高山本線の旅で途中下車したい観光スポットの一つに「高山 さんまち通り」があります。高山駅から徒歩10分ほどの高山市中心部や宮川沿いには、江戸時代から明治時代にかけての古い建物が多く残っています。列車待ちの間に散策を楽しんだり、食べ歩きを楽しむのにぴったりです。
この記事では、冬の青春18きっぷでの旅の途中、高山駅から「さんまち通り」を散策したときの様子を紹介します。雪景色の高山の古い町並みも美しいです。
高山「さんまち通り」とは?
高山市の中心部や宮川沿いにある「さんまち通り」は、江戸時代後期から明治時代に建てられた古い町並みが保存されている地区です。黒い格子戸の町屋がずらっと並ぶ街並みは、当時の活気を思い起こさせてくれます。
高山「さんまち通り」の古い町並みは、重要伝統建造物群保存地区に指定されています。ただ保存されているだけではなく、今でもお食事処やカフェ、お土産屋、酒蔵などとして活用されています。
そんな「さんまち通り」を、お正月明けの1月上旬に歩いてみました。偶然、「消防出初式」のパレードを見ることもできましたので、その様子もお届けします。高山本線で旅をするのであれば、外せない観光スポットです。
なお、高山本線の乗車記については、以下の記事をご覧ください。
高山の古い町並み「さんまち通り」へ
岐阜駅から延々と高山本線の普通列車に乗車して、終点の高山駅に到着しました。
高山駅は駅前広場が工事中でした。以前来た時(10年以上前)は、もっと古くて小さな駅舎だったような気がしますが、最近建て替えられたようです。観光地の玄関口にふさわしい立派な駅舎になりました。
駅前の通りをまっすぐ東へ向かいます。道の脇にはところどころに雪が積まれていますが、道路は除雪されていて、歩きにくいということはありません。1月上旬ということで、本格的な積雪はこれからなのかもしれませんが、さすがに観光地ということだけあって、除雪もしっかりしている印象です。
高山駅に到着する直前に車窓からも見えた宮川を渡り、駅から10分ちょっとで、古い町並みが続く「さんまち通り」に到着しました。ここに来るまでは観光客の姿をあまり見かけなかったのですが、この通りはさすがに賑わっています。
江戸時代の城下町の街並みが保存されていて、黒い格子戸の町屋がずらっと並んでいます。黒が基調となっているので落ち着いた雰囲気です。単に建物として保存されているだけでなく、現在でも和風のカフェやお食事処、お土産屋などとして活用されていて、とても活気があります。
道の両脇の側溝にはきれいな水が流れています。防火用水として使われているほか、冬には融雪にも利用されるとのこと。夏には猛暑になる高山市内ですが、この水のおかげで涼しさを感じられそうです。
昔ながらの雰囲気を味わいながら散策するだけでも良いのですが、やはり食べ歩きも楽しみたいですね。まだお昼には少々早いので、簡単に食べられるものをということで、飛騨牛の牛串をいただきました。牛串は1本500円とかなり高めですが、さすがに飛騨牛! 適度に脂がのっていて、あっという間に食べてしまいました。
アツアツの牛まんはこの時期の食べ歩きにぴったり。牛まんを食べながら、古い町並みを散策したのでした。
雪景色が美しい宮川沿いの道を散策
古い町並みのさんまち通りから少し高山駅のほうに戻ると、宮川という川が流れています。高山本線の車窓をずっと彩っていた飛騨川は、木曽川に合流して太平洋側の伊勢湾に注ぎますが、この宮川は神通川に合流して日本海側の富山湾に注いでいます。いつの間にか分水嶺を超えていたようです。
そんな宮川沿いの道を歩いてみました。なかなか雰囲気の良い通りですね。以前、夏に訪れた時もそう思ったのですが、雪景色の宮川も美しいです。
そんな宮川にかかる赤い橋が「中橋」。高山陣屋とさんまち通りの間にある、高山の名所の一つです。桜の名所で、ライトアップされた桜と中橋の風景はガイドブックや観光ガイドでよく見かけます。この時期は雪景色の中の赤い橋がとても目立ちました。四季折々の景観を楽しめるスポットですね。
このときは時間の関係で前を通り過ぎただけでしたが、中橋のすぐ近くには「高山陣屋」があります。
「高山陣屋」は江戸幕府が飛騨国を直轄領として管理するために設置した代官所・飛騨郡代役所です。元々は飛騨高山藩主であった金森氏の所有する下屋敷でしたが、1692年に幕府が飛騨を直轄領として以降、代官所として用いられるようになりました。
高山陣屋の敷地内は、建物も含めて有料で見学することができます。時間があれば、ぜひ立ち寄ることをおすすめします。
消防出初式のパレードに遭遇!
高山陣屋のほうを歩いて駅に戻ろうとしていたら、消防団のパレードに出遭いました。新年の「消防出初式」のパレードのようです。特に調べていたわけではなかったの、ホントに偶然なのですが、ラッキーでした。
音楽隊のあとには消防団の方々の行進が続きます。かなりの人数で迫力のある行進です。なかなかキマっています。
高山陣屋前の交差点です。音楽隊の方々はここで整列。その前を消防団の行進が続きます。
高山の出初式は、江戸時代から続く伝統のある行事です。江戸時代に火消し組を招集したことからはじまったとされ、現在では新年恒例の行事となっているそうです。
その後、先ほどの赤い橋「中橋」を渡り、消防団の行進は古い町並みのさんまち通りへ。観光客の人たちもびっくりしたようですが、道を開けて、古い町並みを行進する消防団の写真をさかんに撮っていました。
そんなわけで、2時間弱、ただ散歩をしたに過ぎないのですが、冬の高山の町を堪能しました。雪景色の宮川やさんまち通りもなかなか風情があってよかったですね。
以上、『【高山 さんまち通り】雪景色の飛騨高山古い街並みを散策、消防出初め式のパレードにも遭遇!』でした。雪景色の古い町並みも美しく、散策するだけでも楽しいです。高山本線を旅するのであれば、ぜひ途中下車して散策してみることをおすすめします。
関連記事
高山本線を冬の青春18きっぷで旅した時の乗車記です。飛騨川や宮川の車窓が美しい路線です。
高山駅から高山本線で15分ほどのところにある飛騨古川の街も散策しました。白壁土蔵と瀬戸川の流れが美しい岐阜の小京都とも呼ばれる街です。散策の様子は、以下の記事をご覧ください。
コメント