaにオートチャージを設定しておくと、オートチャージされるたびに、チャージ額の1.5%分のポイントが貯まります。また、モバイルSuicaであれば、オートチャージ以外にも、スマートフォンを操作してチャージしても、1.5%分のポイントが貯まります。
一方、ICカードタイプのSuicaを、駅の券売機でチャージしてもポイントは貯まりません。オートチャージを利用するか、モバイルSuicaを利用するのがおすすめです。
スーパーやコンビニ、書店などでの少額のお買い物では、VIEWカードからチャージしたチャージ残高でお買い物をするのがおすすめです。
- VIEWカードで決済
- ポイント: 0.5%
- VIEWカードからチャージした交通系ICカードで決済
- チャージ時のポイント: 1.5%
VIEWカードで決済してしまうと、ポイント付与率は0.5%になってしまいます。一方、前述のとおり、オートチャージかモバイルSuicaでのチャージを活用すると、チャージ時にポイントが1.5%も付きます。
日々のお買い物で貯めることができますので、あっというまに「JRE POINT」が貯まります。月に10万円のお買い物なら1,500ポイント、5万円のお買い物でも750ポイント貯まります。
乗り鉄向け「JRE POINT」のおすすめの使い方
貯まった「JRE POINT」の使い方としてオーソドックスなのが、交通系ICカードへのチャージでしょう。ただ、そこは鉄道会社のポイントサービス。鉄道の利用でポイントを活用すると、チャージよりもお得に利用することができます。
ここでは、乗り鉄・鉄道旅行向けの「JRE POINT」のおすすめの使い方を紹介します。
普通列車グリーン車に乗車できる「Suicaグリーン券」(600ポイント)
もっとも気軽に利用できるのが、首都圏の普通列車に連結されている2階建てグリーン車に乗車できる「Suicaグリーン券」との交換です。
東海道線、横須賀線、高崎線、宇都宮線、常磐線、総武快速線と、これらの路線を直通する上野東京ラインや湘南新宿ラインの普通列車には2階建てグリーン車が連結されています。
これらの列車のグリーン車に乗車するには、通常、距離や曜日(平日/ホリデー)に応じて、580円~1,000円のグリーン券が必要となります。
「JRE POINT」で交換できる「Suicaグリーン券」は、距離や曜日に関係なく1乗車あたり600ポイントで交換できます。必要となるポイント数が少ないので、気軽に交換できます。また、たまに実施されるキャンペーンでは、400ポイントで交換できることもあります。
「JRE POINT」で交換できる「Suicaグリーン券」については、交換方法や注意点など、以下の記事でわかりやすく紹介していますので、ぜひご覧ください。
首都圏の在来線特急列車にチケットレスで乗車できる「JRE POINT 特典チケット(在来線)」
首都圏を走る在来線特急列車では、指定席特急券をオンラインで購入、チケットレスで利用できる「えきねっとチケットレス」というサービスがあります。
この「えきねっとチケットレス特急券」を、JRE POINTで交換できる「JRE POINT 特典チケット(在来線)」も、比較的必要とするポイント数が少なく、お手軽に利用できます。
「JRE POINT 特典チケット(在来線)」の交換に必要なポイント数は、以下の表のように、距離によって4段階に分かれています。
乗車距離 | 交換ポイント |
---|---|
~50km | 460ポイント |
51~100km | 720ポイント |
101~200km | 1,280ポイント |
201km~ | 1,940ポイント |
交換ポイント数は、正規の指定席特急料金に比べるとかなり少なめに設定されています。例えば、東京・新宿~八王子の「あずさ」「かいじ」などの特急料金は760円ですが、「JRE POINT 特典チケット(在来線)」では460ポイントで交換できます。100kmくらいまでの短距離で特急列車に乗車したい場合などに、気軽に利用できる「JRE POINT」の活用法の一つです。
なお、「JRE POINT 特典チケット(在来線)」は特急券のみとなっていますので、別途、乗車券が必要となる点は注意しましょう。
「JRE POINT 特典チケット(在来線)」については、以下の記事でわかりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。
JR東日本の新幹線にチケットレスで乗車できる「JRE POINT 特典チケット(新幹線)」
JR東日本の新幹線にチケットレスで乗車できる「JRE POINT 特典チケット(新幹線)」も、乗り鉄にとっては魅力的です。必要ポイント数は数千~1万ポイント前後とぐっと増えますが、「JRE POINT 特典チケット(新幹線)」は乗車券+指定席特急券がセットになっていますので、これだけで新幹線に乗車できます。
「JRE POINT 特典チケット(新幹線)」の交換に必要なポイント数は、乗車距離によって4段階に分かれています。具体的には、以下の表のようになっています。
乗車距離 | 交換ポイント |
---|---|
~100km | 2,160ポイント |
101km~200km | 4,620ポイント |
201km~400km | 7,940ポイント |
401km~ | 12,110ポイント |
新幹線の特急料金は、乗車駅と降車駅の組み合わせで細かく決まっていますが、「JRE POINT 特典チケット(新幹線)」は4段階のみという非常に大雑把な区切りになっています。
そのため、乗車する距離によって、通常料金と比べると3,000円相当以上もお得になる場合もありますし、200円相当しか違わない場合もあります。
401km以上の12,110ポイントを貯めるには、1.5%のポイント付与率でも80万円ほどの利用が必要です。せっかく貯めたポイントですから、お得に使いたいですね。そんな、「JRE POINT 特典チケット(新幹線)」のお得な活用方法については、以下の記事にまとめていますので、ぜひご覧ください。
JR東日本の新幹線の座席をグリーン車・グランクラスにアップグレードできる「JRE POINT アップグレード」
貯めた「JRE POINT」を利用して、JR東日本の新幹線の座席を、普通車指定席からグリーン車やグランクラスにアップグレードすることができるのが「JRE POINT アップグレード」です。
普通車指定席の料金(乗車券+指定席特急券の合計)+所定のJRE POINTで、普通車からグリーン車やグランクラスにアップグレードできます。
必要なポイント数は、列車名(「はやぶさ」「とき」など)と座席種別(グリーン車、グランクラス等)で決まっています。乗車する距離には依存しませんので、列車と座席種別を決めたら、長距離に乗るほどお得感が増してきます。
例えば、「はやぶさ」でグランクラス(飲料・軽食あり)にアップグレードするには8,500ポイントが必要となりますが、これは東京~仙台間でも、東京~新青森間でも変わりません。
「JRE POINT アップグレード」については、以下の記事でわかりやすく紹介しています。「JRE POINT アップグレード」の中でも、お得感の高い列車や座席種別がありますので、それについても紹介しています。ぜひご覧ください。
4つの候補からランダムに選択した新幹線駅に往復できる「どこかにビューーン!」
ちょっと変わり種の利用方法として「どこかにビューーン!」があります。
「どこかにビューーン!」は、「JRE POINT」6,000ポイントで、4つの候補からランダムに選ばれた新幹線駅に、東京・上野・大宮の各駅から往復できるサービスです。
行先が4つの候補からランダムで選ばれますので、行先を指定した旅には向きません。一方で、長距離の駅が選ばれると、割引率で換算すると80%以上という、通常ではありえないほど安いコストで新幹線に乗車することができます。
例えば、東京~盛岡間を往復すると、正規の料金は¥29,620(新幹線eチケット)ですが、「どこかにビューーン!」では6,000ポイント(6,000円相当)となり、割引率は約80%となります。
「どこかにビューーン!」については、以下の記事でわかりやすく紹介していますので、ぜひご覧ください。
「どこかにビューーン!」を乗り鉄に活用するには、青春18きっぷとの組み合わせがおすすめです。以下の記事では、筆者が「どこかにビューーン!」と青春18きっぷを組み合わせて乗り鉄を実践したときのものです。
以上、『【JRE POINT】JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」の貯め方、乗り鉄・鉄道旅行向けおすすめの使い方まとめ!』でした。鉄道会社のポイントサービスならではの貯め方、使い方がありますので、それを理解したうえで、お得に乗り鉄や旅行を楽しみましょう。
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