JR西日本は、21日前までに「e5489」で購入すると、特急列車の乗車券＋特急券の大幅に割引となる「WEB早特21」を期間限定で発売します。関西エリアから南紀、北近畿、山陰、北陸方面への設定が中心ですが、割引率は30％前後と高く、一部区間では40％に達するものもあります。GW後～夏休み前の閑散期の期間限定ですが、早めに旅行の計画を立てて、お得に旅を楽しみましょう。
この記事では、「WEB早特21」の概要に加えて、他のお得なきっぷとの比較、「WEB早特21」利用上の注意点などについて紹介します。
JR西日本、21日前までの購入で特急列車が大幅割引となる「WEB早特21」を発売！
JR西日本は、2023年5月中旬～7月中旬の期間限定で、21日前までにネット予約「e5489」で購入すると、特急列車の乗車券＋特急券の合計が大幅に割引となる「WEB早特21」を発売します。
- 利用期間: 2023年5月12日(金)～7月13日(木)
- 発売期間: 2023年4月21日(金)～6月22日(木)
- 利用開始日の1か月前～21日前に発売
- 発売箇所: JR西日本ネット予約「e5489」のみ
- きっぷの効力: 指定された区間・列車の片道（普通車指定席）に乗車可能
- 利用条件: 1名から利用可能
「WEB早特21」は枚数限定となっています。指定席に空きがあったとしても、「WEB早特21」発売の上限数に達した場合には購入できません。早めの購入をおすすめします。
設定区間は、関西エリアから南紀、北近畿、山陰、北陸方面の主要駅間が中心ですが、一部、広島、岡山発や、山陰エリアの主要駅間の設定もあります。
大阪駅（大阪市内）発の各方面の主要駅への価格（おとな、通常期）は以下のとおりです。こども用の価格は、おとなの半額となります。
| 列車 | 設定区間 | WEB早特21 | 割引率 | WEB早特14 | WEB早特7 |
|---|---|---|---|---|---|
| くろしお | 大阪～白浜 | ¥4,060 | 30% | ¥4,640 | ¥5,220 |
| こうのとり | 大阪～城崎温泉 | ¥4,290 | 30% | ¥4,900 | ¥5,510 |
|
山陽新幹線＋ やくも |
大阪市内～出雲市 | ¥7,750 | 40% | ¥9,690 | ¥10,980 |
| スーパーはくと | 大阪市内～鳥取 | ¥5,040 | 30% | ¥5,770 | ¥6,490 |
| サンダーバード | 大阪市内～金沢 | ¥5,840 | 25% | ¥6,610 | ¥7,000 |
|
サンダーバード ＋北陸新幹線 |
大阪市内～富山 | ¥7,170 | 25% | ¥8,310 | ¥8,880 |
通常料金と比べると、25～40%とかなり高い割引率となっています。各区間とも、通常時から発売している「WEB早特14」（2週間前まで購入可能）、「WEB早特7」（1週間前まで購入可能）が設定されていますが、これらのきっぷと比べても、「WEB早特21」はかなり安くなっています。
他の設定区間については、JR西日本のトクトクきっぷ「WEB早特21」のページをご覧ください。
「WEB早特21」は片道乗車の割引きっぷとしては最安！
「WEB早特21」は、特急列車や新幹線の片道で利用できる割引きっぷとして使い勝手は良いものになっています。21日前までの購入が必要ですので、早めに旅行の日程が決まる場合におすすめです。
それでは、他の割引きっぷと比べるとどうでしょうか？ 結論から言うと、人数や年齢の制限なく購入できる片道のきっぷとしては最安クラスです。
一方、50歳以上で加入できる「おとなび」会員限定のきっぷ「おとなびWEB早特」（7日前まで購入可能）と比較してみるとどうでしょうか。
| 列車 | 設定区間 | WEB早特21 |
おとなび WEB早特 |
|---|---|---|---|
| くろしお | 大阪～白浜 | ¥4,060 | ¥4,900 |
| こうのとり | 大阪～城崎温泉 | ¥4,290 | ¥4,900 |
|
山陽新幹線＋ やくも |
大阪市内～出雲市 | ¥7,750 | ¥10,340 |
| スーパーはくと | 大阪市内～鳥取 | ¥5,040 | - |
| サンダーバード | 大阪市内～金沢 | ¥5,840 | ¥6,230 |
|
サンダーバード ＋北陸新幹線 |
大阪市内～富山 | ¥7,170 | - |
「WEB早特21」は21日前まで、「おとなびWEB早特」は7日前までと、購入できる期間が異なるので一概には比較できませんが、全般的に「WEB早特21」のほうが安くなっています。また、「おとなびWEB早特」では設定のない区間もありますので、「おとなびWEB早特」を利用できるおとなび会員の方でも、「WEB早特21」は利用価値のある割引きっぷということになります。
「おとなびWEB早特」については、以下の記事をご覧ください。「おとなびWEB早特」の真価は、山陽新幹線「こだま」が4割引で乗車できる点にあります。
山陽新幹線「こだま」に安く乗るなら「おとなびWEB早特」「バリ得」「トクトク！ひかり・こだま」
「WEB早特21」はとても割引率が高いきっぷなのですが、残念ながら山陽新幹線だけの設定はありません。
山陽新幹線に安く乗車したい場合には、「こだま」とごく一部の「ひかり」限定となりますが、前述のおとなび会員限定の「おとなびWEB早特」、日本旅行が発売する「バリ得」、JTBが発売する「トクトク！ひかり・こだま」がおすすめです。
| 割引きっぷ | 予約期限 |
新大阪～ 岡山 |
新大阪～ 広島 |
新大阪～ 博多 |
|---|---|---|---|---|
| おとなびWEB早特 | 7日前 |
3,670円 （40%引き） |
6,250円 （40%引き） |
9,160円 （40%引き） |
|
バリ得 （日本旅行） |
前日 |
4,300円 （30%引き） |
7,100円 （32%引き） |
8,600円 （44%引き） |
|
トクトク！ひかり・こだま （JTB） |
前日 |
4,100円 （33%引き） |
6,900円 （33%引き） |
8,500円 （45%引き） |
| 通常料金 | 当日 | 6,140円 | 10,420円 | 15,280円 |
※山陽新幹線「こだま」（早朝・深夜の一部「ひかり」含む）限定
区間によって、「おとなびWEB早特」と「バリ得」「トクトク！ひかり・こだま」のどちらが安いかが異なります。「おとなびWEB早特」は7日前までの購入が必要なのに対して、「バリ得」「トクトク！ひかり・こだま」は前日まで購入できます。旅行商品とはいえ、前日までにネットで予約・購入して、乗車当日に駅の指定席券売機できっぷを受け取ることができますので、使い勝手はきっぷと大差はありません。
ただし、変更が一切できない、払い戻し手数料が高額など、通常のきっぷとは異なる制限があります。以下の記事で、「バリ得」「トクトク！ひかり・こだま」を利用するうえでの注意事項をわかりやすく紹介しています。
日本旅行が発売する「バリ得」については、以下の記事をご覧ください。
JTBが発売する「トクトク！ひかり・こだま」については、以下の記事をご覧ください。
「WEB早特21」利用上の注意点
「WEB早特21」は、早期割引きっぷならではの注意点があります。
【変更】きっぷ受け取り前・受け取り後にかかわらず一切変更不可
通常のきっぷは、1回に限り無手数料で列車や区間の変更ができますが、「WEB早特21」は一切変更ができません。きっぷの受け取り前（「e5489」での購入後）でも変更ができません。
変更したい場合には、いったん払い戻してから、新たに購入することになります。後述するように、払い戻しには手数料が必要となります。なるべく変更がないよう、旅行の日程が確定してから購入するようにしましょう。
詳しくは、JR西日本トクトクきっぷ「WEB早特21」のページをご覧ください。
【払い戻し】払い戻し手数料は最低560円！
「WEB早特21」の払い戻し手数料（使用開始前）は以下のようになっています。なお、使用開始後の払い戻しはできません。
| きっぷ受け取り前 | きっぷ受け取り後 | |
|---|---|---|
| 乗車券部分 | 220円 | 220円 |
| 特急券部分 | 340円 | 2日前まで 340円 前日当日 発売額の30% （最低340円） |
「WEB早特21」の払い戻し手数料は、通常のきっぷの払い戻し手数料と同じです。ただし、「WEB早特21」は乗車券と特急券がセットになったきっぷですので、乗車券部分の払い戻し手数料＋特急券部分の払い戻し手数料がかかります。きっぷ受け取り前なら560円です。
きっぷ受け取り後、前日から当日の出発時刻までの間は、特急券部分の払い戻し手数料が購入額の30％となります。長距離の区間では高額になりますので、「WEB早特21」のきっぷの受け取りは、乗車当日がおすすめです。
「WEB早特21」の払い戻しについては、JR西日本トクトクきっぷのページをご覧ください。
【乗り遅れ】指定列車に乗り遅れたら特急券部分は無効に！
「WEB早特21」では、指定された列車に乗り遅れてしまった場合、以下のような取り扱いになります。
- 乗車券部分: 有効（乗車券の有効期間内に限る）
- 特急券部分: 無効（自由席を含め後続の列車には乗車できない）
通常のきっぷ（特急券）では、指定列車に乗り遅れた場合、当日中であれば後続列車の自由席に乗車できるのですが、「WEB早特21」では自由席を含めて乗車できません。
乗車券部分は有効ですので、別途、特急券を購入して乗車することになります。
せっかくのお得なきっぷも、乗り遅れてしまったら台無しになってしまいますので、乗り遅れには注意しましょう。
以上、『【WEB早特21】3週間前までの購入で特急列車がお得に！ JR西日本が期間限定で「WEB早特21」を発売、特急列車の片道きっぷとしては最安！』でした。閑散期のみの設定ですが、この期間に特急列車で旅行に出かける方にはおすすめのきっぷです。
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